営業職の採用は、いつの時代も売り手市場の傾向にあります。また、営業職の人材は、最前線で売上という明確な指標を追いかける仕事だからこそ、待遇へのこだわりなどがある場合も多いです。そのため、中堅中小企業では、採用に苦戦することも多い職種です。
こうしたなかで多くの企業が実施しているのが、人材紹介サービスを活用した営業採用です。人材紹介サービスには、営業採用の主目的である“優秀な営業人材を獲得すること”以外にも、多くのメリットがあります。
記事では、営業職の採用におすすめの人材紹介サービスを紹介した後に、営業採用の現状と難しさ、人材紹介サービスの概略を確認します。記事の後半では、人材紹介を活用して営業採用を成功させるコツを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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<目次>
営業職の採用に強い人材紹介サービス
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まず最初に、営業採用におすすめの人材紹介サービスを8つ紹介します。詳しくは後述しますが、基本的に人材紹介サービスは、採用成功するまで費用がかかりませんので、まずは何社か問い合わせてみると良いでしょう。
就職カレッジ&中退就職カレッジ
HRドクターの運営会社である株式会社ジェイックでは、若手採用の「就職カレッジ」と、大学などの中退者を対象とする「中退就職カレッジ」という2つのイベント型の人材紹介サービスを提供しています。
イベント型のサービスでWeb面接できる対象者は、営業希望に限定されているわけではありません。ただ、採用実績として最も多いのは営業職になります。また、面接の対象者には、株式会社ジェイックの研修をやりきり社会人として働くプロ意識や覚悟を持っている魅力があります。
就職カレッジ&中退就職カレッジには、無料のアフターフォローもついているため、採用後の定着・活躍も促せる人材紹介サービスです。営業採用に興味がある方は、ぜひ以下のページから資料をダウンロードしてください。
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hape
人材紹介サービスの「hape Agent」では、20代・30代の優秀な若手営業職の紹介を行なっています。IT通信、インターネット、メーカー、商社、小売、広告……と、幅広い業種の営業人材が登録しているサービスです。
首都圏、関西、東海、九州など、各エリアに精通した専任のコンサルタントが求人企業をサポートしています。
イノセル
営業特化型の採用コンサルティングと人材紹介を行なう企業です。「顧客から喜ばれ、成果を出し続ける営業職を増やすこと」を使命とし、人材紹介などのサービスを提供しています。
セールスキャリアエージェント
営業職やバックオフィスなどを中心にした人材紹介会社です。若手人材を中心に展開しています。
セールスキャリアエージェントでは、大規模プロジェクトの営業から消費財のルートセールスまで、幅広い人材を紹介可能です。求人企業と求職者の満足度を高める取り組みを実践中となります。
スプランド
人材紹介の分野で「営業職特化型人材紹介サービス」や「営業幹部特化型エグゼクティブサーチ」などを展開する企業です。ほかに、一般派遣事業や外国人の人材紹介といった幅広い事業を行なっています。
セブンピクチャーズ
営業特化型の人材紹介・人材派遣サービスです。独自のフローによって、人材の潜在能力にも触れる面接が可能となります。最短3日のスピード入社も可能としており、「欲しい人材を欲しいときに!」に近づけるサービスを提供中です。
マーキャリNEXT CAREER
以下の職種に特化した転職エージェントです。特に、インサイドセールスとカスタマーサポートで活躍できる人材が多数登録しています。
- インサイドセールス
- フィールドセールス
- カスタマーサクセス
- マーケティング
キープレイヤーズ
時代を牽引する可能性を秘めたスタートアップ企業やベンチャー企業と、高いポテンシャルを持つ未来のキープレイヤーをつなぐ人材紹介サービスです。
4,000名以上の経営者とのコミュニケーションから得た知見を活かし、各企業の課題やフェーズに合った採用支援を行なっています。営業職の支援実績も多く、SaaSサービスの経験者などを募集したいのであれば有効でしょう。
「営業採用」の現状と難しさ
結論からいってしまうと、営業採用は、かなり厳しい状況になっています。
たとえば、厚生労働省が毎月発表する「一般職業紹介状況」の令和5年7月分のデータを見ると、営業職業従事者の新規求人倍率・有効求人倍率の両方が、全体の職業計の数字よりもかなり高い(つまり、売り手市場である)ことが分かります。
| 新規求人倍率 | 有効求人倍率 | |
| 全職業計 | 2.22 | 1.15 |
| 営業職業従事者 | 3.54 | 2.11 |
営業職の新規求人倍率である3.54とは、ハローワークで求職活動をする新規求職者1人に対して3.54件の求人がある状況です。高倍率の売り手市場になると、認知度を含めた採用力が低い中小企業などは、大企業と比べてかなり不利になります。
また、営業職には、ほかにも採用が難しい要因がいくつかあります。たとえば、優秀な営業は、取引先や顧客などの人脈も幅広く、自分のネットワーク内での転職や引き抜きなどで転職することも多くなります。つまり、一般の転職市場に出てきにくい傾向があります。
そして、営業職の場合、たとえば、営業歴20年のベテランであっても高い成果を上げられる能力があるとは限りません。営業職の場合、たとえばエンジニア採用のように「Rubyでの開発経験3年以上」などの定量的なターゲット設定が難しいのです。
出典:一般職業紹介状況(令和5年7月分)について(厚生労働省)
営業採用で使える「人材紹介サービス」とは?
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人材紹介サービスとは、有料職業紹介のことです。人材紹介会社は、求人企業から依頼を受けて、採用条件にあう求職者を推薦し、内定承諾までをサポートしてくれます。
人材紹介サービスにおける3つの種類
人材紹介サービスには、以下3つの種類があります。
《一般紹介(登録型)》
一般的に人材紹介という場合に指すのが、登録型の人材紹介サービスです。求人企業と自社のサービス登録者をマッチングするものになります。完全成果報酬が基本で、早期退職の返金制度なども一般的です。営業職を採用する場合には、登録型の人材紹介サービスを使うことが基本です。
《サーチ型》
いわゆるヘッドハンティングと呼ばれるサービスです。求人企業の希望条件に合う人材を探し出し、引き合わせてくれるサービスです。企業の経営幹部や後継者候補などのCXOクラスや、市場にあまり出てこない高度な技術を持つスペシャリストなどの採用で多く使われます。
《再就職支援型(アウトプレースメント)》
企業がリストラや早期退職の募集などをするときに、対象者の再就職をサポートするために契約するサービスです。仕組み自体は普通の人材紹介サービスに近いですが、リストラや早期退職をする企業側が契約する形となり、採用企業側に費用は発生しません。サービスの特性上、紹介される人材は大手企業のミドル・シニア層が多くなります。
人材紹介サービスによる営業採用の流れ
人材紹介サービスでは、以下の流れで採用活動が進みます。
- 契約の締結
- 採用ターゲットのすり合わせ
- 求人票の作成
- マッチング
- 推薦
- 面接
- 内定
人材紹介会社の得意分野やサービス内容・料金などが自社の希望条件と合い、担当者の反応が良ければ、契約を締結します。
「SaaSサービスの法人営業経験が1年以上」などの採用基準は、求人票作成や推薦基準に関係する重要な要素です。詳細は後述しますが、採用ターゲットのすり合わせは、営業採用を成功されるうえで非常に大事なステップです。
②で伝えた採用ターゲット内容・自社の特徴・労働条件などをもとにして、人材紹介会社の担当者に求人票をつくってもらいます。
マッチする登録者に声がけしてもらう、人材紹介会社ホームページで求人公開して幅広く応募を募るといった形でマッチングが行われます。
マッチする登録者に対して、人材紹介会社が、求職者のスクリーニングと求人への応募意思の獲得をして、マッチする登録者の応募意思が取れたら、企業に推薦してくれます。
自社に合う人材が推薦されたら、求人企業では書類選考を行ないます。書類選考が通過した人材に対しては、人材紹介会社のほうで面接日程などの調整もしてくれます。
通常の採用活動と同じように、面接を実施します。面接のポイントは、魅了付けと見極めです。営業職、とくにポテンシャル層の場合、経歴や実績だけで能力を見極めることは難しく、面接や適性検査などで見極め精度をあげることが大切です。
人材紹介会社では、内定承諾の獲得までを代行してくれます。採用したい優秀な人材に対しては、人材紹介会社を通じて選考過程から以下のような詳しい情報を確認してもらい、面接での魅了付けや適切な待遇の提示につなげることが大切です。
- 就職活動状況
- 競合の合否
- 自社の志望度などの本音
- 譲れない条件 など
人材紹介で営業を採用するメリット3点
営業採用をするとき、人材紹介サービスを使うことで、以下のような効果やメリットが得られます。
・コストをムダにするリスクがない
人材紹介サービスは完全成果報酬であるため、人材が採用決定(入社)しなければ費用がかかりません。
また、早期の離職時の返金制度があることが一般的であるため、採用した営業パーソンがすぐに離職しても、求人企業が支払った紹介手数料は返金されることになります。返金額の相場は、「入社前の辞退・入社1ヵ月内の退職は100%返金、入社2~3ヵ月以内の退職は50%返金」程度です。
上記のような特徴がありますので、なるべく複数の人材紹介会社に求人を出して、幅広く推薦してもらうことがおすすめです。
・採用プロセスのサポート機能がある
人材紹介サービスには、採用プロセスにおける以下のような仕事の代行がついています。
- 求人票の作成
- 母集団形成
- 志望度の確認
- 面接の日程調整
- 内定承諾をとるための魅了付け など
採用担当者が1人しかいなかったり、総務・人事・経理を兼務していたり、また経営陣が採用活動をしているようなスタートアップや中小企業にとって、人材紹介は特に活用メリットの高いサービスになります。
・推薦前にスクリーニングしてもらえる
人材紹介会社側で要件に合う人材をある程度スクリーニングしてくれるため、母集団も小さくなり、書類選考の手間も少なくなります。
営業職の場合、定量的な経験や応募資格を設定することが難しい部分もあり、人材紹介会社によるフィルタリングは特に有効です。
人材紹介で営業採用を成功させるコツ
人材紹介サービスで営業採用を成功させるには、以下5つのポイントを押さえておくとよいでしょう。
自社に合う人材紹介サービスを選ぶ
人材紹介会社にも、それぞれに得意分野などの特徴があります。営業採用に強い紹介会社を見つけるためには、各社の特徴や強み領域、推薦者数の母数となる新規登録者の人数などをチェックすることが大切です。
各社の強みなどは、求職者向けのホームページなどを見るとわかりやすいです。また、希望条件のすり合わせなどのコミュニケーションが必要であることを考えると、担当者との相性も大切なポイントです。
担当者に自社のファンになってもらう
人材紹介では、人材紹介サービスの担当者(キャリアアドバイザーやエージェント)を通じて、自社の求人を紹介してもらう形になります。したがって、人材紹介サービスの担当者は「この企業の採用を応援したい!」と思ってもらうことが非常に大切です。
事業へのこだわりや熱い想い、自社の魅力をきちんと伝えることで自社のファンになってもらえると、求人票もより良いものになるでしょう。
また、優秀な人材をより早く確実に推薦してもらうためには、「来年3月の新製品発表までに、SaaS法人営業の経験が豊富な人を3名獲得したい」などの明確な採用目標とやる気をアピールすることも有効です。
求める営業パーソン像をすり合わせる
自社に合う人材を採用するには、「具体的にどういう営業パーソンが欲しいのか?」を明確にし、認識を人材紹介会社の担当者と合わせていくことが大切です。
ただし、たとえば、「SaaS法人営業の経験が5年以上、TOEICスコア800点以上、早慶上智以上の大学卒」といった定量的かつ厳しすぎる条件を示すと、マッチする人材が見つからなくなってしまいます。
また、営業職の場合、上記のような定量的な条件が活躍を決めるとはいえません。そのため、人材紹介サービスを使って十分な規模の母集団を形成するには、たとえば、「顧客とのラポール形成がうまい」といった価値観や定性的な要件を重視したほうがよいでしょう。
迅速な対応を心がける
人材紹介会社の担当者から届くメールへの返信や面接後のフィードバックなどは、迅速に行なうことが大切です。人材紹介会社は求職者との間に入るため、レスポンスが遅い企業や担当者は敬遠する傾向があります。
価格交渉しすぎない
人材紹介サービスは、採用の成功時の成果報酬が売上となるビジネスモデルであり、担当者は売上目標の達成に目指して、日々の仕事を実施しています。
そのため、たとえば競合と同レベルの案件において、自社の料率だけ40%から25%に価格交渉して無理やり下げてもらった場合、担当者のモチベーションや優先順位が下がる可能性が大いにあります。
採用枠が大きい、非常に魅力的で人材の応募意思を取りやすい等の条件があれば別ですが、やみくもに価格交渉することはあまりおすすめできません。契約は出来ても、紹介が後回しになる可能性があります。
まとめ
営業採用では、もともとターゲット設定が難しく、優秀な人材が市場にあまり出てこない傾向があります。よって、中堅中小・ベンチャー企業などが優秀な営業パーソンを採用する場合、人材紹介サービスを活用してみてもよいでしょう。
人材紹介サービスで営業採用を行なうと、以下3つのメリットが期待できます。
- 無駄なコストを使うリスクがなくなる
- 採用プロセスのサポート機能がある
- 推薦前にスクリーニングしてもらえる
人材紹介サービスで営業採用を成功させるには、以下5つのポイントを押さえておくことがおすすめです。
- 採用条件に合った人材紹介サービスを選ぶ
- 担当者に自社のファンになってもらう
- 求める営業パーソン像をすり合わせる
- 迅速な対応を心がける
- 価格交渉しすぎない
HRドクターを運営する株式会社ジェイックでは、イベント型の人材紹介サービス「就職カレッジ&中退就職カレッジ」を提供しています。
紹介対象となる求職者は、営業パーソンとして活躍するうえで土台となるコミュニケーションや、社会人としての身だしなみ・ビジネスマナーなどを「就職カレッジ&中退就職カレッジ」の研修を通じて学んでいます。
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また、ジェイックでは、「営業部隊の能力不足を解決できる営業トレーニング」も提供中です。営業採用した若手の営業成績が上がらない場合、研修を通して、セールススキルを鍛えることも大切です。
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