企業の仕事の目標設定、そして、行動計画を考える際に活用できる法則やフレームワークを8つ紹介します。
ベーシック法/3点セット法
ベーシック法/3点セット法は、以下の各ステップを通じて目標を設定する方法です。両者に共通するポイントは、大まかな目標と達成計画とをセットで考えていくことになります。目標設定したら達成計画を作る、この2つをセットにすることが大切です。
【ベーシック法】
- 目標となる項目を設定する
- 明確な達成基準を決める
- 期限を決める
- 具体的な達成計画を作成する
【3点セット法】
- テーマ(大きな目標)を決める
- 定量的な達成レベルを決める
- 目標達成に向けてやるべき手段を決める
ランクアップ法
目標を設定するとき、「どのような切り口で目標を決めればいいのか」が閃かないこともあるかもしれません。こうした場合に使えるのが、ランクアップ法です。
ランクアップ法では、以下の6つの観点・切り口から目標項目を考えていきます。先述のベーシック法もしくは3点セット法と組み合わせることで、質の高い目標を立てられるようになるでしょう。
改善:現在の問題を「改善」する項目を目標に設定する代行:自分よりレベルの高い人の仕事を「代行」できるようになることを目標に設定する研究:新しいことを始めるときに、利点などの「研究」を目標に設定する多様化:今の自分や事業にない「多様」な知識やスキルの習得、モデルや顧客展開につながる目標を設定するノウハウの普及:自分の保有する「ノウハウ」やスキルを第三者が身に付けられるように、その内容をまとめることを目標に設定するプロ化:ノウハウやスキルを「プロや専門家レベル」まで向上させる目標を設定するベンチマーキング
ベンチマーキングも、ランクアップ法と同様に目標を探すときに使える方法です。また行動計画、達成方針などを考えていくうえでも非常に役立ちます。
ベンチマーキングとは、他社や他のメンバーの優れたところを分析・比較することで、自分の改善点を見出す考え方です。
例えば、営業成績トップのA先輩が年間5,000万円を売り上げていたとします。実際に5,000万を実現しているA先輩をベンチマークすることで、年間売上をいくらに設定するかの参考になります。また、目標設定後、A先輩が何をしているかをインタビューすれば、行動計画の作成にも役立つでしょう。
KPIツリー
KPIツリーとは、設定した目標に対して行動計画を立てるとき、また大目標を分解していくときに活用できる考え方です。例えば、営業の仕事で売上を前年比20%上げる場合、「売上」という大テーマを以下のように数値分解することで、目標設定や具体的に何をすればいいのかの行動計画を落とし込めるようになります。
売上のKPIツリー
Ex)売上 = 商談数 × 提案率 × 提案単価 × 受注率
上記の例であれば、売上という大テーマを分解することで、「商談数を〇件にする」「商談からの提案率を〇%に改善する」「提案単価を〇万円に引き上げる」といったもう一段詳細な、行動につながるような目標や行動方針に落とし込むことができます。
上記のような細かなKPIはさらに、
- 商談数:テレアポを毎日5件以上やる
- 提案率:お客様とのラポール形成に力を入れる、サービス勉強会に参加する
- 提案単価:オプション商品の提案を習慣化する
といった形の行動計画へ落とし込むことができます。
SMARTの法則
SMARTの法則は、目標設定をするときの大原則です。
- S(Specific) :「具体的」な目標を設定する
- M(Measurable) :「測定可能」な表現で設定する
- A(Achievable) :「達成可能」な基準で設定する
- R(Related) :「上位目標の達成」につながる目標を設定する
- T(Time‐bound) :「達成の期限」を明確にする
MBO(目標によるマネジメント)を行なう場合、「実現できない目標」や「漠然とした目標」では評価や振り返りができません。目標を仕事のゴールや人材育成につなげるには、上記のSMARTに基づく目標を設定することが大切です。
目的・目標の4観点
企業におけるチームや個人の目標は、事業計画などから落とし込まれたものになりがちです。こうした目標に対してメンバーが「上から指示されたもの」と他人事にとらえていた場合、せっかく作成した実施計画なども主体的に取り組むことは困難です。
問題を解消するには、目的・目標の4観点を使うのがおススメです。目的・目標の4観点とは、他人事になってしまいがちな目標を自分事にできる手法です。
目標達成によって「どのような素晴らしいことが起こるか?」を、「自分-他者」「有形-無形」という2つの軸、4分類で表現することで、設定した目標に対するワクワク感や高いモチベーションが生まれやすくなります。
<自分-他者の軸>
- 自分:自分にもたらされる利益や良いこと
- 他者:自分以外の人にもたらされる利益や良いこと
<有形-無形の軸>
- 有形:表彰やお金などの形ある良いこと
- 無形:気持ちや感情などの精神的な良いこと
マンダラチャート(目標達成シート/マンダラート)
目標を達成するために必要な行動計画やアイデアを出すときに使えるフレームワークです。1つの目標に対して64個以上のアイデアを出せることから、オープンウィンドウ64と呼ばれることもあります。

目標設定のあと、行動計画を作成する際にマンダラチャートを作成すると、目標達成のための行動アイデアを豊富に出し、精度の高い行動計画、うまくいかない場合の二の手、三の手の準備につながります。
長期目的・目標設定用紙
プロスポーツ選手なども実践してきた目標達成メソッド原田メソッドで使われる「長期目的・目標設定用紙」は、目標設定、目標への動機づけ、行動計画の作成などを1枚で実施できるツールです。
さらに、行動計画を実施するうえで一番のハードルとなる自分自身の心身やモチベーションを維持したり、目標達成に役立つルーティン行動(習慣化)なども設定したりすることができ、目標設定後に、達成計画を作って実行するために役立ちます。