青い鳥症候群
お世話になっております。
HRドクターを運営する株式会社ジェイックにて
取締役 兼 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。
今回は「青い鳥症候群」について
お話させていただければと思います。
「青い鳥症候群」とは、
主に、いわゆる「最近の若者」を指して使う言葉で、
幸せの象徴である青い鳥を探しに行く、
という「青い鳥」のストーリー同様、
青い鳥症候群と表現される若者も
「もっといい仕事があるはずだ」
「もっといい会社があるはずだ」
と言って、自分の置かれている現状に我慢が出来ず、
実は身近にいる「青い鳥」を見ようとしないまま、
外部にそれを求めようとし続ける、
という特徴があると定義されています。
ですが、「青い鳥」の物語にも描かれている通り、
青い鳥は身近な所に存在するのです。
では、仕事における「青い鳥」とは何でしょうか?
例えば私達は、それを
「仕事のやりがい」と表現します。
どんなにお給料が高く、福利厚生が良い職場だとしても、
やりがいを感じることが出来なければ、
長く勤め続けることは困難でしょう。
ですが実際は、忙しくなってきたりすると、
目の仕事にやりがいを見つけ、感じるということが
難しくなってきてしまうのも事実です。
1つ、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助氏にまつわる、
こんなストーリーがあります。
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松下電器がまだ、創業間もないころの話です。
まだ電球が普及してなかった時代、
電球をつくっている工場で、電球を布で磨くだけという、
単純な仕事があったそうです。
単純な仕事に、そこで働く従業員は
来る日も来る日も、つまらなそうに働いていたそうです。
ある日、その工場を訪れた松氏幸之助氏は
つまらなさそうに電球を磨いている従業員に向かって
「君、ええ仕事しとるな~」
と、声をかけたそうです。
そのように言われた従業員は、
「は?電球磨いてるだけやろ?
こんなの誰でもできる仕事やし、
もっとすごい仕事あるやないですか…」
と言ったそうです。
すると松下幸之助氏は、
「この電球は
どこで光っているか知っているか?
子供たちが絵本を読んでいる。
すると、外が暗くなる。
家の中はもっと暗くなる。
そうなれば、
どんな物語も途中で閉じなあかん。
でもな、あんたがみがいている
電球一個あるだけで、子供たちの物語は続行や。
あんたは電球を
磨いているんやないで。
子供たちの夢を紡いでいるんや。
子供たちの笑い声が聞こえてこんか?
物作りはな、物を作ってはあかん。
物の先にある笑顔を想像できんかったら、
物を作ったらあかんのやで。
子供たちの夢のために、
日本中、世界中にこの電球を灯そうや」
このように、従業員に話したそうです。
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このお話から、どのようなことを感じられたでしょうか。
私達のような新人育成に関わる者や
人事担当者、上司の方などは、
新人達のスキルを磨く仕掛けももちろん必要でしょう。
ですが、それだけでなく、
自社における「仕事のやりがい(=青い鳥)」に
気付かせてあげる必要もあるのかもしれません。
改めて、貴社における「青い鳥」とは何でしょうか?
その「青い鳥」の存在に気づかせてあげる取り組みは
行なっていらっしゃるでしょうか?
今週はここまでとさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
来週もよろしくお願いいたします。