「AIによって生まれる、不都合と好都合」【知見メール258号】

AIによって生まれる、不都合と好都合

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

今週の月曜日まで、毎週月曜日の夜に、AI講座に通っていました。

全6回。

 

アメリカの大学を卒業後、時事通信社米国法人で勤務し、今は独立して

ITジャーナリストとして有名な湯川さんと、

18歳からAIプログラムを組み始め、アメリカの大学在学中に起業し、

現在は、複数社に在籍し、内1社は日本におけるAI研究の最先端の

ひとつ理化学研究所・革新知能研究センターで客員研究員を務めて

いらっしゃる遠藤さんのダブル講師でした。

 

湯川さんからは、AIの現状のビジネスや、今後の展開などをお聞きし、

遠藤さんからは、AIエンジニアと打ち合わせができるようになる

基礎的な知識を教えていただきました。

 

機械学習とはどんなことで、ディープラーニングにはどんなやり方が

あるのか、概要ですが理解することができました。

通常、大学で1、2年かけて学ぶことをわかりやすく説明してくれる

遠藤さんは、本当にすごいと感じます。

 

また、湯川さんのビジネスに直結した話しも面白かったです。

 

例えば、AIが導入された実績として、アムステルダムのゴミ収集活動が

あります。

 

ゴミ箱と、ゴミ収集車にセンサーを付けて、どれくらいゴミがゴミ箱に

溜まっているのか、ゴミ収集車にゴミが積載されているのかを把握した

上でAIを活用して、回収ルートを決めます。

 

これまでは、あらかじめ決められた、月曜日はAルート、

火曜日はBルートとしていたのを、AIの指示のルートに

変更したのです。

 

すると、何と回収コストが80%削減されたのです。

80%の中は、ガソリン代などの経費もあると思いますが、多くは

人件費だと思われます。

 

AIが導入されて、回収ルートや頻度が「最適化」されることにより

ゴミ収集作業員は、ゼロにはなりませんが、大幅に少ない人数で

済むことなりました。

 

また、もうひとつの有名な事例は、米国Google社が

データセンターの空調管理にAIを導入したことです。

 

AIを導入することにより、消費電力を40%削減できるように

なりました。

 

データセンターでは、多くのサーバーが稼働し、熱を発するわけですが

データセンター内に数千個のセンサーを設置して、稼働データと

消費電力のパターンをAIに学習させました。

結果、データセンターの内部や外部の環境にあわせて冷却設備の運用を

どうすれば消費電力を最小化できるか、「運用シナリオ」がわかるように

なりました。

更には、データセンター周辺の気温と気圧の時系列データをAIに

学習させることで1時間後のデータセンター周辺の気候を

予測できるようになりました。

 

消費電力を40%削減できたら、ものすごいコストダウンですよね。

 

AIを導入して実現できる効果のひとつが、「最適化」

一番わかりやすいのは、コストダウン。

 

一方、提供している側からすると、売上が大幅に落ちることになります。

あるいは、労働者サイドからする、仕事量が減ることになります。

 

大きな変化が目の前に迫っているように感じます。

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業後、大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。

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