「人間力」を構成する2つの要素
お世話になっております。
HRドクターを運営する株式会社ジェイックにて
取締役 兼 教育事業部長を務めます
東宮美樹と申します。
今回は、先日のセミナーでも多くの方々から
「詳しく知りたい!」と
ご要望の多かった「人間力教育」について、
お話させていただこうと思います。
…ですが、
「人間力教育」について考えるためには、
そもそもの「人間力」というものについての
定義を確認する必要があります。
恐らく、組織や人、
使われる場面や会話の流れによって
定義が変わってくるものでないでしょうか。
どれも正解でしょうし、
それ故に、定義が難しい内容かとは思いますが、
先日お会いした、
ある従業員数約5000名という大手会社の、
人事部長 兼 常務執行役員の方は、
「人間力」について、以下のように仰っていました。
「ビジネスにおける『人間力』というのは、
『感性』+『感情を扱う力(EQ)』だと思うんです」
その方曰く、
「感性」とは言わば、判断軸のようなもので、
その時・そのタイミングで、成すべき行動を察し、
的確に実施する為の重要な要素である、
とのことでした。
この「感性」は
読書や芸術鑑賞、普段の経験や、人との関わりの中で
磨かれていくものだとも、仰っていました。
一方、
「人間力」を支えるもう一つの要素として
挙げていらっしゃったのが、
「感情を扱う力」です。
この「感情を扱う力」というのは
いわゆる「EQ」のことを指しており、
この「EQ」は
コミュニケーションを円滑に進める上では、
必要不可欠なスキルです。
特に人事をご担当されているのであれば、
お分かりいただけるかもしれませんが、
組織を動かそうとした際に、
最も壁として挙がりやすいのは ”人” です。
それは、
「上手く伝わらない」という
相互間で生じるズレであったり、
保身的なメンバーによる「動かない」という
非協力的な態度であったり、
それらの壁に当たり続けた結果生まれる
「どうせ…」というような、
自らの諦めの感情であったり、、、
何をするにしても、
組織を動かそうとする時には、
必ず “人” が絡んできます。
その “人” を動かす際の潤滑油になるのが、
「EQ」なのです。
今、ITやAIの台頭などによって、
ロジカルな思考能力や、計算能力を求められる仕事は
とって変わられようとしています。
それ故に、かつて行なわれていた
「仕事に感情を持ち込むな」
といったアプローチから、
「感情を上手く使って成果を出そう」
といったアプローチへと、
社会も時代も変化して来ているのかもしれません。
そして何より、
そのような変化を、誰よりも敏感に感じているのは、
若者達自身なのかもしれませんね。
今週はここまでとさせていただきます。
来週もどうぞよろしくお願いいたします。