御社ではもったいない「eラーニング」の使い方をしていませんか?【ザ・現場ギャップvol.162】

更新:2023/07/10

作成:2021/08/19

東宮 美樹

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

御社ではもったいない「eラーニング」の使い方をしていませんか?

お世話になっております。
株式会社ジェイックにて
取締役 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。

真夏の暑さ、とはほど遠い
不穏な雨が降り続く日々ですね。
各地の豪雨被害のニュースには、
大変、胸が痛みます。

被害にあわれている皆様の
ご無事を心よりお祈り申し上げます。

日頃は、社員教育、新人育成の中でも
研修のお話をすることが多いですが、
本日は少し変わって、「eラーニング」のお話を。

新型コロナウイルスの流行により、
企業における働き方、“働かせ方”は大きく変化した、
そのように言われることが多いです。

同様のことが、企業における社員教育、
つまり学び方、“学ばせ方”にも言われています。
その一例が「eラーニング」導入の加速でしょう。

集合型の研修ではなく、インターネットを利用し、
社員個々人がそれぞれのペースで学習を進める。

そうした「eラーニング」は、以前からありましたが、
コロナ禍をきっかけに、より脚光を浴びるようになります。

ただ、そうした動きの一方で、導入企業の一部では
もったいない状況が生じているようです。

なぜ少なくない企業が、
eラーニングの活用で落とし穴にハマってしまうのか?

折角、費用をかけて導入したeラーニングが、
ほとんどの社員に活用されることがなく、
教育効果を得られない理由は何でしょうか?

そもそもeラーニングを導入してから、
一度もシステムにログインすらしたことない
そんな社員が生まれるのはなぜでしょうか?

これらの問いに対する答えは、明確です。

ジェイックでは昨年の7月に
KIYOラーニング株式会社が提供する、
「AirCourse」(エアコース)を導入し、
eラーニング施策を実践する中で、
この理由を明らかにしました。

もしも、ほとんどの社員が、
eラーニングを活用していないとしたら、
それは社員にとって、活用すべき理由が
“ないから”(=うまく伝えれていないから)です。

では、ジェイックは何をしたのか?
もしくは、何をしなかったのか?

前提ですが、ジェイックでは、
一般的なビジネススキル向上や
資格取得の学習補助という目的ではなく、

ジェイックでの実務でも
役立つような能力開発を目的として
eラーニングを導入しました。

企業様によっては、福利厚生として
eラーニングを導入する場合もありますが、
ジェイックでは、れっきとした、
社員教育が目的でした。

もちろん、はじめは試行錯誤です。

「社員教育のシステムを導入しました」
と全社告知した段階では、反響は小さく、
そのままでは、活用度も低迷したでしょう。

最初のポイントになったのは、
“全社員向け”をあきらめたことです。

ジェイックが導入した
「AirCourse」(エアコース)は
動画をメイン教材としたeラーニングで、

運営会社から提供される豊富なコンテンツも
魅力の一つです。

ですが、社内で展開するにあたっては、
運営会社からのコンテンツではなく、
ジェイック内で作成した動画を
目玉として使用することにしました。

特定の事業部の営業メンバーを
主な対象として、事業部長など
トップセールス経験者たちの
ノウハウを動画化する形です。

ジェイック内で動画制作と言っても
オンライン会議ツール「Zoom」の録画機能を用い、
PCのカメラに向かって話す形式で、最小限の手間で撮影しました。

営業実績が豊富で、社内でも尊敬を集める、
そんなメンバーのノウハウが学べることで、
若手を中心に成果への感度の高い現場社員の間で
eラーニングの利用が加速していきました。

「AirCourse」(エアコース)では
ユーザー毎の視聴データも集計できるので、
実際のデータにそうした利用状況が反映されました。

「偉大な先輩のノウハウを知りたい」
「営業としてもっと成長したい」

「だからAirCourse(エアコース)を見る」

という明確な理由が伝わったことで、
核となる対象者たちにeラーニングを利用する習慣が
定着していきました。

そこで、さらに第二段階へ進みました。

次にポイントになったのは、
教材づくりの主役を“現場社員”に移したことです。

当初は、事業部長クラスに、
動画をアップしてもらっていましたが、
営業の最前線で戦う現場社員も同様に、
ノウハウを持っています。

自身が日頃、実践しているノウハウを
言語化し、プレゼンテーションする、
というそれ自体を一つの教育機会として、
営業メンバーに1人1本以上の動画アップを
課題として設定しました。

若干手間もかかりますので、
メンバーから多少の抵抗を予想していましたが、
意外にも積極的な取組み姿勢が見られました。

「日頃、自分のやっていることを
言語化する機会が少なかったので、
いい勉強になりました」

「拠点が違うメンバーのノウハウから
学びを得るいいきっかけでした」

「先輩や同僚がどんなことをしているのか
知れるのが楽しみになって
AirCourseを見るようになりました」

といった声も聞こえてきました。

これによって、
ジェイックのeラーニングは
コンテンツのバリエーションも増加し、
より次のレベルへ前進しました。

今まで営業メンバー1人1人に
属人化していたノウハウが言語化され、
社内で学び合える体制が整ったことで
業務の再現性が飛躍的に高まったのです。

と手前味噌に、
あたかも完成されたeラーニングの活用法のように
お伝えしましたが、実はまだまだ課題もあり、
試行錯誤している真っ最中です。

あくまでも、現時点のジェイックの事例ですが、
教育事業部様のご参考になれば、嬉しいです。

著者情報

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

東宮 美樹

筑波大学第一学群社会学類を卒業後、ハウス食品株式会社に入社。営業職として勤務した後、HR企業に転職。約3,000人の求職者のカウンセリングを体験。2006年にジェイック入社「研修講師」としてのキャリアをスタート。コーチング研修や「7つの習慣®」研修をはじめ、新人・若手研修から管理職のトレーニングまで幅広い研修に登壇。2014年には前例のない「リピート率100%」を達成。2015年に社員教育事業の事業責任者に就任。

著書、登壇セミナー

・新入社員の特徴と育成ポイント
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