採用担当として成果をあげるために不可欠なのは、求職者と信頼関係を築いて魅了付け・クロージングするため「営業力」であり、「対人交渉力」です。営業力や対人交渉力を前提としたうえで、「営業」としての採用担当に求められる3つの要素を解説します。誰を採用担当にアテンドするかのヒントにしてください。
1.愛社精神がある
自社へのエンゲージンメント、すなわち、愛着や思い入れが高いことが重要です。「営業」としての採用担当が売る製品・サービスとは、「自社」であり、「自社で働く体験」です。自分が売っている製品・サービスに誇りを持てない営業が活躍できないのと同じように、自社の事業や組織に愛着がない採用担当も活躍できません。
企業のミッションやビジョンに対する誇り、組織や事業へのエンゲージメントは必ず求職者に伝わります。完璧な製品・サービスがないのと同じように、完璧な組織や職場もありません。しかし、“より良いものにしていく”という人事の意思が見えることで、求職者の安心感が格段に変わります。
組織や事業にエンゲージメントがない人が、表面的に企業の良さを伝えたところで、求職者からはすぐに見抜かれ、説得力はありません。場合によっては好感度が下がり、不信感に繋がることもあるでしょう。
2.熱量が伝わる
“愛社精神がある”ことに加えて、“愛社精神が伝わる”ということも重要です。採用活動においては、企業から情報提供できる場面は、説明会の数十分、また面接で話を聞く隙間の時間になります。従って、僅かな時間の中で“魅力”を伝えることが重要であり、そのためには“熱量”が重要なのです。
スキル面も含めて、説明会でのプレゼンテーション、面接でのコミュニケーションを通じて、短時間で相手に企業の魅力、愛社精神が伝わる“熱量”は採用担当の必須要素です。“熱量”は「声が大きい」「情熱的である」「表情が豊か」といったイメージがあるかもしれませんが、それだけではありません。
採用担当は、「熱意を持って採用に取り組める人」であり「企業や事業への熱意が第三者に伝わる言動を取れる人」であることが求められます。
自社で“採用したい”と思える優秀な求職者ほど、人を見る目に長けているものです。採用担当の熱量はちょっとした言動やメールの文面、質問に対する回答、態度などで推察され、簡単にごまかせるものではありません。
3.求職者を見極められる
採用担当は求職者の見極めを行う必要があります。見極めには2つの側面があります。
1つは“合否を正しくジャッジする”という側面です。とくに「自社で必要な人を合格させる」ことは重要ですし、「採用してはいけない人物を的確に見抜く」ことも求められます。求職者には自分をよく見せる心理が働いていますので、能力や特性、価値観をしっかりと見抜くことが必要です。
日本では、正社員として採用すれば、簡単には解雇はできません。滞留社員や自社と価値観が合わない社員は、組織に大きな損失を生み出します。無駄な労力や時間・コストを避けるためには、“採用を避けるべき人物”を早い段階で見抜き、次に進ませない能力は重要です。なお、面接官として人を見極めるスキルは、トレーニングすることができますので、配属後に教育の機会を設けることも有効です。
人を見極めるもう1つの側面は“求職者の優れた点を見いだす”ことです。自分の長所をフィードバックされて喜ばない人はいません。求職者の優れた点を見い出す手助けができると、求職者との信頼関係は大幅にアップするでしょう。
採用担当が求職者と信頼関係を築くことができれば、提供する企業の魅力に関する情報も信頼度が高くなりますし、求職者の本音を教えてもらうことにも繋がり、採用成功の基盤となります。