「逆張りの採用活動」
こんにちは。ジェイックの知見寺でございます。
今回も、前号に続きまして採用活動、特に09年新卒採用について、
書かせていただきます。
経営者の皆様にお会いすると、教育や採用に関する現状の課題を
質問させていただきます。
以下は、先週の水曜日7月2日にお会いした、Y社長との会話です。
私 「09年の新卒採用についてはいかがですか?」
Y社長 「もう、終わりましたね。」
私 「そうですか。では、採用目標人数を確保されたのですね。
今年の売り手市場の環境ですごいですね。」
Y社長 「いやいや、目標数までは全く達していないんですが、
もう活動はやめとこうと思いまして・・・。」
私 「それは、どんな理由からなんですか?」
Y社長 「これから、お金と時間を使っても、何人採用できるか
わからないし、そもそも、最近の景気の動向をみると、
採用自体に慎重にならざるを得ないんです。」
このような会話を、ここ1ヶ月くらいで多くの経営者とするようになりました。
そこで、新卒紹介を行っている知り合いの社長に現状をヒアリングしました。
(新卒採用を6月以降継続する企業は、新卒紹介を利用することが多いのです。)
すると、やはり、
『採用目標には達していないが、09年度の新卒採用活動を終結している』
企業が急速に増えているとのことでした。
サブプライム問題から始まり、原油を中心とした資源の高騰に、
先行きを弱くみている経営者の方が多いのでしょうか。
ただし、逆に考えますと、これまで新卒を中心とした若手社員の
採用に苦戦している企業にとりましては、チャンスともいえます。
競争相手が少なくなっていますので。
これから先は、若年労働者が減ることは明白なのですから、
09年新卒採用をされていなかった企業様も、一度、ご検討
されては如何でしょうか?
尚、その際には、ターゲットを絞り込んだ訴求(採用業界では、これを
エッジを効かせるといいます)をお勧めします。
ターゲットを絞り込むと応募者が減りそうに思いますが、実は採用活動
においては、絞り込んだほうが結果的に応募者が増えます。
例えば、前号でご紹介しました株式会社リアライズさんですが、
HPに採用方針として、喫煙者を採用しないと、謳っています。
こちらです。 ⇒ http://www.realize-grp.jp/recruit/hoshin/index.html
ことの是非はさておき、このHPをリアライズさんに応募しようと
している方がみると、喫煙者でしたら、「とんでもない。禁煙を
強制するような会社なら、こちらからお断りだ。」と思うかもしれません。
しかし、非喫煙者でしたら、
「タバコの匂いがしない職場や飲み会の場なら、嬉しい。」
と強く興味を魅かれることでしょう。
非喫煙者だけでみたら、このメッセージにより、確実に応募率が
高まると思います。
尚、先々週の金曜日に、この事例をある社長にお話しすると、
「俺は、タバコはやめないから、喫煙者大歓迎と書いてみるか!」
と仰っていました。