採用でWeb面接を成功させるポイントは?期待できる効果や注意点を徹底解説

更新:2023/07/28

作成:2020/07/14

古庄 拓

古庄 拓

株式会社ジェイック執行役員

採用でWeb面接を成功させるポイントは?期待できる効果や注意点を徹底解説

コロナ禍を契機として急速に普及したオンライン採用とWeb面接は、日程調整の容易さや採用コストの削減や母集団形成の強化等、企業にとってさまざまなメリットがあり、今後も継続して利用される見込みです。

 

しかし、オンライン採用やWeb面接を実施したことがない企業にとっては疑問や不安要素も多く、「どのように活用したら良いか分からない」という声も少なくありません。

 

記事では、実際にWeb面接を運用してきた立場から、Web面接のメリット、実施したことがない企業が懸念するポイントと実態、成功のポイント等を解説していきます。

<目次>

Web面接とは?

Web面接とは、パソコンやタブレット、スマートフォン等を利用したオンライン上でおこなう面接のことです。オンライン上での会社説明会と併せて、「オンライン採用」として導入されるケースが多いでしょう。

 

Web面接は、通信環境が向上した中で、SkypeやZoom、Gmeet等の無料でも使えるコミュニケーションツールが発達したことで、多くの企業で導入されるようになりました。

 

特に2020年は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大で、3月~5月という新卒採用シーズンに対面での企業説明会や面接が実施できなくなったことに急激に普及しました。

 

HRドクターを運営するジェイックが、4月1日~2日に実施した調査では、Web面接の利用経験がある、もしくは予約していると答えた学生は90.2%にのぼり、Web面接の導入は本当に急激に進んだことが良く分かります(調査は、特性マッチングサイト「FutureFinder」に登録している2021年卒の就活生を対象に実施されたもので、4月1日18時~2日12時までの調査で288名の回答がありました)。

Web面接の導入で得られる7つのメリットと効果

Web面接の導入

 

Web面接の導入に戸惑いを感じる企業も少なくありませんが、Web面接は採用コストの削減や母集団形成の加速化といった、さまざまなメリットがあります。ここでは、Web面接の導入で得られる主なメリット7つを見ていきましょう。

 

非常事態でも選考を実施できる

Web面接はネット環境とデバイスがあれば実施することができるため、自然災害や何らかのトラブルで面接ができないような状況においても選考を進めることが可能です。

 

2020年は、新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が出されるという非常事態にしたが、Web面接をいち早く導入した企業は、採用活動を問題なく継続することができていました。

競合企業に先駆けて、学生の時間を押さえられる

Web面接は、忙しい学生の時間を有効に活用できる手段とも言えます。

 

アクティブで多忙な学生をはじめ、地方大学に在籍する学生、研究室での拘束時間が長い理系学生、部活動に熱心な体育会系の学生等は、対面型の面接に来社できる時間、タイミングは限られています。

 

しかし、Web面接を導入すれば学生は自宅や大学で面接が受けられるため、競合企業に先駆けて学生の時間を押さえることができます。学生の時間を先行して押さえて、接触頻度を増やせれば、魅了付けもスムーズに進めやすくなります。

応募者の増加により母集団形成が加速する

Web面接は地域を問わず実施することができるため、遠方求職者の確保につながります。つまり、今まで以上の母集団形成が可能になります。

 

例えば、東京の企業が採用活動をおこなう場合、全国の学生を対象に説明会を開催できれば、アプローチできる学生数は関東にいる学生数よりも2.5~3倍に増えることになります。

 

面接に限らず企業説明会もWeb化することで、応募者の募集をより加速することができるでしょう。

採用コストと工数を削減できる

先述したように、Web面接はネット環境とデバイスがあれば実施できるため、面接会場の準備や移動、片付け、人材手配といったコストや工数が不要となります。そのため、採用プロセスを効率化することができます。

 

選考スピードを早められる

Web面接は、移動時間がいらないことから、日程調整が容易です。従って、選考スピードを加速することが可能です。

 

選考のスピード感は学生にも良い印象をもたらしますし、人事も、採用したい学生へのコミュニケーションに時間を投下しやすくなります。

社内のリソースを幅広く使えるようになる

Web面接では、本社に常駐する社員だけでなく、各拠点にいる社員や、研究所や工場のスタッフ等、学生と対面での面接や面談では組むことが難しい人員の力を借りやすくなります。

 

例えば、研究職の採用で、「本社の人事と地方の研究所マネージャー、研究所長によるグループ面接」等も可能になりますし、面接だけではなく、社員面談等の設定も圧倒的に容易になるでしょう。

 

面接を録画できる

Web面接は録画が可能です。そのため、面接官へのフィードバックはもちろん、面接の内容も手軽に引き継ぐことができます。録画に加えて、ポイントをテキストに残しておけば、学生の印象や雰囲気を担当者や次の面接官に伝えることも容易になるでしょう。

Web面接の導入によくある4つの不安!見極めや魅力付けはできるのか?

Web面接にはさまざまなメリットがあるとはいえ、実施したことがない企業にとっては不安も多いことでしょう。ここでは、多くの企業が抱く4つの不安要素をご紹介します。

 

Web面接で見極められるのか?

Web面接でまず気になるのが「画面越しの面接で、その人の人柄や心情が読み取れるのか」ということです。たしかにWeb面接は、対面の面接に比べると詳細な相手の心情は読み取りづらい傾向にあるかもしれません。

 

しかし、通信環境とツールがちゃんと整っていれば、質疑応答を通じて、相手の論理性やコミュニケーション力、相手の表情や対応等は十分に見極め可能です。通信の品質は日進減歩であり、今や“Web通話で分からないのは匂いだけ”と言われるレベルです。

 

HRドクターを運営するジェイックで、新卒採用でも中途採用でもWeb面接だけで内定出しをおこなっていますが、対面での面接と変わらない感覚で見極めができています。

Web上で魅了付けができるのか?

採用したい学生を採るためには、自社の魅力付けが重要なポイントとなりますが、中小企業やベンチャー企業等、ミッションやビジョン、仕事のやりがい、組織風土、一緒に働く仲間等、定性的な要素で魅了付けをおこなっていた企業ほど、Web面接での魅了付けに不安を持つ傾向があります。

 

たしかに、オンライン採用では、何も工夫をしないと、組織風土や社風が伝わらず、今まで以上に条件面や待遇といった定量的な条件に重きが置かれてしまう傾向があります。

 

しかし、Web面接だからこそできる定性的な魅力を伝えるやり方もあります。例えば、写真や動画の共有、バーチャルオフィスツアー、社員との面談等は、その典型です。面接内で言葉だけでおこなっていた魅了付けを、写真等を準備したり、社員面談を組む等で代替していけば、問題はありません。

学生側は不安に感じないのか?

Web面接に対する学生の反応は、「交通費がかからない」「リラックスして受けられる」といった好意的なものが多く見受けられます。一方で、まだ確立されていないからこそ、Web面接に対して不安を感じている学生もいますし、前述の“空気感を知りたい”といった形でリアルを望む学生もおり、賛否両論というのが現状です。

 

対面での面接を望む声を聴くと、以下のようなものがWeb面接に対する不安要因となっています。ちゃんと対応、コミュニケーションすることで、基本的には解消できる問題と言えるでしょう。

・通信環境が悪くて途中で途切れるのでは?
自身の今後を左右する大切な面接ですから、通信環境が不安定で不安、もしくは完璧な状態で面接に臨みたいと考える学生もいます。
会社側から面接設定の連絡をする際に、学生に準備して欲しい環境、ツールの事前確認方法等をきちんと連絡することで不安を解消しましょう。事前連絡と面接の冒頭で、通信環境が悪くなってしまった場合の対応を伝えることも安心感を与えるポイントです。

 

・熱意を伝えにくいのでは?
今の通信技術では、Web面接でも、音声・表情は十分な品質で確認できます。Web面接でも特に不利益はないこと、相手の熱意等が伝わった場合は面接官からフィードバック等を通じて、不安を解消しましょう。

 

・会社の雰囲気や空気が伝わらないのではないか?
結論から言うと、会社から学生の見極めることが十分可能等と同じように、学生が会社の雰囲気を感じることも可能です。また、緊急事態宣言も解除されて、今後は「Web面接ですべて完結」ではなく、相手の希望も踏まえて、「Web面接と対面を組み合わせる」形式が増えるでしょう。

なお、先ほどの魅了付けのパートともリンクしますが、「会社の雰囲気や空気が分かっていない」と学生が感じると、内定承諾のハードルになります。社員面談、画面共有、バーチャルオフィスツアー等、その懸念を解消する施策を打つことは重要です。

セキュリティは大丈夫なのか?

オンラインの会社説明会やWeb面接では、セキュリティに関して不安を抱く企業も少なくありません。有料ツールであればセキュリティ対策もしっかりしているので、一般企業の選考であれば、安心して導入することができます。

 

また、応募者に対して、応募時に、会社説明会の画面やWeb面接での情報は画面キャプチャーや録画、外部への漏洩を禁止することをしっかりと伝えて、同意を獲得しておくこともセキュリティ上のポイントです。

Web面接の実施方法【事前準備と当日の流れ】

Web面接の実施

 

Web面接は、対面での面接に比べて色々とメリットが大きい一方で、必要な準備をきちんとしておかないとトラブルが生じることもあります。事前準備から面接実施までの基本的な流れを確認しておきましょう。

 

1.学生に対する事前案内
まずは、Web面接を実施する旨を学生に案内します。その際は、利用するツールやアカウント作成の有無等、Web面接の利用方法を具体的に周知しておくことが大切です。トラブルを防ぐためには、以下のポイントをメール等で伝えて確認を取りましょう。

  • <利用ツール>
  • 利用するツール
  • 接続方法
  • アカウント作成の必要有無、ブラウザ等の制限
  • スマホから接続する際のアプリ必要有無
  • 事前にビデオや音声の接続を確認するためのアクセス先
  • <Web面接に関する依頼やアナウンス>
  • 安定した通信環境と静かな場所の準備
  • Web面接をスムーズにおこなうためのコツ(カメラの高さ、照明、声等)
  • 服装や接続時のアナウンス
  • 緊急連絡先

2.事前準備
Web面接に際して、面接官側で必要になる機材等は以下です。

  • <必須>
  • インターネット環境
  • カメラ(ノートパソコンのカメラでも可)
  • インカム(ノートパソコンのマイクではなく、別途で準備することがおすすめです)
  • <推奨>
  • Webカメラ
    (カメラは目線の位置にすることが重要です。従って、ノートパソコンのカメラでも良いのですが、面接回数が多いようであれば、別途でWebカメラを用意することがおすすめです)
  • 照明
    (明るさが不足していると、表情が暗く、非常に悪印象となります。“女優ライト”と呼ばれるような撮影用の照明を準備しておくと、環境に左右されず高品質な面接が可能です)

3.スタート
面接時間になったらWeb面接ツールにログインし、面接を始めます。Web面接は通信が整った環境でおこなうのが基本ですが、途中で通信が不安定になってしまう可能性もゼロではありません。そのため、事前にうまく接続できなかった場合の対応方法、面接の冒頭でも面接官の連絡先を確認すると良いでしょう。

 

4.終わり方
面接を終わらせる際は、Web面接ツールを切断(終話・退室)すればWeb面接が終了します。その際、「本日はお時間をいただきありがとうございました」等のお礼とともに、選考結果の連絡日を伝えて、学生に安心感を与えること等は、対面での面接と同様です。

5.気を付けたいポイント
Web面接ツールへのログインが遅れると学生に不信感を与えてしまう可能性があるため、5分前にはスタンバイしておくようにしましょう。

 

また、面接をスムーズに進めるためにも、企業側がWeb面接の使い方をしっかりと理解しておく必要があります。

 

基本的な使い方はもちろん、万が一トラブルが起きた場合の対処法等も、事前にしっかりと確認しておきましょう。

おすすめ!Web面接ツール3選

現在は、Web面接の広まりとともにWeb面接ツールの種類も増えてきています。ここでは、Web面接におすすめのツールを3つご紹介しましょう。

 

Zoom(Zoom Video Communications)

Zoomは、コロナ禍をきっかけに世界的にシェアを伸ばしたビデオ会議サービスです。音声の安定性が高く、非常に多くの会社で導入されています。コスト的にも、月額2000円と非常に安い値段でWeb面接を始めることができます。

Cocripo(株式会社コクリポ

Cocripoは、1時間3,000円〜という業界標準1/10の低料金が魅力のビデオ会議サービスです。専用ソフトが必要なく、Google Chromeブラウザさえあれば配信や参加が可能なので、Web面接が初めての人でも使いやすいと評判です。

 

Cisco Webex Meetings(シスコシステムズ合同会社)

Cisco Webex Meetingsは、あらゆるデバイスで参加できるシンプルなビデオ会議サービスです。無料のトライアルや無償支援プログラムもありますが、1会議あたりの参加人数等の制限もあるため、有料版の利用がおすすめです。

まとめ

現在、新型コロナウイルスの感染拡大によってWeb面接の導入が広まっていますが、これを機に採用活動ではWeb面接が主流になっていくことが考えられます。Web面接の導入は企業側と学生側の両方にメリットがあるため、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

著者情報

古庄 拓

株式会社ジェイック執行役員

古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。専門は新卒および中途採用、マーケティング、学習理論

著書、登壇セミナー

・Inside Sales Conference「オンライン時代に売上を伸ばす。新規開拓を加速する体制づくり」など

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