専門家に相談してますか?
皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。
先週、久しぶりに日本に帰省していたので、
ジェイックで営業研修の講師をお願いしている
林さんと神保町でお酒を飲みました。
営業のプロフェッショナルである林さんに、
上海マーケットでの営業展開について、
実践的なアドバイスをいただくためです。
キャリア的には私も営業の経験があるのですが、
どちらかというと人事畑にいた時期が長いので、
林さんの助言は非常に参考になりました。
酒は酒屋、餅は餅屋
ということわざがありますが、
本当にその通りですね。
本日は林さんにいただいたアドバイスの中で、
皆様にもご参考いただける情報を
号外という形でひとつ共有したいと思います。
・既存顧客の注文ペースが年々落ちてきていて、
予算達成できない月がしばらく続いている
・間接部門、販管費を多く抱え込んでいて、
営業マンの成績が会社存続の要になっている
・現場の営業マンに新規開拓を促しているが、
緊急性がないため結局後回しになっている
というお悩みがあれば、
ご参考いただけるはずです。
ジェイックマイツの営業展開についてひとしきり話した後、
中国の営業事情についての話になりました。
私
「中国ではまだ、営業研修を専門にやっている企業は
少ないんですよ。」
林さん
「そうなんですか。」
私
「どんな分野もマーケットが右肩上がりだったので、
営業をしなくてもモノが売れたのでしょうね。」
林さん
「なるほど。少し前のミネラルウォーターの業界や、
太陽光パネルの業界と同じですね。」
私
「今の日本だと右肩上がりの市場は非常に少ないですね。
むしろ、国内の企業のみをターゲットにする場合は、
市場は広がらない前提に立つ必要があるかもしれません。」
林さん
「経済状況を考えると知見寺さんのおっしゃる通りですが、
経営者としては、なかなか難しいところがありますよね。
ちょうどコンサルに入っている会社がそんな感じです。」
私
「そんな感じというと?」
林さん
「もう3代も続いている中規模のメーカーなんですけど、
売上の約80%が大手メーカー3社からのオーダーで、
残りの20%も昔っからオーダーのある既存客で、、、」
私
「売上拡大は今のお客様からは見込めないということですか。」
林さん
「そうなんですよ。新しい顧客を開拓しようにも、
これまでやったことがないからわからない。
それで社長からお問い合わせいただいたんですけどね。
何とかしたいですが、時間はかかりそうですよ。」
私
「まあ大丈夫かと思って高を括っていると、
手痛いしっぺ返しがあるかもしれない、
ということですね。」
林さん
「知見寺さんもおっしゃっているように、
あらゆるメディアで経済が停滞していると
発信しているじゃないですか。
当然、中小企業の社長も、それに対して
何も手を打っていないわけじゃないと思うんです。
ただ、抜本的な解決には至っていない。
コンサル先の社長もそんな感じでしたよ。
海外へも視察とかは行っていたようでしたし。」
私
「じわじわと真綿で首を絞めるように蝕んで、
気付いたときには、どうにもこうにも、
という状態になっていると考えると怖いですね。」
林さん
「営業という仕事で考えるのであれば、
やっぱり常に顧客を広げる活動、
つまり新規開拓は続けるべきですね。
特定顧客の売上占有率が80%を超える、
そんな状態は、やはりリスクが大きいです。」
私
「日本はルート営業という概念を壊すタイミングに
来ているのかもしれないですね。」
林さん
「新規ルート営業とでも呼びますか(笑)」
私
「それだと何が何やらわからないですよ(笑)
その点、中国はマーケットに伸び代があるので、
やりようはたくさんありますね。」
林さん
「中国で営業研修をやるときは呼んでください。
中国語は話せないですけどね(笑)」
若かったころに、胃が痛いのを我慢して放置した結果、
胃潰瘍になって入院したのを思い出しました。
だましだまし、痛み止めを飲みながら働くと、
何とかなってしまうんですよね。
でも、それでは病状は回復しませんし、
場合によってはさらに体を蝕みます。
胃潰瘍は入院して体を休めれば治りますが、
もし癌だったらどうなっていたか、
それは私にもわかりません。
それ以来、私は体調が少しでも悪くなったら、
必ず通院して専門家に見てもらっています。
おかげ様で大病にはかかっていません。
皆様にはビジネスにおける病を相談できる
専門家がいらっしゃいますか?
私ももっと、専門家に相談する機会を増やして、
先手先手で、手を打てる体制を整えなければと、
林さんと話をしていて改めて感じました。