「賢者は歴史に学ぶ」をあてはめてみる【人を残すvol.38】

2020/07/15

経営者向けメールマガジン「人を残す」fromJAIC

「賢者は歴史に学ぶ」をあてはめてみる

ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

 

本来であれば、今月は世界中からスポーツ選手と観光客が

日本に集まり、お祭りムード一色だったはずです。

 

1年前に現状を想定していた人は、どれだけいたでしょうか?

 

以前から感染症について警鐘を鳴らしていた学者の論文などが

今になって紹介されます。

発表された当時は、全くニュースになりませんでした。

 

普段から、こういった情報にアンテナを立てておくことが

大切なのでしょうが、限られた時間のなかで、得られる情報には

限界があります。

 

とすると、以下二つの対応が思いつきます。

 

  • 効果的な情報リソースをもつ

各分野で自らフレッシュで価値ある情報を収集するのは困難なので

分野毎に信頼できるリソーサーを決めて、その方の情報を丁寧に

ウォッチする。

 

2)壊滅的な事象に対して準備する

未来において、今回のような感染症がまた発生するのか

あるいは大規模な自然災害が発生するのか

国際的な紛争に巻き込まれるのか、などどんなリスクが

ありうるのかすべて想定するのは、厳しいです。

そこで、そんな事態が起きたら、自らはどんな困った状況になるのかを

想定して、それに対して準備します。

 

例えば、1週間、電気・水道・ガスなどライフラインが止まり

食料も調達できなくなるとしたら、何を準備しておくか?

自分の収入が1年間、ゼロになるとしたら、何を準備しておくか?

その時は、どうするのか?

 

先日、お会いしたメーカーの社長は、次のように仰っていました。

「2000年にITバブルがはじけて、その10年後くらいにリーマンがきて

今回、コロナショック。だから、10年に1回は、大きな経済危機があると思って

準備してましたよ。」

 

素晴らしいです!

 

さて、東京や一部の道府県を除いては、感染者ゼロの状態が

継続しています。

 

自粛要請はなくなりましたが、日銀が7月1日に発表した短観では

リーマンショック直後に次ぐ、過去2番目の悪化です。

新型コロナショックは、リーマンショック以上に経済的な影響が

あるかもしれません。

 

そこで、2008年のリーマンショックのとき、どんなことをしたのか

思い起して、今、対応すべきことをまとめてみました。

 

  • とにかく、キャッシュの調達

資金調達に動いてから、実際に会社の口座に入金されるまでには

時間が掛かります。

ですから、ちょっと余裕がある、と思っているぐらいに動き出すくらいで

良いと思います。

 

倒産社長の会である八起会の故野口会長から、お聞きしたことは

「倒産する社長の多くが、3か月前に自分の会社が倒産すると思っていない。

客観的にみたら、明らかにまずいのに。」

 

あと、よく仰っていたのは、

「倒産の原因は、大抵、業績のよい時期に起きている。」

 

話を戻しまして、現在、いろんな融資、助成金、補助金が用意されています。

書類作成が面倒で大変なこともありますが、とにかく、借りられるだけ借りておく。

 

また、あまり知られていませんが、日本政策金融公庫などが劣後債で

融資をしています。劣後債は、自己資本に組み込むことができますので

バランスシートの改善に役立ちます。

 

  • 徹底的なコストダウン

会費や交通費など、減らせるものをピックアップして手を打ちます。

コストダウンも、すぐに支払いを止められるわけではありません。

社員や取引先に関係することですから、早めに投げかけをして

相談・交渉に入ります。

 

また、思い切った事業・店舗の撤退なども必要になるかもしれません。

これらも、やめると決めてすぐに資金の流出が止まる訳ではありません。

早期に検討を開始することが重要だと思います。

 

  • 新規事業の立ち上げ

既存事業で売上・利益が落ちているのであれば、それをカバーする

売上・利益を新たに作る必要があります。

 

例えば、飲食店で言えば、通常営業に戻っても、席数はコロナ前の

およそ半分位だと思います。

回転率と客単価が変わらなければ、以前と同じ席稼働率でも売上は半分です。

回転率を2倍にするか、客単価を2倍にするか、あるいは

回転率と客単価をそれぞれ1.4倍にするかしないと元の売上を確保

できません。

この方策が立てられないのであれば、他の事業を新たに作る必要が

あります。

 

こちらも、動き出してから、実際に売上がたつようになるまでは

時間がかかります。

 

とにかく、早く動くことがポイントです。

 

  • 社長・幹部・社員の一体化

いろいろな対策を進めていくと、厳しい状況に直面したり、

ハードルの高いことにチャレンジすることが生じます。

 

その際、力になるのは、

 

「何のためにこの会社はあるのか?」

「自分は何のためにこの仕事をしているのか?」

 

という使命感と

 

その使命感を組織全体で共有している一体感です。

 

弊社では、リーマンショックの際に、キャッシュ状況が厳しい中でも

外部にお金を払い、幹部社員が1泊2日で会社のミッションを作り上げる

研修を行いました。

 

遠回りなようですが、危機的な状況であればあるほど

会社のミッション、自己のミッションを明文化することは「力」になります。

 

 

お薦めのお店は、茅ヶ崎にある焼き鳥屋さん「いち丸」

焼とんが、大きくて安くて美味しいです!

https://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140406/14016820/

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業。新卒で大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。専門は組織開発、戦略人事、教育体系の構築等

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