ロジカルシンキングでは、思考する際に多くのフレームワークを活用します。フレームワークは、簡単にいうとロジカルシンキングの枠組みです。
フレームワークに当てはめて考えることで、思考を簡単に整理できますので、ぜひ参考にしてください。
ピラミッドストラクチャー
「ピラミッドストラクチャー」は、結論や根拠をピラミッド形で表したフレームワークです。「ピラミッド構造」「ピラミッド原則」とも呼ばれます。
ピラミッドの頂点は、最も伝えたい主張や結論です。そして、主張や結論の根拠をピラミッドの下部に配置していきます。結論に対する根拠や結論に至った道筋をしっかりと示すことで、伝えたいことへの説得力が増します。
ロジックツリー
「ロジックツリー」は、原因や問題の解決策を明確にするためのフレームワークです。理論の木という名前のとおり、枝分かれして広がるように、事例を要素に分解できます。全体像を把握しながら、枝葉にあたる原因や解決策を突き詰めやすいのが特徴です。
ピラミッドストラクチャーと似たイメージですが、ピラミッドストラクチャーは頂点に当たる部分がゴールや結論、ロジックツリーは一番はじめに配置するものが問題や思考の起点であるという点が異なります。
ロジックツリーには以下の3種類があります。
- 原因分析:Whyツリー
- 構造把握:Whatツリー
- 課題解決:Howツリー
どういった要素に展開していくのか、それぞれのツリーについて簡単に解説します。
whyツリー
「whyツリー」は、発生した課題や問題の原因を解明することが目的です。起こった問題に対して「その原因は(Why?)」と問いかけ、考えられる原因を展開していきます。
例えば、「事業の売上が低い」ことが問題だとしましょう。その場合、以下の原因が考えられます。
- 新規顧客が減少している
- リピート率が低い
- 客単価が低い
そして、考えられる原因をさらに深掘りしましょう。新規顧客が減少している原因であれば、「広告出稿していない」「検索順位が下がっている」などが考えられます。
このように、それぞれの原因を深掘りすることで、当初の「事業の売上が低い」から直接結びつかない要因を発見できます。
トヨタ式と呼ばれる問題解決法「5回のなぜ」は、whyツリーを深掘りするプロセスです。whyツリーを利用すると、課題や問題の真因を明らかにして根本解決することに近づけます。
whatツリー
「whatツリー」は、事例を構成する要素に細かく分解します。形としては、結論から広がっていくピラミッドストラクチャーと同じです。それぞれの要素について検討したり、複数の要素を比較したりできます。
「事業の売上」のように大きな事例だと分かりにくくても、構成する要素レベルに分解することで見える部分がたくさんあります。問題が発生している部分やこの先の課題となる部分、ボトルネックとなっている部分を可視化できるでしょう。
また、事例によっては原因の深掘りが適さないケースがあります。その場合は、whatツリーで構造を把握し、全体を見ながら個別の問題や課題に対応するとよいでしょう。
howツリー
「howツリー」では、「どうすれば実現するか?(how?)」を問いかけて展開していくものです。原因や構造ではなく、解決や実現に焦点を合わせたロジックツリーです。そのため、木の起点となる部分は、達成したい目標や解決したい問題となります。
たとえば「事業の売り上げを上げたい」という達成目標の場合、実現のためには以下の方法が考えられます。
そこから、上記の目標をどう実現するかを問いかけ、具体的な手段を洗い出しましょう。要素を深掘りしていくほど、具体的で実現しやすい方法をピックアップできます。
So What?/Why So?
「So What?/Why So?」は、結論と根拠を探るための手法です。事例や要素に対して問いかけることで、表面だけでなく、より本質的な部分を探ります。「So What?(つまり、どういうこと?)」は結論に対する問いかけです。問いかけることで、要素全体から結論を導き出します。
また、「Why So?(それはなぜ?)」です。逆に、結論や事象に対して、Why So?を問いかけることで、原因を深掘りしていきます。Why Soだけを切り取ると、Whyツリーと同じです。
Why So?で結論に対する根拠を、So What?で根拠から導き出される結論を繰り返し問いかけることで、課題の深掘りが可能となります。
ひとつひとつの要素に対して「つまりどういうことなのか」「なぜそうなるのか」と考え続けることで、深く思考し、また、結論と根拠がしっかりとつながります。結果、論理の飛躍や抜け漏れなどがなく、端的に分かりやすく伝えられる状態になるでしょう。
MECE
「MECE」は「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字をとったもので、「ミーシー」と読みます。
それぞれの単語の意味は以下のとおりです。
- Mutually:互いに
- Exclusive:重複せず
- Collectively:全体に
- Exhaustive:漏れなく
まとめると「漏れなく重複なく」という意味で、MECEは何かを分類したりするときに非常に役立つフレームワークです。漏れなく重複なく列挙するためには、軸の設定が大切です。
例えば、「日本の企業」を分類するとします。この時に従業員数という軸を設定することで、MECEな分類が可能になります。
分類する軸が明確なので、漏れなく重複なく列挙できます。
例えば、これが「関東の会社」「従業員100人以上」「製造業」といったばらばらの軸で分類すると、同じ企業が複数のグループに所属したり、どこのグループにも所属しない企業が生じたりしてしまいます。
マーケティング分野のフレームワークなども、(疑似的な)MECEの考え方をベースにしています。
たとえば、上記のフレームワークなどは、事業に影響を与える主要な要素を、MECEを意識して取りまとめたものだと解釈できます。完全なMECEではありませんが、MECEの考え方を理解して利用すると、有効に活用しやすくなるでしょう。