サービス業の宿命かとは思うのですが、当社でも以前は休みがとりにくい、サービス残業があるなど、業界ならではの働き方課題がありました。
私自身は2011年に入社しましたが、やはり当初は毎日のように、10時間以上へとへとになるまで働いていました。
しかし、そんな美容業界であっても「他業種に負けないくらい良い労働環境にするべきである」 と考え、2013年頃から本格的な働き方改革に着手。
「完全二交代制にして勤務時間は原則8時間にする」と従業員と約束し、それの実現を目指しました。
ただ、もちろんその実現には人数を増やすことが必要でした。そしてそれには資金が必要です。
当時はまだリーマンショックの余波で資金繰りも楽ではありませんでしたが、それでもまずは環境改善に投資 をしました。
さらに、有給休暇の消化率も0%に近かったところから、初年度100%にまで徐々に改善し、賞与も増やし、基本給も上げていきました。
一つひとつ従業員と約束をして、それを果たしていくことで従業員から信頼 され、彼女たちも業界の中で胸を張って働けるようになったことが、離職率の低下にもつながったのだと思います。
そしてもちろん、それが実現できる原資ができたのは、現場のスタッフたちが一丸となって高いロイヤリティで働いてくれたおかげに他なりません。
最近は美容業界の求人をみると、人手不足ということもあって福利厚生面はかなり良くなっていると思います。
ただ、福利厚生面はあくまで働く上での「前提」であり、物理的な環境にプラスして「経営者への信頼」や、従業員がそこで働くことで「社会の役に立っているという実感」 がないと、仕事や会社への本当の愛着は生まれず、会社への定着率は安定しないのではないかと思っています。
当社では採用説明会のときも福利厚生面については、さらっと話すだけでそこまで詳しく伝えることはありません。
業界の中でもトップクラスに労働環境は整っていますが、それをあてに就職されてしまうと、どうしてもミスマッチが起こってしまいます。
そのため、あくまで良い環境は前提であり、エステティックに打ち込みたい人、自分の仕事に矜持をもって努力する人 が活躍する会社だということを学生たちにも話しています。
なお、当社では離職率をとにかく下げようと務めていた時期もありましたが、今は離職率を闇雲に下げようとは思っていません。
もちろん会社としては、従業員が満足できる環境の中で長く働いてほしいとは思います。
一方で、十分に頑張ってきた社員が、新たなチャレンジとして人生の岐路に立ったときは、その道も応援できる会社でありたい とそう思っています。