『さあ、才能に目覚めよう』は、2001年の発売以来、国内だけで累計130万部以上のベストセラーとなり、ビジネスパーソンやアスリート、学生など多くの人に影響を与えてきた書籍です。書籍の考え方に基づいたコーチングや研修も数多く提供されています。
記事では、書籍『さあ、才能に目覚めよう』の内容を要約します。各章の内容を解説するとともに、才能(強み)診断「ストレングス・ファインダー®」の歴史やメリット、自分の強みを活かして成果を出す方法も紹介します。
書籍『さぁ、才能に目覚めよう』で紹介されている「ストレングス・ファインダー®」診断の概要を、以下の動画でもわかりやすく解説しています。動画でインプットされたい方は、ぜひ視聴ください。
HRドクターを運営する株式会社ジェイックでは、「ストレングス・ファインダー®読み解きワークショップ」「ストレングス・ファインダー®研修」等も提供しています。ご興味あれば詳細をご覧ください。
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<目次>
『さあ、才能に目覚めよう』とは?
『さあ、才能に目覚めよう』は、自分の強み、他人の強みを知ることによって個人やチームの才能を開花させるという内容で、仕事や人生で成果をあげるための本です。個人やチーム、また、組織の管理職やリーダーを対象に書かれています。
書籍では、仕事や人生を成功に導くためにまず必要なことは「強み」を知ることだとしています。そして、自分の才能をどう使い、どのように行動すれば自分の武器になるか、どんな場面で最高の力を発揮できるかが紹介されています。
『さあ、才能に目覚めよう』の成り立ち
『さあ、才能に目覚めよう』は、「34の才能(資質)」を診断するテストであるストレングス・ファインダー®を開発した、ジム・クリフトンが執筆した書籍です。
アメリカ最大の調査会社ギャラップ社(Gallup)を創業したドン・クリフトンは、1950〜1969年まで、ネブラスカ大学リンカーン校で教育心理学を教えており、人の可能性を最大限に引き出すための方法を研究していました。
そして、1990年代半ば、ドン・クリフトンは、人の特性を識別するテストと特性を活用して個人が成果を上げるためのツール設計に打ち込みました。また、デジタル時代に合わせたテストとして、2001年に「ストレングス・ファインダー®」はギャラップ社によってリリースされました。
『さあ、才能に目覚めよう』の特徴
『さあ、才能に目覚めよう』は、現在は最新版の『StrengthsFinder 2.0』(日本語版『さあ才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』日本経済新聞出版、2017年)が発売されています。
書籍には、ストレングス・ファインダー®のテストを受けるためのアクセスコードがついています。書籍付随のコードを使って診断を受けることで、34の才能(資質)の中から、自身の才能(強み)上位5つを診断することができます。なお、書籍付随のコードでは上位5つの才能しか分かりませんが、ギャラップ社の公式サイトやアプリでアクセスコードを購入することで、34個すべてを知ることもできます。
『さあ、才能に目覚めよう』の要約
本章では、『さあ、才能に目覚めよう』の内容を解説します。書籍の根幹となる考え方は「企業、リーダー、そして社員は、弱みだけでなく強みに重点を置くことで、より多くのことを達成できる」というものです。
第一部
書籍の第一部では、「なぜ自分のことを知るべきか」「『あなた』という資産を活かすために(ジム・クリフトン)」「〈クリフトン・ストレングス〉を活用する」との表題で、ジム・クリフトンから、なぜこの本を書いたか、なぜ自分の強みを知る必要があるのかということが説明されています。また、ストレングス・ファインダー®の概要や、自分自身を知ることの大切さ、診断のテストを受ける方法が書かれています。
第二部
書籍の第二部では、「あなたの強みを活用しよう――34の資質と行動アイデア」として、読者の才能を開花させるための「34の資質と行動アイデア」について解説されています。
資質とは、「才能」であり、「強みの基」になるものです。資質の例としては、「学習欲」「活発性」「共感性」「公平性」「社交性」「慎重さ」「信念」「達成欲」「着想」などがあります。これら34の資質それぞれについての説明と、資質を持つ人の具体例、資質を活かす行動アイデアがわかりやすく整理されています。行動アイディアとは、診断結果を踏まえてどのように行動すれば長所を活かしていけるかということです。
第三部
書籍の第三部では、「〈クリフトン・ストレングス〉はどうやって生まれたか」として、当初は「クリフトン・ストレングス」という名称で誕生したテストの歴史のほか、何に着目してストレングス・ファインダー®が開発されたかが書かれています。
ストレングス・ファインダー®とは?
書籍のテーマであるストレングス・ファインダー®とはどのような診断か、診断の内容やストレングスファインダー®の受検方法、受検メリットを解説していきます。
ストレングス・ファインダー®とは?
ストレングス・ファインダー®は、自分の強み(才能)を「見える化」し、自分の強みや得意なことを見つける手法です。ストレングス・ファインダー®における才能(資質)は、「繰り返される行動や思考のパターン」のことを意味しています。
診断では177個の質問に回答することで、どういう才能が自分にあるのかがレポート形式で表示されます。ストレングス・ファインダー®は、これまでに世界で約3,000万人(2023年現在)を超える人が受検してきた実績のある診断になっています。
ストレングス・ファインダー®の特徴は、以下の記事で解説していますので、併せてご覧ください。
ストレングス・ファインダー®を受検するメリット
ストレングス・ファインダー®を受検すると、34種類の資質(才能)の中で、自分が持つ強い資質を知ることができます。
診断を受けることで、自分で気づいていない才能(強み)に気づくことができますまた、感覚的には認識していた才能をどう意図的に活用すればいいか、どのように行動し活かして成果につなげればよいかが分かります。
さらに自分独りのパフォーマンス向上だけでなく、チームとして各自の才能をどう組み合わせれば効果を最大限に発揮できるか、どんな傾向があるチームかといったアイディアや気づきを得ることもできます。
ストレングス・ファインダー®で分かる34資質(才能)
ベストセラーの書籍『StrengthsFinder 2.0』(日本語版『さあ才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』)で紹介されているクリフトンストレングスの資質は全部で34個になります。34個の資質は、思考力、人間関係力、影響力、達成欲の4つの領域に分類されます。それぞれの資質を解説します。
■「思考力」領域に含まれる資質群
思考力は、内省や分析を行い、新しい発想や戦略を行うことにつながる資質群です。
- 1.分析思考:物事の理由と原因を追求し、因果関係などを考えられる資質
- 2.原点思考:過去に遡って考察し、流れの中で現在を理解できる資質
- 3.未来志向:未来のビジョンを考え、ひらめきを得る資質
- 4.着想:新しいアイデアや発送を考えることができる資質
- 5.収集心:物や情報、アイディア、人間関係を増やしたい資質
- 6.内省:知的な活動や議論を好む資質
- 7.学習欲:旺盛な学習意欲を持ち、常に向上を望む資質
- 8.戦略性:目的達成のための選択肢や最短距離を想定する資質
■「人間関係力」領域に含まれる資質群
人間関係力は、ビジネスや私生活で人と接する際に、相手との関係を築くことに生きる資質群です。
- 9.適応性:大きな流れを受け入れて、方向を選択できる資質
- 10.運命思考:人や物の結びつきを信じ、起こる出来事に意味があると考える資質
- 11.成長促進:他人の持つ可能性を見つけ、成長することに満足できる資質
- 12.共感性:相手の立場で考え、相手の感情を理解できる資質
- 13.調和性:衝突を避け、異なる意見の相手とも一致点を見つけられる資質
- 14.包含:さまざまな価値観の相手を受け入れられる資質
- 15.個別化:相手の個性を認識・興味を持ち、異なる人をまとめられる資質
- 16.ポジティブ:情熱的で、他人に活気を与えやる気にさせられる資質
- 17.親密性:他人との緊密な関係を楽しみ、共に努力できる資質
■「影響力」領域に含まれる資質群
影響力は、努力し周囲に働きかけ、集団の力を高めることにつながる資質群です。
- 18.活発性:アイデアをすぐに実行に移す資質
- 19.指令性:存在感や主導権をもち、決断や指示を下すことができる資質
- 20.コミュニケーション:自分の考えを言葉にしてうまく説明できる資質
- 21.競争性:自分の進歩を他人と比較し、勝つための努力を惜しまない資質
- 22.最上志向:個人や集団の長所を最高レベルにまで磨き上げようとする資質
- 23.自己確信:自分の能力と判断力に自信を持ち、正しい方向へ進む資質
- 24.自我:独立心に富み、組織や周囲に影響力をもたらそうとする資質
- 25.社交性:見知らぬ人と親しくなることを得意とし満足感を得られる資質
■「実行力」領域に含まれる資質群
実行力は、目標に向かって努力をし、物事を成し遂げる資質群です。
- 26.達成欲:旺盛に目標達成に取り組み、多忙で前向きな状況に満足する資質
- 27.アレンジ:すべての物事を整理し、組み合わせて生産性を高められる資質
- 28.信念:普遍的な価値観を大切にして、人生に明確な意義を見いだす資質
- 29.公平性:あらゆる人を平等に扱うルールを定め、公平に接する資質
- 30.慎重さ:決定や選択にあたり細心の注意を払い、困難を予測できる資質
- 31.規律性:日課や身のまわりを秩序だてて実行することを好む資質
- 32.目標志向:目標を定め、優先順位をつけて行動する資質
- 33.責任感:正直さや忠実さの価値を大切にし、責任を持って行動できる資質
- 34.回復志向:問題を解決することを好み、原因を探り解決する資質
ストレングス・ファインダー®の活かし方
ストレングス・ファインダー®を受検した結果レポートには、それぞれの資質の詳しい説明や活かし方が書かれています。
「才能」は自身がもともと持っている考え方や資質、「繰り返される行動や思考のパターン」です。「才能」を仕事や人生の成果につなげるには、活かし方を学び、意識的に訓練してスキルを開発し「強み」にすることが必要です。
仕事や人生のどの場面で、意識的にどう行動し活用していくのかを考え、才能への理解と投資を行うことが大切になります。
ストレングス・ファインダー®を受検する方法
ストレングス・ファインダー®を受ける方法を解説します。ストレングス・ファインダー®を受検する方法は以下の3つがあります。
- 1.書籍を購入する
- 2.ギャラップ社の公式サイトでアクセスコードを直接購入する
- 3.ストレングス・ファインダー®研修を受ける
書籍を購入すると、書籍についてくるコードを使って診断を受けることができます。この場合、確認できるのは上位5つの資質となります。
また、公式サイトでは、上位5つの資質を見れるコード、また、34すべての資質順位を見れるコードを購入することができます。全資質の順位を見れるコードは8,450円(2023年7月時点)です。
他にも、ストレングス・ファインダー®の研修を行っている会社もあります。研修を受けることで、自らの資質を知ると同時に、強みへと高める方法や実践ノウハウも教えてもらえます。
書籍では上位5つまでの資質を見ることしかできません。また、公式サイトで購入すれば34個すべての順番を知ることが出来ますが、活かし方のノウハウはテキストを見て自分で試行錯誤する必要があります。自分の資質を知るだけでなく、効率的に強みにつなげたい。そんな時は、ストレングス・ファインダー®の研修を活用するとよいでしょう。
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『さあ、才能に目覚めよう』の習得におすすめの研修
ストレングス・ファインダー®の研修を受講すれば、上位5つの資質を知るだけでなく、正しい方法で効率的に強みとして昇華させることができます。
たとえば、上位5つの資質それぞれも大事なのですが、5つの組み合わせも大事です。組み合わせによって、どんな行動がより効果的な行動になるか、逆に成果を出すことを妨げる弱みになってしまうかが変わります。
HRドクターを運営する研修会社ジェイックでは、ストレングス・ファインダー®研修を提供しています。登壇講師は、ギャラップ社公式のトレーニングを修了した認定ストレングスコーチの資格を保有。1人ひとりに合った方法で、ストレングス・ファインダー®の理解と実践を助けます。
従業員研修のようにチームでの参加や、自社に合わせた研修のカスタマイズも可能です。演習やディスカッションを通じて深い理解を得ることができます。「7つの習慣®」や「デール・カーネギー研修等、さまざまな研修を行っている研修会社だからこそ、よりわかりやすく伝わる研修を提供することが出来ます。
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まとめ
『さあ、才能に目覚めよう』は、これまでに多くの人が活用してきた書籍であり、その内容は信頼性の高いものです。自己理解を深め、自身を高めることができるでしょう。
ストレングス・ファインダー®を受検して自分の才能を診断するだけでなく、意識的に訓練してスキルを開発し、仕事や人生に活かすこと、成果につながる強みにすることが大切です。ストレングス・ファインダー®の研修を受ければ、認定講師による診断や解説と、双方向の対話も交えたプログラムにより、効率的に、深い理解や気づきが得られることでしょう。ぜひお気軽にご相談ください。
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