「3,600人の参加者の中でもっと大きな声援を受けた男」【知見メール141号】

「3,600人の参加者の中でもっと大きな声援を受けた男」

 

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

 

 

 

12月17日の土曜日に、妻と半蔵門にある

イタリア文化会館に足を運びました。

 

ウフィツィ・ヴァーチャル・ミュージアム展を観るためです。

イタリアのフィレンツェにあるウフィツィ美術館の門外不出の名画を、

最新の高精密画像によって鑑賞できるというものです。

 

展示されていたのは、

 

 

「ウルビーノ公爵夫妻の肖像」

ピエロ・デッラ・フランチェスカ作

「春(プリマヴェーラ)」 ボッチィチェッリ作

「ヴィーナスの誕生」 ボッチィチェッリ作

「聖家族」 ミケランジェロ作

「マニフィカトの聖母」 ボッチィチェッリ作

「ヒワの聖母」 ラッファエッロ作

「受胎告知」 レオナルド・ダ・ヴィンチ作

「ウルビーノのヴィーナス」 ティツィアーノ作

「エレオノーラ・ディ・トレドとその息子ジョヴァンニの肖像」

ブロンズィーノ作

「バッカス」 カラヴァッジョ作

 

の計10作品でした。

 

 

「ヴィーナスの誕生」や「受胎告知」は、

教科書などで目にしたことがあるのではないでしょうか?

 

シンプルに言うと、デジタル技術を使った

実物大の複製画を観たのですが、

それでも名画の素晴らしさを感じました。

 

 

日本に居ながらにして、

イタリアの名画を観ることができるのは凄いですよね。

 

本当は、フィレンツェに本物を観にいきたいですけど・・・。

なかなか、厳しいです。

 

尚、こちらの美術展ですが、12月19日で終了しています。

 

 

 

さて、今回は、先月11月27日に、

初めてハーフマラソンにチャレンジしたことについて

ご紹介したいと思います。

 

 

8時前に、新木場駅から、夢の島にある競技場に向かいました。

競技場は、駅から歩いてすぐです。

受付で、ICチップつきのゼッケンをもらい、

マラソン大会に参加するんだな、という気持ちが盛り上がります。

 

ちょっと寒かったですが、快晴のとても気持ちのよい天気でした。

所謂、マラソン日和でしょうか。

 

江東区長の挨拶など、開会のセレモニーの後、

9時ちょうどにハーフマラソンがスタートしました。

10キロ参加の方も含めると、3,600人を超える参加者です。

 

競技場をでて、すぐにある片側3車線の大きな道路の明治通りを、

ランナーが埋め尽くしています。

 

まず感じたのが、足音の大きさです。

走るときの足音って、実は大きな音がしているんですね。

 

このマラソンを走るに当たってアドバイスをいただいた

Kさんの教えに従い、ゆったりとしたペースで走りました。

多くの人に追い抜かれましたが、息も足もつらくなく、順調に走りました。

 

 

しばらく走ると、明治通りを左折して、永代通りに入りました。

 

このあたりに来ると、沿道で声援を送ってくれる方が増えてきます。

特に、年配の女性と子供が手を振ったり、叩いたりして、

「がんばれー」と声を掛けてくれます。

もちろん、面識のない方々です。

 

最初は、声援を受けるだけだったのですが、

応援されているのに無反応で走っているのが、

何か申し訳ない気持ちになって、左手を上げるようにしました。

 

すると、もっと声援が大きくなるんですよね。

 

そこで、段々と、声援に応えるアクションを増やしていきました。

 

両手を挙げる

声援を掛けてくれている方々の方向へ顔を向ける

頭をさげる

「ありがとうございます」と返事を返す

(「がんばれー」と声を掛けられて、自然と出た言葉は、

「頑張ります!」ではなく、「ありがとうございます!」なんです。)

 

応えるアクションが増えるほど、

声援を送ってくれる方の人数が増え、声も拍手も大きくなります。

 

もしかすると、あの江東区シーサイドマラソンで、

一番声援を受けていたのは私かもしれません。

 

こんなことをしているのは、

私の目の届く範囲では、私しかいませんでしたから・・・。

 

やはり、応援されるとやる気が高まります。

 

 

永代通りを左折して、三ツ目通りを走り、

湾岸通りに出るまでの7キロくらいまでは、

前述のようなことを考えて行動をしながら、調子よく走ることができました。

 

「走ることって、気持ち良いな」と、初めて感じていました。

(昔、野球部で散々走らされましたが、

走ることは苦痛でしかありませんでした。)

 

 

丁度、その気分良く走っているときに、

ひときわ大きな声援を送ってくれる年配の女性の集団がいました。

その前を通り過ぎるときに気付きましたが、病院の前でした。

きっと、入院患者の皆さんだったのでしょう。

(後で地図をみると、塩浜の鈴木病院でした。)

 

 

ここまで、走りながら感じたことは、以下のことです。

 

・応援は、力を生み出す

・特に、声は元気付けられる

・ボールを投げられたら、きちんと受け取る

(以前、ビジネスコーチに、 「知見寺さん、そのやり取りは、

相手のボールを受け取っていますか?」

と指摘を受けたことがあります。)

・受け取るだけではなく、受け取ったことが相手に大きく伝わるように、

また自分の感謝の気持ちが伝わるように投げ返す

・応援を受ける経験や有難さを知ると、応援するようになる

・大きな応援をしている人は、もしかすると自分がきついのかもしれない

 

 

もっと、具体的に考えたことは、

お付き合いのある方々から、

「知見寺さん、お忙しいですね。」

「ご活躍ですね!」

と、時折声を掛けられます。

 

これまでは、

「いや~あ、そんなことないですよ。」

という感じの返事をしていました。

 

ボールを全く受け取っていないですよね。

 

これからは、まず、

「ありがとうございます!」

とお応えしたいと思いました。

 

 

こんな余裕があったのはここまでで、

7キロを越えたあたりで、急に右膝が痛くなりました。

力が入らなくなるような痛みで、

時折立ち止まり屈伸をしては、だましだまし走りました。

 

 

このときは、前々日の金曜日に知り合いのコンサルタントから

教えてもらった話しを思い出していました。

 

 

人が感動する物語には、感動するシナリオがある。

 

1.欠陥

2.努力

3.困難

4.克服

5.成功

 

感動してもらうためには、この5つのステップに従って、

シナリオを設計すれば良いとのことです。

 

 

私は、元々長距離が苦手で、そもそも

社会人になってからまともに走ったことがない。(1.欠陥)

 

そこで、大会に向けてジョギングをスタートし、

3時間走も行なった。(2.努力)

 

そして、今のこの膝の痛みのつらさが、

「3.困難」で、これを必死に走り続けて、

「4.克服」し、ゴールして、「5.成功」に至るのだろう。

 

だから、きっと私は、ゴールしたら感動するだろう、

と思い込みながら走っていました。

 

 

10キロのカットタイム(ある設定時間内に通過しないと、

競技を中止させられます)は、クリヤーして、

そこからは若洲ゴルフリンクスの東京湾沿いの道を走りました。

 

左手には、明るいマリンブルーの東京湾、

その上には真っ青なスカイブールの空、

三角の白い帆を立てたヨットが数艇浮かんでいます。

その奥には、葛西臨海公園の大観覧車が見えています。

 

普通なら、とても心洗われる気持ち良い景色なんでしょうが、

もう膝が痛くて痛くて、必死の形相で走っていたと思います。

 

14キロ辺りで、係員の方からカットタイムまで

あと6分と声が掛かりました。

そこから、とにかく必死に走りました。

何とか、30秒前に15キロのカットタイムをクリヤーしました。

 

人は必死になると、何とかなるもんだと思いました。

しかし、無理したためか、膝が痛くて、いうことを利きません。

ゴールの競技場へと戻るのですが、歩くときにも足を引きずる感じです。

 

 

この辺りでも、沿道の方が、

「がんばれー」、「あと少しだ~あ」と声援を送ってくれました。

 

しかし、もう手を挙げる余裕もなく、

「あっざす」と若者ことばのようにしか返すことができませんでした。

 

やっと、20キロまで来たのですが、

ここでもカットタイムがあり、6分オーバーで引っかかってしまいました。

もう、競技場も目の前に見えていますし、あと1キロちょっとなのに・・・。

 

ゼッケンから、ICチップをちぎり取られたときには、

何か、情けなくなりました。

 

妻が、20キロ地点に応援に来てくれていたのですが、

顔を合わせると悲しげな顔をしていたので、更に情けなくなりました。

 

 

初ハーフマラソンは、記録なしの残念な結果となりましたが、

また、来年チャレンジしてリベンジしようと決意しています。

そのためにも、今回のハーフマラソンのために行なっていた、

ジョギングを継続しようと思います。

 

 

感動のシナリオで言うと、今回のハーフマラソンで、

「3.困難」まできましたので、

次回のハーフマラソンに向けて準備をして、

「4.克服」し、無事完走して、

「5.成功」を実現し、とてつもない感動をしたいと思います。

 

 

 

今回のメルマガが今年最後だったのですが、

私のマラソン体験記になってしまい、申し訳ありませんでした。

 

今年、1年お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

深く御礼申し上げます。

 

 

今年は、東日本大震災、原発事故と大変なことがあった年でした。

皆様にとりまして、来年2012年が

今年よりも更に素晴らしい1年になりますことを祈念申し上げます。

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業後、大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。

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