Web面接を複数人の面接官で行なう際のやり方や注意点を紹介

Web面接を複数人の面接官で行なう際のやり方や注意点を紹介

 採用面接における面接官の人数は企業によってさまざまです。面接官の人数を複数にすれば求職者を多角的に見ることができますが、段取りがしづらくなったり発言が被ったりすることも少なくありません。面接がスムーズでないと求職者は不信感を抱いてしまうので、特にWeb面接で面接官の人数を増やす場合には注意が必要です。

 複数の面接官でWeb面接を行なうメリットや注意点、Web面接を成功させるためのポイントを解説します。

<目次>

複数の面接官でWeb面接を行なうメリット

複数人でのWeb会議のイメージ

 Web面接は、面接官一人に対して求職者一人で行なうイメージが強いですが、企業によっては複数の面接官で選考を実施するケースもあります。複数の面接官で選考を実施する主なメリットは以下の3つです。

多角的な評価が行なえる

 面接官が一人の場合、面接官の個性や経験で評価基準に偏りが生じることもあります。一方で、面接官が複数人であれば評価の公平性を上げることが可能です。また、一人の面接官では気付けない求職者の個性や魅力、マナーなども、複数の面接官が細かく見ることができます。

 例えば、行動力を重視する面接官と思考力を重視する面接官、マナーを重視する面接官と本音を引き出す面接官など、異なる視点を持った面接官を意図的に組み合わせることで、より多角的な評価が実現できます。

部署ごとに面接官を参加させられる

 Web面接に各部署の担当者が参加することで、求職者がどの部署に適しているかを判断しやすくなります。一次・二次面接で求職者の個性やスキルを把握しておき、最終面接などの配属先を決める段階で各部署の管理職に参加してもらうことも効果的です。

 また、各部門の管理者と求職者が直接話をすることは、採用後のミスマッチを防ぐことにもつながります。特にWeb面接の場合は全員が同じ部屋に集まる必要がないため、離れた場所にある部署や拠点の担当者も参加しやすくなります。

面接実施の負担を軽減できる

 面接を実施する面接官にはそれなりの経験値が求められますが、複数人いれば面接での負担を軽減することができます。特にWeb面接の場合は、通信環境やツール操作といったことにも気を配らなければならないため、「司会進行担当」「ツール担当」など役割分担を決めることで、Web面接をスムーズに進めやすいでしょう。

 また、「配属先部門のメンバーに面接官を依頼したくても面接に慣れている人がいない」といった場合でも、人事が面接のメイン進行を担いつつ、配属先部門のメンバーにスキルや知識の見極め部分で質問してもらえば、面接に慣れていなくても質の高い面接をすることができます。

複数の面接官でWeb面接を行なう際の注意点

Webカメラに向かって話すビジネスマン

 面接官を複数人立てることにはさまざまなメリットがありますが、人数が多くなるほど面接の段取りは複雑になります。特にWeb面接の場合、音声の齟齬なども生じやすいでしょう。複数の面接官でWeb面接を実施する場合は、以下の点に注意が必要です。

面接前に役割分担をする

 複数の面接官を参加させる目的は採用の質を上げることなので、なんとなく参加させるだけでは意味がありません。面接の段取りが悪いと、求職者から不信感を抱かれてしまう可能性もあるため、面接前に各面接官の役割をすり合わせておくことが大切です。

話す際に発言が被らないようにする

 通常のWeb会議ツールなどは、いま喋っている一人の声しか拾わないようにできています。したがって、複数の面接官がいて、同時に発言してしまうとうまく聞き取れませんし、発言が被るようなことが何度も起これば求職者にストレスやマイナス印象を与えてしまいます。

 メインの進行役がいないと、発言が被ったり、変な間が生じたりしがちです。メインの進行役を決めて、メイン以外のメンバーはメインの面接官から指名されるまで発言しない、発言したい際には合図を送るといった形で進行することがおススメです。

話していないときの姿勢に注意する

 複数の面接官がいると「他の面接官が聞いているから」と集中力が切れやすくなります。しかし、話していないときの姿勢や仕草は求職者に見られています。気の抜けた表情ややる気のない態度などが出てしまうと悪い印象を与えてしまうほか、企業のイメージダウンにもつながります。

 それぞれの面接官が「自分が面接をしている」という意識を持ち、自分の役割が終わったあとも最後まで気を緩めないことが大切です。

Web面接を成功させるためのポイント

 Web面接はカメラと画面越しに面接を行ないますので、お互いの表情やリアクションが伝わりづらくなります。Web面接を成功させるための基本的なポイントを紹介します。

求職者や面接参加者に事前説明を行なう

 Web面接ツールの使い方を、求職者や面接官に事前にきちんと説明しておくことが大切です。特に企業側が操作にもたつくと印象が悪いですので、ツール操作を行なう人はしっかり確認しておきましょう。

 また、求職者にも面接で使うWebツールを使ったことがあるかどうかは確認しておくとよいでしょう。また、Web面接では予期せぬ通信トラブルが生じることもあるので、通信が乱れた際の対応方法や連絡先なども事前に共有しておくと安心です。

大きなリアクションを心がける

 Web面接はリアル(対面)に比べて相手の反応がわかりづらくなりますので、面接官も普段よりもしっかりとリアクションすることを心がけましょう。求職者が話しているときや質問を受けているときも、相づちを多めにすることを意識しましょう。

 また、反応だけでなく表情も伝わりづらくなるため、意識的に笑顔を作ったり、身体でリアクションしたりすることが有効です。

カメラに目線を合わせる

 Web面接では、画面に映っている求職者の顔を見てしまうと、求職者側から見たときに目が合わなくなってしまいます。求職者に「目が合っている」と感じてもらうためには、面接官はパソコンのカメラを見て話すようにしましょう。

 求職者とカメラを同時に見たい場合は、求職者の画面を縮小してパソコンのカメラの下に持ってくるとよいでしょう。また、ダブルモニターなどを使っていて、大きく目線が外れる場合は、事前に求職者に伝えておくとお互いにストレスがありません。

STAR面接を取り入れる

 STAR面接とはSituationTaskActionResultの頭文字を取った略称で、エピソードなどのヒアリングをする際、STARの順番で質問することで過去の行動を深堀することができます。

  • S(Situation):状況、外的環境や内的環境
  • T(Task):目標やゴール、課題、責任、役割
  • A(Action):どのような行動をとったか、プロセスや意思決定の理由
  • R(Result):行動の結果、行動からの学び

 採用面接では表面的な求職者のスキルや経験だけでなく、価値観や思考パターン、行動特性などを見極めることが大切です。面接にSTARを取り入れることで経験の掘り下げがしやすくなります。

フィードバックなどを用いて話題を深堀りする

 求職者の反応を確認する方法としては、フィードバックの手法も有効です。求職者に対して、自分の受け止め方や理解、面接で良かった点・悪かった点などをフィードバックします。

 フィードバックは相手の反応を見られるだけでなく、気になった点を深堀りしやすくなるといった効果があります。フィードバックを受けたときの相手の反応、感情や目線の揺らぎ、受け答えなどをしっかり確認しましょう。

 なお、丁寧なフィードバックは求職者の次の面接に役立つほか、自社に対して好印象を与えることもできるのでおススメです。

おすすめのWeb面接ツール3選

 Web面接が浸透している現在、Web面接ツールもさまざまな種類が存在しています。ここでは、複数人のWeb面接に向いている面接ツールを3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

Zoom

 アメリカのZoom Video communications, Inc.が提供しているWebコミュニケーションツールです。正確な統計はありませんが、非常に普及しており、多くの方が使ったことがあるツールです。

 なお、無料アカウントは1対1の会話は時間制限がありませんが、複数人の面接で使う場合は40分の時間制限が生じます。したがって、複数人のWeb面接などで使う場合には有料アカウントの購入が必要です。

 録画や画面共有もできますし、求職者はURLをクリックするだけで面接に参加することができます。現在最も普及しているWebコミュニケーションツールですので、利用経験がある求職者も多いことでしょう。

Google Meet

 Googleが提供しているWebコミュニケーションツールで、GoogleアカウントもしくはG Suiteアカウントがあれば誰でも主催者として利用できます。

 求職者はURLをクリックするだけで面接に参加でき、登録やツールのインストールといった手間もかかりません。ただし、一部ブラウザではバージョンによる利用制限などがありますので、求職者に利用経験があるかどうかを確認しておく必要があります。無料アカウントの場合、複数人では最長60分の利用となります。

 Google meetは、Google Workspaceと一緒に提供されていますので、社内のグループウェアとしてGoogleを導入している企業はGoogle meetを利用することが多いでしょう。

 また、Google Workplaceの代わりにMicrosoft365を導入している場合には、Google meetと同じ位置づけにあるツールがMicrosoft Teamsです。日本では大手企業を中心に利用されています。

インタビューメーカー

 株式会社スタジアムが提供するWeb面接ツールです。Web面接に特化した有料ツールとなっているだけに、導入後のサポートや求職者側の対応まで、専任スタッフが手厚く対応してくれます。

 Web面接に特化している分、選考に関連する機能性は優れており、ナビサイトと連携してデータを取り込んだり、カレンダーと連携して面接の日程調整を自動化したり、求職者の履歴書や面接時のヒアリングシート、合否判定などを一元管理したりすることも可能です。

まとめ

 複数の面接官でWeb面接を実施することは、マッチング精度の向上、多角的な評価の実現、適性配属の推進といったメリットがあり、求職者をしっかりと見極めるうえで有効だといえます。

 一方で、面接官の人数が増えると段取りが悪くなりやすいため、事前に各面接官で役割分担して、メインの進行役を決めておくことが大切です。

 また、Web面接で面接官が複数人になると、自分が発言していないときに気が緩み、態度や姿勢などが悪くなることもあります。求職者から見られている意識を徹底しましょう。記事で紹介したポイントを取り入れつつ、質の高いWeb面接を行なっていきましょう。

著者情報

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役|HRドクター 編集長

古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。専門は新卒および中途採用、マーケティング、学習理論

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