叱り方に関する正しいマインドセット
叱るときには「何のために叱るのか?」という正しい意識を持つことが重要です。部下を叱るときに必要な3つのマインドを解説します。
叱る目的
上司が部下を叱る目的は、好ましくない言動や行動を部下自身に認識させ、改めてもらうことです。過去や現在の言動、結果を責めるのではなく、未来に向けて部下を成長させる意識と言葉選びが大切です。
また、「より良い方向に導きたい」という相手への愛情をもとに叱るということを肝に銘じておきましょう。上司の部下に対する愛情は、相手の成長を心から願う気持ちから生まれるものです。
叱ると怒るの違い
「叱る」とは、部下の言動や行動の誤りを理性的に正すことです。客観的な視点で問題点を指摘する、相手本位の行為です。
一方の「怒る」とは、相手に自分の不満や怒りをぶつけることです。感情的であり、かつ自分本位な行為です。なぜ自分本位かというと、「怒る」という行為の裏には、相手の言動や行動への不快感をアピールすることで不満を発散させたいという目的が隠れているためです。
しかし、管理職のなかには「叱る」と「怒る」の違いを明確に区別できていない人も少なくありません。本人は「部下を叱っている」つもりであっても、傍から見れば「怒っている」、部下のミスを理由に己の感情を爆発させてストレスを解消しているように見える人もいます。
絶対にやってはいけないダメな叱り方
絶対に避けるべき4つの叱り方も押さえておきましょう。
- 怒鳴る部下のミスに対して怒鳴り散らす上司がいますが、相手を言葉で威圧することはまさしく、「叱る」ではなく「怒る」行為です。部下を委縮させるだけで、問題の改善にはつながりません。上司に怯えるあまり、平常心で業務を遂行できなくなり、さらにミスを連発するなど悪循環に陥る恐れもあります。
- 行動否定ではなく人格否定
「だからお前はダメなんだ」というように、相手の存在そのものを否定する叱り方は厳禁です。相手の自己肯定感を奪う行為であり、ハラスメントにも抵触します。部下は完全に心を閉ざしてしまうでしょう。叱るときに問題にして良いのは「言動や行動」であって「人格」ではありません。
- 多くの前での叱責
見せしめのように、大勢が見ている前で叱責することも絶対にやめましょう。相手の面子を潰す行為であり、「大勢の前で恥をかかされた」と部下の心には大きな動揺が走り、指摘を受け入れる余裕がなくなってしまいます。トラウマになり、心に深い傷を負ってしまう可能性もあります。
- 人と比べる
「○○はこんなミスはしないのにお前は……」というように、他人と比べる叱り方もよくありません。上司としては相手を奮起させるつもりであっても、部下の自己肯定感やモチベーションが低下してしまい、逆効果になります。
他人と比較して相対的に叱るのではなく、部下個人の成長にフォーカスして、絶対値でフィードバックしましょう。






