ぼけますから、宜しくお願いします【人を残すvol.81】

経営者向けメールマガジン「人を残す」fromJAIC

ぼけますから、宜しくお願いします

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

新型コロナワクチンの接種が全国で加速しています。
私の母も、昨日、2回目の接種を行いました。
ショートステイ施設に通っていますので、よかったです。

ワクチン接種については、以下の報道がありました。
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政府が設置した大規模接種センターの6月14日から27日までの2週間分の予約は、
10日午後5時の時点で、東京会場で14万件の予約枠のうち11万2000件余りが、
大阪会場で7万件のうち4万7000件余りが空いています。

これを受けて接種センターの運営に当たっている防衛省は、10日の対策本部会議で、
これまで、東京会場は東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県、大阪会場は大阪、京都、
兵庫の2府1県に限定していた対象地域を65歳以上の高齢者であれば全国どこからでも
予約できるようにすることを決めました。
(中略)
対象地域を全国に拡大することについて、記者団が「緊急事態宣言のさなかに、
県境をまたぐ高齢者の移動を促進させることにつながりかねないのではないか」
と質問したのに対し、中山副大臣は「感染拡大の防止のために実施する
大規模接種センターでのワクチン接種のための移動は、不要不急の外出に当たらない
という認識で判断した」と述べました。
(2021/6/10 19:55 NHK NEWS WEB)

個人的には、感染が危惧されるエリアに集中的にワクチン接種を推し進める。
そして、交通機関や、電気・ガス・水道などの生活インフラにかかわる方々
学校、保育園・幼稚園、介護施設など、大勢集まるけれども止めることが
難しいサービスを提供している方々には、年齢に関係なく優先的に接種しては
どうかと思います。

いろんな意見があると思いますので、問題解決のケーススタディとしてみるのも
良いかと感じています。

さて、今回は、ある本を読んで感じたことを書かせていただきます。

以前、このメルマガにも書きましたが、現在、私は実母の介護のために
定期的に実家に帰っています。

そのためか、「介護」という文字に、以前よりも確実に反応するように
なっています。

そんな中、あるネット記事に書かれていた、本の紹介に目が留まりました。
その本は、

『ぼけますから、宜しくお願いします』(信友直子著 2019年 新潮社刊)

フジテレビのドキュメンタリー番組で何度か放送されたり、同名の
ドキュメンタリー映画が上映されていましたので、ご存じの方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

すぐに、Amazonで購入して、読みました。

認知症になった高齢の母親を、高齢の父親が介護している状況を
娘の立場から綴っています。
いわゆる「老老介護」です。

私は、母親の世話ですので、老老介護ではありませんが
「そうなんだよ~お」
とか
「そう考えればいいのか!」
など、共感したり、気づきになる点が満載でした。

その中から、2ヶ所、引用してご紹介します。

認知症専門医の今井幸充先生から「家族はその人を愛することが一番の仕事」と言われたときに、ハッとしました。今まではぐらかして逃げてきた自分の気持ちに、やはり向きあわなければいけない時が来た、と直感したからです。
そして自問自答しました。
私は今、心から母のことを愛せているのだろうか?
母が昔の楽しい母でなくなったことが情けなくて、今の母を心のどこかで疎んじているんじゃないのか?
母が「私はおらん方がええんじゃ」と自己否定の言葉を繰り返すのは、そんな私のどこか冷めた視線を敏感にキャッチしているからじゃないだろうか?
(信友直子『ぼけますから、宜しくお願いします』,新潮社,2019,P220-221)

認知症のお母さまを介護して見送られたという女性の言葉です。
「信友さん、私は母を介護して見送って思ったんです。『介護は、親が命懸けでしてくれる、最後の子育てだ』って」
この言葉を、両親が健在のうちに教えてもらえてよかった。私は心から思いました。母は今、自分の全存在をかけて、私に最後の子育てをしてくれているんだ…。
人間誰しも、老いることはさけられません。老いると、母のように認知症になって、訳がわからなくなって、人の手を借りないと生きていけなくなったりもします。父も腰が曲がって、若いころの面影はどこへやら、という感じです。アンチエイジングが提唱されたり、「老醜をさらす」「老いさらばえる」という言葉もあるように、老いというのはイメージのよいものではないかもしれません。
でも、それも含めて人生なんよ。生きていくということは、そういうことなんよ。きれいなことばっかりじゃないんよ。私らの生き様をしっかり見て、感じなさい――。母は、そして父も、今、身をもって私に、そう教えてくれているんだと思うんです。
(信友直子『ぼけますから、宜しくお願いします』,新潮社,2019,P243-244)

皆さんは、2つの文章を読んで、どうお感じになられましたか?

私も母の介護を行っている際に、イライラしたり、カチンとすることが
度々ありますが、

「介護は、親が命懸けでしてくれる、最後の子育てだ」

という捉え方を知ってからは、負の感情が浮かび上がっても
一呼吸おくことができる回数が増えています。

私が研修講師を務めている「7つの習慣(R)研修」でいうと

「刺激と反応の間にスペースをおく」

ことがしやすくなりました。

また、「子育て」というからには、何か学び・成長があるのだ思います。
母を介護する中で、感情が動かされることがあると

「このことから学べることはなんだろう」

と、自分に質問を投げかけるようにしています。

現在の私にとって、素晴らしく価値ある一冊でした。

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業。新卒で大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。専門は組織開発、戦略人事、教育体系の構築等

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