
障害者を雇用したときに使える調整金・助成金には、さまざまな種類があります。本項では、令和4年度における基本的な制度内容を解説しましょう。なお、調整金や補助金は年度ごとに変更も生じますので、いま時点での最新情報は必ず厚生労働省のサイトで確認してください。
出典:事業主のみなさまへ 令和4年度版 ご案内(独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構)
障害者雇用調整金
障害者雇用納付金の申告をしなければならない事業主のうち、法定雇用障害者数を超えて知的障害者、身体障害者または精神障害者を雇用する事業主を対象として調整金を支給する制度です。
支給申請が可能かどうかは、前年度(令和3年4月1日から令和4年3月31日まで)の各月における算定基礎日での常用障害者数の年度間合計数が、各月ごとの算定基礎日における法定雇用障害者数の年度間合計数を超えるかで判断します。
調整金の額は、以下の計算式で算出します。
- 調整金の額=(B-A)×27,000円
(A:各月ごとの算定基礎日における法定雇用障害者数の年度間合計数)
(B:各月ごとの算定基礎日における常用障害者数の年度間合計数)
申請期限は、令和4年の場合、令和4年4月1日から5月16日までです。所定の支給申請書を使って、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に申請します。申請が通ると、令和4年10月~12月までに、申請者が指定した預金口座に振り込まれます。
申請内容に偽りや不正行為があった場合は、支給額の全部または一部の返還が求められます。注意してください。
在宅就業障害者特例調整金
近年では、IT技術の発達や働き方の多様化によって、職場への通勤が困難な障害者も、在宅での就業がしやすくなっています。こうした背景から生まれたのが、在宅就業障害者特例調整金と在宅就業障害者特例報奨金です。
在宅就業障害者特例調整金は、令和4年度障害者雇用納付金申告もしくは障害者雇用調整金支給申請事業主であって、前年度(令和3年4月1日~令和4年3月31日まで)に在宅就業障害者または在宅就業支援団体に対して仕事を発注し、業務の対価を支払った事業主が申請できる制度です。
在宅就業障害者特例調整金では、「調整額」に「事業主が前年度(令和3年4月1日から令和4年3月31日まで)に支払った在宅就業障害者への支払い総額を評価額で除して得た数」を乗じて得た額が支払われます。
申請期限は、令和4年の場合、4月1日から5月16日です。申請方法(所定の支給申請書を使用)や支給時期(令和4年10月~12月)は、基本的に先述の障害者雇用調整金と同じです。
報奨金
常時雇用している労働者数が100人以下の事業主に対して、各月の雇用障害者数の年度間合計数が一定数(各月の常時雇用している労働者数の4%の年度間合計数または72人のいずれか多いほう)を超えて障害者を雇用している場合に、一定数を超えて雇用した障害者の数に21,000円を乗じた額を支給する制度です。
申請期限は、令和4年の場合は4月1日から8月1日です。報奨金は、所定の支給申請書を使って独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に申請します。申請が通ると、令和4年10月~12月までに、申請者が指定した預金口座に振り込まれます。
在宅就業障害者特例報奨金
報奨金の申請対象である事業主が、前年度に在宅就業障害者または在宅就業支援団体に対し仕事を発注し、業務の対価を支払った場合に、「報奨額(17,000円)」に「事業主が当該年度に支払った在宅就業障害者への支払い総額を評価額(350,000円)で割って得た数」を乗じて得た額を支給する制度です。
申請期限は、令和4年の場合は、4月1日から8月1日です。報奨金は、所定の支給申請書を使って独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に申請します。申請が通ると、令和4年10月~12月までに、申請者が指定した預金口座に振り込まれます。
特例給付金
令和3年度より始まった制度です。短時間ならば働くことができる障害のある労働者を雇用する事業主に対して支給されるものになります。特例給付金の申請ができるのは、以下の3要件を満たしている事業主です。
- 常用障害者を雇用する事業主
- 支給対象である週の所定労働時間が10時間以上20時間未満の障害者を雇用する事業主
- 納付金の未申告・未納、申請対象の障害者への適切な雇用管理を欠いたことによる労働関係法令などの違反による送検処分がない事業主
特例給付金の額は、申請対象期間に雇用した週の所定労働時間10時間以上20時間未満の障害者の合計数に支給単価を乗じて計算します。支給単価は、申告義務があるかどうかで異なります。
- 申告義務がある事業主:7,000円
- 申告義務がない事業主:5,000円
特例給付金の申請期限も、申告義務の有無で異なります。所定の支給申請書を使って独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に申請してください。
- 申告義務がある事業主:令和4年4月1日~5月16日まで
- 申告義務がない事業主:令和4年4月1日~8月1日まで
申請が通ると、令和4年10月~12月までに、申請者が指定した預金口座に振り込まれます。
各種助成金
各種助成金は、障害者を雇い入れたり、雇用を継続するために職場環境を整備したりする事業主に対し、申請に基づき費用の一部を助成するものです。令和4年度は、以下のような助成金が提供されています。自社の障害者雇用や教育、措置に合ったものを活用しましょう。
【雇い入れた場合】
- 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
- 特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)
- トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース)
【施設などの整備や適切な雇用管理の措置を行なった場合】
【職業能力開発をした場合】
【職場定着のための措置を実施した場合】
出典:障害者を雇い入れた場合などの助成(厚生労働省)