
内定辞退が生じる大きな理由は「不安」です。学生は「説明会や面接で言われた内容は本当なのか」「本当にこの企業でいいのか」といったさまざまな不安を抱えており、不安が解消されない場合に内定を辞退することになります。
内定者にとって「この企業を選ぶ」ことは「他の企業という選択肢を捨てる」ことです。人間の心理として、何かを捨てる際には不安が付きまとうものですので、安心して意思決定・入社してもらうためには不安を取り除くことが大切です。
つまり、内定者フォローで必ず生み出すべきものは「安心感」です。もちろん入社に向けた「ワクワク感」等も大切ですが、「安心感)がない状態で「ワクワク感」を生み出すことは困難です。
まずは内定者や内定承諾者にどのような「不安」があるかを想定して、解消するためのフォローを行なっていくことが基本です。
内定承諾前の不安
・『説明会などでいわれてきたことが本当か確認したい』
必要な情報は説明会や面接の中で伝えているはずですが、それでも学生の心には「本当なのか?」という不安が生じるものです。
不安やネット上の情報から「企業は採用するために良いことだけを伝えている」と考える学生も増えており、自社の良い側面ばかり伝えてしまうと、逆に「嘘じゃないのか?」「本当なのか?」という不安が生じやすくなってしまいます。
したがって、良い情報だけでなく、ネガティブな情報も共有したり、違う人・違う側面から同じ情報を繰り返し発信したりするのが効果的です。
・『企業の雰囲気を詳しく知りたい』
企業としては座談会や選考を通じて学生に情報を伝えているつもりですが、「信じていいのか?」「他の選択を捨てていいのか?」という気持ちを背景に、「自分が納得するまで確認したい」という心理が学生には生じます。
特にオンライン採用が主流となった昨今、企業の雰囲気などに対する不安は以前よりも生じやすくなっています。
なかには自分の目で確かめないと安心できないという内定者も多いため、実際に企業の雰囲気を確認できるようなイベントなどを計画するのが効果的です。
・『どんな人が同期になるのかを知りたい』
内定承諾を考える際に、自分以外の内定者(同期)が気になる学生も多くいます。優秀な人材ほど「誰と一緒に働くか」を意識する傾向が強いため、内定者同士の交流の場をつくることがおすすめです。
ただし、交流した際に「雰囲気が合わない」「レベルが低い」と感じると、内定辞退を促す結果にもなり兼ねないので、「誰と会わせるか・どのような場をつくるか」はしっかりと設計する必要があります。
内定承諾後の不安
内定承諾後に生じる不安も、基本的には内定前の不安と同じです。内定承諾後は、選考段階に比べてコミュニケーション頻度が落ちる傾向にあるため、「本当にこの企業で良かったのか?」という不安が生じやすくなります。したがって、「あなたの選択は間違っていない」と承認し続けてあげることが大切です。
不安を解消するうえで最も重要になるのは接触頻度です。
内定承諾後は誰しも不安が強まるものです。人事からの定期的な情報発信やリクルーターからのコミュニケーション、内定者アルバイトなどによる接点、内定者プロジェクトなどを通じた内定者同士のコミュニケーションを実施し、企業と内定者の接点が途絶えないようにしましょう。