新人営業の目標設定におけるポイントを見ていきましょう。
SMARTの原則に則る
目標を達成するためには、適切な目標値を設定する意識が欠かせません。適切な目標設定を行なうにはSMARTの原則に基づいた目標値の設定が基本となります。
SMARTの原則とは、効果的な目標設定のために用いられる基本原則で、Specific、Measurable、Achievable、Related、Time-boundの頭文字を表しています。
・Specific …… 具体的である
・Measurable …… 測定できる
・Achievable …… 達成できる
・Related …… 上位の目標達成にリンクする
・Time-bound …… 明確な期限がある
営業職の場合、数値化できる目標が多いため、比較的SMARTを活用しやすいでしょう。目標達成のための重要な原則になるので、新人のうちに必ず習得させておきたいスキルです。
「R」のRelatedの上位とは、チームや部門、あるいは企業全体を指します。個々の営業担当が目標を達成することで、チームや部門の目標達成が実現する状態になっている必要があります。
「A」のAchievableでは、新人の性格や能力を踏まえた設定が求められます。標準的な数値に加えて、個人の性格に合わせて、例えば、はじめは達成感を積ませることを重視する、少し大きな数字にチャレンジさせてやりがいを持たせるといった調整をするとよいでしょう。
行動計画や行動目標を作成する
新人の場合、SMARTのなかでもAchievable(達成できる)は大切な要素です。
どのようにして目標を達成するのかわからない新人営業にとって、売上目標は非常に大きな数字に見えることも少なくありません。必要なのは、目標を達成するための具体的な行動を洗い出し、何をすればいいかに気付くことです。
目標に対して何をすべきかが見えてくれば、どのように(流れや数・量)実践するかという計画が立てられます。計画立案を通じて、実現可能な数字であることが徐々にイメージできるようになります。また、計画を立てれば日々の行動目標にも落とし込みやすくなるでしょう。
新人営業本人にとって「達成可能」と思えるようにすることが、行動を促すためにも、モチベーションを喚起するうえでも重要です。
目標を自分事にする
組織全体の数値目標から割り当てられる目標に対して、新人はなかなか自分事としてとらえられません。
所詮、組織(企業)のためと考えている間は、モチベーションも湧きにくいでしょう。特に営業職の目標は、基本的に売上目標となるため、目標がプレッシャーに直結しやすく、自分にとっての意義や価値といったものを見失いがちです。
自分事ととらえてもらうためには、目標達成することが自身の願望や欲求も満たすことにつながるという認識が大切です。設定した目標を個々の自己成長や評価、将来のキャリアなどと紐付けられるようにしましょう。
一つひとつの行動が自分事化できれば、より高いモチベーションを持って取り組めますし、より高いパフォーマンスにもつながります。
定量目標に加えて、定性目標を作成する
定量目標とは具体的な数値で表せる目標のことで、定性目標は具体的な数値で表せない目標を指します。営業職は、定量目標が設定しやすいこともあり、基本的に売上数値などが目標として設定されます。
新人の場合は、定性目標を使って、目標の意味を深掘りしておくことが有効です。定量目標(数値)の達成に対して、○○○な営業になる、○○○のスキルを習得するなどの実現したい定性目標の設定を促しましょう。
例:〇年〇月末までに売上目標〇〇万円を達成して、5人の顧客から感謝の言葉をもらうとともに、営業として活躍する自信を身に付ける!
上記の目標の場合、5人の顧客から感謝の言葉をもらう、営業として活躍する自信を身に付ける!などが定性目標にあたります。定性目標をうまく設定することで、前述の目標の自分事化が起こりやすくなるでしょう。
進捗確認・振り返りの体制を作る
目標に対する進捗確認は、上司が新人を適切にサポートするために重要となります。そこで必要になるのが、的確に高頻度でPDCAを回す仕組み作りです。
目標の期限が過ぎてから振り返るような体制では、新人が目標を達成する確率は低くなってしまいます。
毎週のレビューを設定するなど、高頻度で進捗を確認することが大切です。目標と現状、計画した施策の実行状況、効果などを目標達成に向かう適切な段階で振り返り、軌道修正していきます。
PDCAを回すなかで、どのようなサポートがあれば実行しやすいのか、あるいは達成に近付きやすくなるのかも見えてくるでしょう。