『7つの習慣』と原則
『7つの習慣』の根底には、人間の有意義なあり方を支配する「原則」が存在するという考え方があります。原則とは何か、なぜ原則が大事なのかを解説します。
『7つの習慣』は原則をまとめた書籍
筆者であるコヴィー博士は、『7つの習慣』を執筆するに際してアメリカ合衆国建国から200年分の“成功に関する文献”の研究を行ないました。直近50年の間に出版された文献には、社会的イメージ、態度・行動、スキル、テクニックが成功の条件として挙げられていました。
一方、建国から約150年の間に書かれた文献が成功の条件として挙げていたのは、誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素、節制、黄金律など、人間の内面にある人格的な事柄でした。
コヴィー博士は、成功に関する文献の研究をもとに「スキルやテクニックは大事ではあるが、人格という土台が備わってはじめて効果が発揮されるものである。継続的な成功を目指すならば、まず土台となる人格を磨くことが不可欠だ」と結論づけています。そして、人格を磨くための基本的な原則を体系としてまとめたものが『7つの習慣』です。
『7つの習慣』における原則とは?
私たちが何かの物を持って手を離せば、当然のように物は落下します。これは、自然界に引力の法則(重力)が働いているためです。引力の法則をまだ知らない赤ちゃんが手を離しても物は落ちます。私たちが仮に引力の法則を否定したとしても、手を離せば物は落ちます。
つまり、私たちが知っているか否か、受け入れているか否かに関わらず、引力の法則は私たちに適用されるわけです。
自然界の引力と同じような法則が、人間社会にも「原則」として存在します。『7つの習慣』における「原則」とは、人間の成長と幸福を左右する絶対的なルールのことを指しています。人類がたどってきた歴史、長い時間をかけて築いてきた文明、古今東西の人類のあらゆる社会に共通して存在する法則が原則です。
原則は、人類を導く普遍的な真理、考え方として、長い歴史のなかで証明されてきました。コヴィー博士が言うように、私たちにとっての成功への一番の近道は、人格を磨き、原則に沿った生き方をすることに他なりません。
原則は私たちがすでに知っているものである
原則の具体例としては、「公正」「誠実」「正直」「奉仕」「貢献」「忍耐」「励まし」などが挙げられます。これらを眺めてみると、原則は時代や国を問わず、私たちの良心に根付いている価値観であることが理解できるでしょう。
私たちは普段の生活のなかで原則をことさら意識することはないかもしれません。しかし、原則は常に私たちの内面に大きな影響を与えている存在です。






