自社への求職者数を増やすには、以下のポイントを大切にしながら募集要項をつくる必要があります。
求める人材を明確にする
まず、採用ターゲット「自社でどういう人材が欲しいか?」を以下のように具体的に言語化します。
- IT営業の中途人材
- IT業界での営業経験が3年以上
- 英語力が高い(TOEICスコア〇点以上)
- 将来的に営業部のリーダーを任せられると良い など
なお、「●●の経験3年以上」といった条件は、本当に採用条件であれば記載すべきですが、定量的な応募条件を絞り込みすぎると、上記に該当しない人の応募を妨げることにもなるので注意が必要です。
また、上記のような“採用基準”である経験や能力などだけでなく、なぜ転職するのか、どのようなキャリアを描きたいのか、といった採用ペルソナの側面もしっかりと描いて、そういった側面からのメッセージを記載するとよいでしょう。
他の企業にない強み、求める人材にとっての魅力を書く
上記の採用ターゲットにとっての自社の魅力や強みを書き出します。
- 〇〇商品で業界トップシェア
- キャリアアップ研修も充実
- 海外への事業拡大も検討中
- リーダーは年収1,500万円以上 など
自社が欲しい人材を、キャリア観など含めた採用ペルソナの側面まで具体化すると、採用ターゲットに向けた定性的な魅力を書き出しやすくなります。
とくに、キャリア観を具体化すると、「自分にぴったりの求人だ」と思ってもらえるメッセージも考えやすくなるでしょう。
業務内容をイメージできるようにする
業務内容は、求職者が働いているイメージができるように具体的に記載します。
たとえば、「ITソフトウェアの営業」とひと言でいっても、どのタイプの売り方をするのかで、業務内容は大きく変わってきます。
たとえば、営業であれば、「どのような商品・サービスを、どのようなお客様に、どのようなスタイルで営業するのか?」を記載することで、求職者が働くイメージ、自分が求める仕事かどうかを具体的にイメージできるようになります。
近年では、“ブラック企業”を選んでしまうことを警戒する人が増えています。
そのため、募集要項で曖昧な表現を使うと、“胡散臭い”と思われやすくなりますので、回避する意味でも、具体的な情報を記載することは大切です。
給与や勤務時間は具体的に示す
給与や勤務時間に関して、募集要項と入社後の相違があると、早期離職の大きな原因になります。
なお、ハローワークが行なった調査「令和3年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」によると、賃金と就業時間に関する相違の申し出や苦情がトップでした。
- 賃金に関すること:1,043件(27%)
- 就業時間に関すること:728件(19%)
たとえば、「営業職の月給:25万円~70万円」のように幅広い表現をして昇給できる可能性が大きいことを感じさせながら、実際には「基本的に最低額の25万円から始まって数年かかっても30万円程度までしか可能性がない」となれば、入社後の不満は大きくなるでしょう。
こうしたギャップによるリアリティショックを防ぐには、「営業職の初年度は25万円、リーダー手当込みで32万円」などと具体的に書く必要があります。
残業がある場合も、以下のことをきちんと記載する必要があるでしょう。
- 月平均どのくらいなのか
- 繁忙期はどのくらいまで残業時間が増えるのか
- 残業代はどのような計算なのか(固定残業代や一律支給ではない など) など
給与や勤務時間などの待遇面は、定量的なものであるだけに、求職者が思い描いたものとギャップがあるとトラブルになりやすいです。募集要項を記載する際にも、注意が必要です。
出典:令和3年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数
応募のハードルを下げる
極端な例ですが、以下のように厳しい要件を列記すると、応募できる人材はかなり限定されてしまいます。
- IT営業歴7年以上 かつ
- ITコンサルティング経験あり かつ
- 中小企業診断士の合格者 かつ
- TOEIC800点以上
自社の求めるレベルと提示する待遇のバランスが悪ければ、応募はさらに少なくなりますし、実質的にゼロになる可能性が高いでしょう。
したがって、募集要項の段階では、応募条件の必要度に優先順位をつけて、敷居を下げることも大切になります。
たとえば、ITコンサルティングのスキルは自社で教育することにして、以下のように要件を緩和すれば、応募できる人材も増えやすくなるでしょう。
- 法人営業3年以上
- コンサルティング経験のある人歓迎!(ただし、未経験者を採用・育成して活躍している事例もあり、未経験から目指す人も歓迎)
- 海外留学や海外赴任経験のある人も歓迎 など