総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社より、世界8カ国(イギリス、フランス、ブラジル、メキシコ、アメリカ、カナダ、シンガポール、オーストラリア)における1,029人のリーダーおよび2,402人の従業員を対象にした、リーダーと従業員のエンゲージメントギャップを調査した労働白書「キャリアの方程式」が発表されました。
調査結果における「エンゲージメント」の状態や原動力に対するリーダーの“勘違い”は、従業員エンゲージメントの向上施策を考えるうえで興味深い点がありますので、本記事では、労働白書「キャリアの方程式」の一部を抜粋して紹介します。
<目次>
- 抜粋|【従業員視点】従業員エンゲージメントの認識ギャップ:食い違うリーダーと従業員の意識
- 抜粋|【リーダー視点】リーダーはエンゲージメントの原動力を正しく理解しているのか?
- マンパワーグループ労働白書「キャリアの方程式」
抜粋|【従業員視点】従業員エンゲージメントの認識ギャップ:食い違うリーダーと従業員の意識
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リーダーが認識する従業員エンゲージメントの状況と、従業員が実際に感じているエンゲージメントには、大きなギャップが生じています。
53%のリーダーが「従業員のエンゲージメントは非常に高い」と回答した一方で、従業員のうち「エンゲージメントは非常に高い」と回答したのはわずか37%であり、41%が「非常に低い」と回答しています。
こうした認識のズレにより、自組織の人材に関する誤った前提に基づいて、効果の乏しい人材戦略が優先されるという課題が生じています。
抜粋|【リーダー視点】リーダーはエンゲージメントの原動力を正しく理解しているのか?
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従業員エンゲージメントに最も影響を与えていた要因は、「フィット感(チーム・組織文化との適合性)」であると回答した従業員は37%を占めました。次いで「キャリア形成」支援に対する満足度が27%と、2番目に強い影響を持つ要因となっています。
しかし、リーダーが「フィット感」と回答した割合は23%、「キャリア形成」は約20%にとどまり、代わりに報酬や福利厚生、業務運用といった要素に注目している傾向がみられます。
マンパワーグループ労働白書「キャリアの方程式」
抜粋した上記のような情報に加えて、白書では、「人材の惹きつけ」と「従業員エンゲージメント」に影響を与える要因の違いとして、新たな仕事を検討する際に求職者が最も重視する要素と、従業員のエンゲージメントを左右する主要因の違いなども紹介されています。
アジア太平洋地域における結果もあり、採用時にアピールすべき要素と、従業員に対して発すべきメッセージや実施すべき施策の違いなどを考える材料となるでしょう。ご興味あれば、ぜひ白書全体をご覧ください。
「キャリアの方程式|人材を惹きつける戦略が人材の定着に有効とは限らない」
https://www.manpowergroup.jp/company/r_center/w_paper/







