グレシャムの法則【ザ・現場ギャップvol.71】

更新:2023/07/10

作成:2019/10/23

東宮 美樹

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

グレシャムの法則

お世話になっております。

HRドクターを運営する株式会社ジェイックにて

取締役 教育事業部長を務めます

東宮美樹と申します。

 

 

 

 

「悪貨は良貨を駆逐する」

 

 

16世紀のイギリスで、王室金融代理人として

財政管理を任されていたトーマス・グレシャムは

上記の言葉をエリザベス1世に進言しました。

 

簡単に説明しますと、、、

 

額面上は同じ貨幣でも

金の含有量等、質の違いがあれば

質の良い物は引き出しにしまわれてしまったりし

質の悪い貨幣だけが流通するようになる

 

ということを述べています。

 

 

この現象を、進言したグレシャムの名前を取って

 

「グレシャムの法則」

 

と名付けられました。

 

 

そして、このグレシャムの法則を

組織に適用したものを

 

「計画のグレシャムの法則」

 

と言います。

 

この「計画のグレシャムの法則」は

ノーベル経済学賞を受賞した

ハーバート・サイモンという

アメリカの学者が提唱した説です。

 

サイモン氏は

「悪貨は良貨を駆逐する」をなぞって

「ルーティンは創造性を駆逐する」

と述べています。

 

 

普段仕事をしていて

「こんなことやってる場合じゃないのに…!」

と感じながらも、どうしても手が離せず

作業し続けてしまっている、、、

ということはありませんか?

 

 

サイモン氏が述べているのは

まさにそのような状況についてです。

 

 

組織において、業務のルーティン化は

作業効率を高める活動として重要ですが

 

その作業が目的を失い

「昔からやっていることだから」

と形骸化してしまうと

組織にとって、それは悪影響になってしまいます。

 

組織が成長していくには、創造性が必要です。

 

ですが上記のように、目の前にある

「形骸化されたルーティン作業」に

時間を奪われてしまうと

創造性を発揮する時間を設けることができません。

 

 

ましてや、これからの時代は

より一層創造性が求められる時代へと

突入していきます。

 

 

ぜひ一度、貴社では

「計画のグレシャムの法則」

に陥っていないか振り返り

創造が求められる時代へと

備えてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

今週はここまでとさせていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

来週もよろしくお願いいたします。

 

 

著者情報

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

東宮 美樹

筑波大学第一学群社会学類を卒業後、ハウス食品株式会社に入社。営業職として勤務した後、HR企業に転職。約3,000人の求職者のカウンセリングを体験。2006年にジェイック入社「研修講師」としてのキャリアをスタート。コーチング研修や「7つの習慣®」研修をはじめ、新人・若手研修から管理職のトレーニングまで幅広い研修に登壇。2014年には前例のない「リピート率100%」を達成。2015年に社員教育事業の事業責任者に就任。

著書、登壇セミナー

・新入社員の特徴と育成ポイント
・ニューノーマルで迎える21卒に備える! 明暗分かれた20卒育成の成功/失敗談~
・コロナ禍で就職を決めた21卒の受け入れ&育成ポイント
・ゆとり世代の特徴と育成ポイント
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