
ファシリテーションを効果的に進めるためには、以下に挙げる流れを参考にしましょう。ファシリテーションの適切な進め方と各ステップで意識したいポイントを解説します。
ゴールを設定する
ファシリテーターは、ファシリテーションするうえで、最初にきちんとゴールを明確にすることが大切です。どのような目的で行なわれ、会議のゴールが何かを明確にしておきましょう。会議のゴールを参加者全員の共通認識とすることも重要です。メンバー間でゴールの認識が異なっていると、議論はかみ合わなくなってしまいます。
たとえば、1人は「アイデアを多く出していく場」だと思っていて、違う1人は「現実的な実行可能性を踏まえてどの施策にするかを決める場」だと思っていたら、2人の意見はズレてしまうでしょう。会議の進行を踏まえて、ゴールを変更することも有り得ますが、その際も参加者全員の認識を揃えていくことが大切です。
なお、参加者にあらかじめ意見やアイデアを考えてきてもらえば、会議の生産性をより高めることが可能です。会議中に意見を考える時間が大幅に削減されるため、新たに創出された時間でより発展的な議論を交わせるでしょう。
雰囲気を作る
ファシリテーションでは参加者全員が安心して発言できる場をつくることを目指します。参加者が「自分の意見をきちんと聴いてもらえる」と思える雰囲気を、ファシリテーターは作ってあげる必要があります。
たとえ的外れな意見が出てきても、ファシリテーターがしっかりと傾聴することで、発言者だけでなく他の参加者にも安心感が生まれます。排他的、否定的な雰囲気を出さないように意識することが重要です。
ただし、雰囲気だけ作っても実際に意見が出なければ意味がありません。発言しやすい雰囲気作りだけでなく、ときには指名したりしながら、きちんと全員が意見を言っている状況を作ることがファシリテーターの役割です。
意見を引き出して広げる
意見が出やすい雰囲気になったら、参加者からの発言を引き出していきます。どのような発言であっても否定せず、間違いを恐れずに発言できる場であることを共有します。
呼びかけてもなかなか意見が出ない場合は、直接的に指名したり、付箋やオンラインドキュメントへの入力を通じて全員の意見を集めたり、オンライン会議であればチャット機能を活用して一斉に意見を出してもらったりするのも良い方法です。
参加者から意見を引き出せたら、意見の理解をすり合わせたり深掘りするための質問をしたりしてみましょう。議論をより深めり新たな意見を磨いたりするには、出された意見に対する見解を他の人に質問するのも効果的です。
ネクストアクションを明確にする
会議の最終目的は結論を出すことです。もちろん結論を出さない会議もありますが、ビジネスシーンにおける会議の多くは、「良質な意思決定」がゴールとなるでしょう。ファシリテーターは議論を活発にするだけでなく、会議をきちんとゴールに導くことが求められます。
タイムマネジメントをしながら、ときには議論を拡げ、ときには議論を収束に向かわせて、メンバー全員が納得感を抱けるように意思決定をリードすることもファシリテーターの大切な役割です。
ゴールに向けて議論を収束させるためには、ファシリテーターは常にゴールを見ておかなければなりません。参加者に時間を意識させたり、意見に優先順位を付けさせたりする工夫も必要です。
結論を出すところに向けて、意見を引き出して、納得感のある意思決定を行う。そして、何を意思決定したかを全員の共通認識とするところまでがファシリテーターの役割です。