部下が同じミスをしてしまう原因
同じミスを繰り返す部下を叱る状況では、単に注意するだけでなく、指導を通じて再発防止を図っていくことが大切です。過去に指摘したのに是正されていないようであれば、本人との面談を通じて原因を把握し、適切な対処をしていくといった必要があります。
まずは、同じミスが繰り返される原因を見ていきましょう。
ミスがもたらすリスク認識が甘い
チーム内の仕事で起きたミスは、一人ではカバーできないこともあります。本来必要のなかったタスクが増えれば、企業にも損害を与えます。
しかし、同じミスを繰り返すというタイプの人は、ミスがもたらす影響に対して、鈍感な傾向が見られます。
正しい実行手順の理解が浅い
作業の流れや手順を深く理解していない場合もあります。先輩からの説明を忘れてしまっており、さらにマニュアルなども熟読せずに、「こんな感じでいいだろう」という思い込みや感覚で仕事をしてしまっているパターンです。
明確なゴールやポイントを理解せず仕事をしている
ビジネスにおいて、一つひとつの仕事に対して、「何のために必要なのか?」という目的や「成功させるためには何が大事か?」というポイントを理解したうえで、行動していくことが大切です。
例えば、営業職で、既存顧客をケアすることに、将来的な買い替えニーズを拾ったり、顧客の紹介をもらったりするといった目的があるとします。目的を実現させるためには、「お客様と信頼関係を築く」「お客様の利用状況や変化=買い替えのタイミングを探る」ことがポイントになります。
これが分かっていればこそ、今すぐの成果にはつながらなくても、まずは顧客訪問に力を入れて、お客様に信頼してもらえるポジションをつくることが大事だと認識して行動できるわけです。
しかし、お客様からの信頼という重要ポイントを理解していないと、目先の営業成績を上げることだけに気を取られ、お客様を不快にさせるなどのミスをしてしまう場合があります。
同じミスを繰り返す部下は、仕事の目的やポイントの理解が不足しているかもしれません。
焦ったり萎縮したりした状態で仕事している
同じミスを繰り返すのは、上司や周囲に萎縮してしまっていることが原因である可能性もあります。焦りや恐怖を抱えて仕事している状態では、前向きな発想は持てません。
「また失敗するのではないだろうか」「上司からまた怒られるのではないだろうか」「頑張っても間に合わなかったらどうしよう」といったネガティブな思考が心の中に広がります。
結果として、業務への集中力やパフォーマンスが低下し、ミスが起こりやすくなるのです。
仕事への注意力が欠けている
仕事への注意力が散漫になっていることも原因の一つです。単に、仕事中の無駄話が多い等の場合は、叱責で済むでしょう。
しかし、部下に時間的・精神的余裕がなくなっているときには、上司として適切に支援する必要があります。
余裕がなくなると、どうしても頭に情報が入らなくなり、仕事への注意力も低下します。結果的に、ミスも多くなってしまうのです。例えば、「残業続きで疲れている」「身体や心に不調や病気を抱えている」「仕事やプライベートで悩みがある」といった状態が該当します。
特に普段と変わった状態は見られないものの、ほかの人と比べてミスや不注意が目立つ部下の場合には、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の可能性も疑ってみるべきかもしれません。
ADHDは発達障害の一種です。先天的な脳の機能障害と考えられており、本人の努力で治せるものではありません。
任せる仕事を変えるなど、組織としての対応が必要かもしれません。








