“冷めた鉄”の熱し方
お世話になっております。
株式会社ジェイックにて
取締役 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。
今回は、
「冷めた鉄=現場の上司や先輩は
本当に打っても意味がないのか?
冷めた鉄を熱くする方法はないのか?」
という観点からお話しいたします。
はじめに、
・新入社員の初期教育に力を入れても
現場配属されると、現場の上司や先輩が
新人の育成に興味を示さない
・上司や先輩の冷ややかな態度に
イキイキと意欲的だった新人も
すっかり元気をなくしてしまった
・現場の管理職や先輩社員に問題があっても
素直で変化しやすい新人たちに比べて、
教育の仕方がわからない
こんなご相談をいただくことも少なくないのですが、
教育事業部様の会社ではいかがでしょう?
新人の育成を担当される場合、
新人自体をどう育成するかはもちろん
新人を育成する環境をどう整えるか
も気がかりなテーマかと思います。
新人を育成する環境、
つまり現場の管理職や先輩たちが
“熱せられた鉄”とは言えないケースも
少なからずあり得ます。
そんなときに、
直接的に、管理職研修やOJT研修で
“熱する”ことを試みようとしても、
うまくいかない場合があります。
研修参加そのものが
「問題点の指摘や矯正」という
ネガティブなメッセージ性を
持ってしまうと、反感を生むのです。
あくまで、「新人の育成」と
それに伴う「組織力の向上」に焦点を当て、
現場の管理職や先輩たちへアプローチする、
そうした必要があります。
ここで重要なのは
新人 対 現場の上司・先輩
という構図をいかに崩すかです。
言い換えると、
いかに「間を埋めるか」です。
一括りに
“現場の上司や先輩”として
アプローチするのではなく
まずは取っ掛かりをつくる、
といったことが求められます。
業務から離れた研修ではなく、
業務の中で新人と関わる役割を
明確に指定することです。
その“取っ掛かり”として
私の経験からオススメするのが、
「入社2年目社員」と「中途社員」の配置です。
「入社2年目社員」であれば
新人としての熱は冷めつつあっても
はじめての後輩を持つ“先輩”としては
意欲も高く、変化もしやすい
“熱い鉄”になり得ます。
「中途社員」であれば
社会人歴で見ると“新人”とはいえませんが
会社の新入社員という点では
社会人1年目の新人たちと
同じ立場です。
いわば、切り口を変え、
「新人」と「現場の上司・先輩」の間に
“熱い鉄”予備軍を配置していくことで、徐々に
現場の育成側の温度をあげることが可能になります。
さらに、“熱い鉄”予備軍が
新人の育成に関わっていくことで
新人の熱量や意欲が伝播していく、
育成の過程で刺激や気づきが得られる
というプラスの影響も期待できるのです。
いかがでしたでしょうか。
私が携わってきた事例を元に
お話しさせていただいたので、
「うちには当てはまらない」という
場合もあるかもしれませんが、
少しでもお役に立てば嬉しいです。
今週はここまでとさせていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。