ここからは具体的にキャリアで起こりがちな4つの転換期を紹介します。
- 学生から社会人への転換
- マネジメント職への転換
- プロフェッショナル職への転換
- 産休・育休の取得と復帰
学生から社会人への転換
学生から社会人になるタイミングも人生の大きな転換期です。
慣れ親しんだ環境、とくに多くの場合は「最上級生」である環境が終わり、「新入社員」として新環境で社会人としての姿勢や仕事の進め方を習得することになります。
新人を一日も早く組織の中で機能させるためには、社会人としての望ましい姿勢や仕事の進め方、必要なスキルなどを修得させるための育成を行なうことが大事です。
同時に、新人が自らの意思で自主的に課題に向き合って解決することを促しましょう。
転職も環境の変化という意味では近いものがあります。組織としてのサポート方法としては、オンボーディングやブラザーシスター制度などが有効です。
前述のように、転換期には感情的な不安や混乱などが通常以上に生じます。職場での環境変化だけでなく、プライベートでの環境変化もネガティブな感情やストレスを生み出します。
そうした状態に置かれていることを前提にして、社内でのサポート体制をつくり、スムーズに転換することを支援しましょう。
マネジメント職への転換
ビジネスパーソンはキャリア形成のなかで、マネジメントを任される時期がやってきます。マネジメントは、他人を動かして組織の成果を上げることです。
成果を上げるために目標や計画を立て、経営資源(ヒト、モノ、カネ)を活用しながら進捗を管理・調整していきます。
組織内での影響力が増す一方で、プレイヤーからマネジメント職への転換期にはプレイヤー時代に得られていた直接的な賞賛や感謝、顧客接点などが失われることに喪失感を感じる人もいます。
そうした点に配慮したうえで、次のやりがいを早期に得られるようにするサポートが必要です。例えば、新任管理者研修やメンター制度などが有効です。
プロフェッショナル職への転換
最近では上下関係が存在しないホモクラシー型の組織なども提唱されていますが、現実には組織の大半はピラミッド型の構成です。
したがって、上のポジションにいくにつれポジション数は減少することになります。
組織の成長期にはピラミッド自体が拡大することでポジション数が増えていき、マネジメント職にメンバーを吸収しやすくなりますが、組織の成長には限界もあります。
結果としてマネジメント職に上がれない、もしくは上位階層のマネジメント職に昇格できないことが見えたり、マネジメント職の責任を譲らなければならない(役職定年など)タイミングが訪れたりします。
このタイミングもキャリアの転換期であり、敗北感や喪失感が生じやすい変化です。そこでメンバーが立ち止まったままになってしまうと、組織としては生産性が上がりません。
最近ではキャリアパスとして、マネジメントコースとプロフェッショナルコースを設ける企業も増えていますが、スムーズにプロフェッショナル職に転換できるように支援する必要があるでしょう。
産休・育休の取得と復帰
産休・育休は女性にとって非常に大きな転換期となります。ばりばりと仕事に打ち込んでいた女性ほど、産休・育休に入るなかで社会との接点を失い、強い喪失感を抱いてしまうこともあります。
また、育休復帰のタイミングでは、自分がしていた仕事は他の誰か(後輩や下の年次であることが多い)に引き継がれており、かつ、短時間勤務などで以前とは違う状況で働く必要がある点にも注意しなければなりません。
こういった点をスムーズに転換できるよう、支援することが組織として大切です。