キャリアジェットはイギリス発の求人検索エンジンです。
Indeedと比較すると国内での知名度は劣りますが、2022年10月現在、世界130ヵ国・30以上の言語で利用されており、グローバルにはかなりの知名度を持っています。
本記事では、キャリアジェットの特徴やメリット、運用方法などを紹介します。
<目次>
- キャリアジェット(career jet)とは?
- キャリアジェット(career jet)を使うメリット
- キャリアジェット(career jet)のデメリット・注意点
- キャリアジェット(career jet)の掲載方法
- キャリアジェット(career jet)の掲載料金
- キャリアジェット(career jet)運用のコツ
- まとめ
キャリアジェット(career jet)とは?
キャリアジェットは、2003年6月にイギリスのCareerjet Limitedがリリースした求人検索エンジンです。
通常の求人サイトとは違い、他社の求人サイト、企業の採用ページ、人材派遣サイトなど、Web上で公開されている膨大な求人情報をクローリングして収集・表示しています。
企業は、キャリアジェット内に直接求人を作成することもできれば、自社サイトの求人情報を自動掲載することもできます。
現在、世界130ヵ国、30以上の言語でサービスを展開し、掲載求人数は100万件を超えています。日本では2008年2月からサービスを開始しています。
キャリアジェット(career jet)とIndeedの違い
キャリアジェットはIndeedと同じ「求人検索エンジン」という分野のサービスです。同じようにグローバル展開していますが、大きく3つの違いがあります。
まず1つ目が直接求人を掲載する際の掲載費用です。Indeedは無料掲載プランと有料掲載プランがあるのに対し、キャリアジェットは有料掲載プランのみとなっています。
また、自社サイトの求人を自動掲載する方法を選択した場合でも、クリック課金制または成果報酬型の有料プランとなります。
2つ目が利用者数です。Indeedは国内の月間利用者数が2800万人であるのに対し、キャリアジェットの月間利用者数は79万人ほどとされており、比較すると規模は大きく異なります。
最後の3つ目が、効果測定の方法です。Indeedには、「Indeedアナリティクス」と呼ばれる独自の分析機能があります。
Indeedアナリティクスでは、求人の表示回数、求人クリック数(デバイス別)、応募率、応募単価など、非常に細かくそれぞれの数値を閲覧できるほか、ステータス、求人情報などといった項目でセグメントして、成果を分析するこがもできます。
一方、キャリアジェットでは、求人情報のクリック数のみが測定可能で、他の項目は測定できません。
キャリアジェット(career jet)を使うメリット
キャリアジェットを使うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。大きく以下の4つが挙げられます。
さまざまな国の人材にリーチできる
Indeedと比べるとリーチできるユーザー数は劣るものの、キャリアジェットは世界130ヵ国、30以上の言語でサービス展開しており、世界的にはかなりの規模で展開している求人情報検索エンジンとなっています。
アメリカやフランス、イタリアなどの欧米諸国はもちろん、タイやフィリピンなどのアジア、ボリビアやブラジルといった南米、タンザニア、セネガルなどのアフリカ諸国でも利用できます。
従って、外国人労働者を採用したい、海外支社で現地採用を実施したいなどグローバル採用のニーズにはおすすめです。
掲載費用が安い
求人サイトと比較すると求人検索エンジンは掲載費用が安いのが特徴です。掲載型課金でも10,000円〜、クリック課金型ではクリック単価500円から求人掲載が可能です。
そこまで採用コストをかけられないスタートアップでも活用しやすいサービスといえるでしょう。
*2022年10月時点 キャリアジェットHP「求人広告の掲載」より
さざまな切り口で求人検索ができる
キャリアジェットでは「勤務地」と「職種」のほか、「よくある検索」から求人検索が可能です。
よくある検索では、通訳やトラック運転手などといった職種キーワードの他、「ネイルOK」や「髪型自由 タトゥー」など、服装の条件などでも検索できます。
スカウトを送付できる
キャリアジェットには、求職者が履歴書を登録できる機能があります。そして、掲載企業は、「履歴書検索機能」を使うと気になる求職者の検索を行えます。
別途費用がかかりますが、求職者にスカウトメールを送付する、いわゆるダイレクトリクルーティングの機能を持っています。
キャリアジェット(career jet)のデメリット・注意点
一方で、キャリアジェットには細かい予算設定ができない、利用者数が少ないなどのデメリットも存在します。
検討する際にはこれらのデメリットも把握したうえで選択しましょう。
利用者数が少ない
キャリアジェットはIndeedや求人ボックスなどの求人情報検索エンジンと比較すると、まだまだ日本での知名度が低く利用者数は少ないです。
しかし、そこまで知名度がないからこそ、Indeedと比較すると上位表示できる可能性が高いともいえるでしょう。
代理店が存在しない
キャリアジェットは日本国内での知名度が低く、運用代行をしている会社はいくつか存在しますが、キャリアジェットの代理店認定制度は2022年10月時点では存在していません。
細かい予算設定ができない
キャリアジェットでは、月額の予算上限設定は可能ですが、日額では行えません。
そのため、予想以上にクリックが多く出てしまい、月途中で予算消化してしまうような恐れがあります。
効果測定がしにくい
前述したように、測定項目は求人情報のクリック数のみです。
どこまで細かくPDCAを回したいかに寄りますが、Indeedと比べるとおおまかな効果測定しか行えません。
キャリアジェット(career jet)の掲載方法
キャリアジェットに掲載する方法は、大きく以下の3つになります。
マニュアル掲載
直接、キャリアジェットの管理画面から求人情報を掲載する方法です。最短5分で掲載開始が可能です。
掲載後に文言の変更を行うこともできます。自社採用サイトを持っていない企業におすすめのやり方です。
キャリアジェットには、希望条件にマッチした求人を求職者に通知する「ジョブアラート機能」があり、マニュアル掲載するとサイトの登録者にジョブアラートを飛ばすことができます。
また、管理画面では応募者のステータス管理、求人情報の閲覧数や応募数などを確認が可能です。
自動掲載
キャリアジェットの検索エンジンはWeb上に公開されている求人情報を検出し、自動でキャリアジェットに掲載しています。
この検索エンジンの読み込み対象として自社の求人サイト・求人ページを登録することができます。これが自動掲載への登録です。
手続きは簡単で、自社採用サイトのURLを登録するだけです。すでに自社採用サイトを持っている企業におすすめの方法です。
マニュアル掲載では、掲載自体に費用がかかりますが、自動掲載はクリック課金型または成果報酬型の費用体系であるため、成果が出ない限り費用は発生しません。
ATS(採用管理システム)連携
ATS(採用管理システム)とは、Applicant Tracking Systemの略で、採用活動の一連の業務をまとめて管理・効率化するシステムを指します。
年間の採用数が2桁以上になってくると、ATSを利用して採用活動の効率化を図る企業が多くなっています。
キャリアジェットは、いくつかのATSソフトウェアと連携をしているため、キャリアジェットに投稿した内容が、そのまま自動的にATSに反映されます。
ただし、現時点では国内の主要ATSとの連携はまだ少ない状態になっています。
キャリアジェット(career jet)の掲載料金
キャリアジェットの掲載料金は、マニュアル掲載と自動掲載で費用体系が異なります。
マニュアル掲載
マニュアル掲載では、「パッケージ」と「サブスクリプション」という2つのプランがあります。
パッケージは買い切り型で、採用が必要なタイミングでいつでも使うことができます。有効期限はありません。
求人1件で10,000円、3件で21,000円、5件で30,000円、10件で50,000円となっています。
また、サブスクリプションは、毎月自動で引き落としされるプランです。いつでも停止することが可能です。
20件で50,000円/1ヶ月、50件で100,000円/1ヶ月、100件で150,000円/1ヶ月となっています。
*2022年10月時点 キャリアジェットHP「掲載パッケージ」より
自動掲載
自動掲載には、「クリック課金型」と「成果報酬型」の2つの方法があります。
クリック課金型は、求職者が自社採用サイトにアクセスしたときのみ費用が発生する料金体系です。
費用は1クリック500円〜です。成果報酬型は、キャリアジェットのページから応募が発生してはじめて費用が発生する料金体系です。1応募につき800円〜です。
クリック課金型 | 500円〜/1クリック |
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成果報酬型 | 800円〜/1応募 |
*2022年10月時点 キャリアジェットHP「求人広告の掲載」より
掲載オプション
上記の基本料金にくわえ、採用活動をサポートする「簡単順位アップ」と呼ばれるオプションメニューがあります。
これは、キャリアジェットに掲載した求人の順位を上位にするもので、2週間持続します。費用は1求人につき5,000円、複数求人で利用する場合は、自動的に割引が適用されます。
簡単順位アップ | 5,000円/1求人(2週間) |
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*2022年10月時点 キャリアジェットHP「求人広告の掲載」より
キャリアジェット(career jet)運用のコツ
最後に、キャリアジェットの運用に関するコツを紹介します。これから、運用を始める方は参考にしてみてください。
初めは低めにクリック単価を設定する
キャリアジェットでは、日額での予算設定ができません。月半ばで予算消化しないように、初めはクリック単価は低めに設定しておくのがベターです。
思うように応募が集まらない場合は、数値を見ながら少しずつ単価を上げていきましょう。
解析ツールを導入する
先にも述べたように、キャリアジェットでは求人のクリック数しか計測できません。
自社の採用ページをキャリアジェットに登録する自動掲載の場合、自社の採用ページにGoogleアナリティクスなどを導入して、CVや流入経路など、詳細な解析ができるようにしておきましょう。
掲載した求人情報を適宜更新する
キャリアジェットの掲載順位は、競合の掲載企業の入札単価と新規性で決定されると言われています。
そのため、なるべく細かめに求人情報を更新することで上位表示される可能性が高くなります。
まとめ
キャリアジェットは、Indeedと同じ求人検索エンジンです。
まだまだ日本での認知度は低いですが、ユーザー数、利用国は増えており、これから伸びるサービスともいえます。
また、世界展開しているからこそ、グローバル採用をしたい場合には選択肢のひとつとなるでしょう。
キャリアジェットに直接求人を登録するマニュアル掲載と自社の採用ページURLをキャリアジェットに登録して求人検索エンジンに拾ってもらう自動掲載があります。
どちらも有料プランのみとなってきますので、十分に検討して利用決定すると良いでしょう。