「中小企業の新卒採用」を大手企業と比較して分かる4つの難しさ
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まずは、中小企業が新卒採用をおこなう際に直面しがちな困難を確認しておきましょう。大手企業と比べたとき、中小企業は次の4点において不利になります。
1. ネームバリュー ⇒「知名度や社会的なステータス」
1つ目は、ネームバリューの問題です。中小企業が知名度や社会的なステータスの面で大手企業に打ち勝つことは困難です。この問題は、先に述べたとおり中小企業に人材が集まりにくいことの大きな要因です。
マイナビやリクナビ等の新卒採用ポータルサイトでは、大企業と中小企業が同じページに並びます。そうした状況では、学生からすると、「ネームバリューのある」「社名を聞いたことがある」大手企業に応募することは自然な心理です。
また、内定を出した後にも企業のネームバリューの差が現れます。学生が複数の内定をもらっている場合、その中で知名度やステータスのより高い企業が最終的な就職先として選ばれやすくなりがちです。
2. 予算
大手企業と中小企業では、採用活動にかけられる予算が異なります。採用人数が違いますので、当たり前のことです。しかし、採用人数が多く、かけられる予算が多くなれば、それだけ、学生への露出機会が増えて、新卒採用の成功に繋がる可能性も高まります。
例えば、求人サイトを運営する広告代理店に支払う採用人数あたりの単価を40万円としましょう(新卒採用における1人あたり平均単価は約50万円であり、その大半が母集団形成費用です)。
採用人数が5人の中小企業であれば、支払金額40万円×5人=200万円です。一方で、一方、100人を採用する大手企業は、40万×100人=4,000万円を支払うことになります。当然、金額差によって露出度に差が生まれるだけでなく、広告代理店からの注力度も変わってきます。
200万円の顧客と4000万円の顧客、どちらに優秀な営業を担当につけて、優秀なコピーライター、デザイナーをつけるかといえば、大手企業になるのが自明の理です。
出稿後も効果を上げるために専任スタッフがついて求人広告を最適化してくれる等の付加価値も生まれやすく、学生と接する機会を増やしやすいでしょう。
採用予算の使い道は、母集団形成だけではありません。例えば、学生が選考中に目にする採用ホームページや採用案内は、内定承諾率を上げていくために重要なツールです。
予算250万円で5人の学生を採用したい中小企業の場合、採用ホームページの設置・改修に100万円を使うのは非現実的です。採用1人あたり20万円分の負担になってしまいます。しかし、5,000万円の予算で100人を採用する場合、採用ホームページに100万円を使っても採用1人あたり1万円分の負担で済むのです。
これは、選考管理や学生への連絡を効率化する採用管理ツール等も同様です。予算250万円の中小企業が年間100万円の採用管理ツールを使うのは現実的ではありません。しかし、100人を採用する大手企業であれば、採用担当者の工数が減らせる、学生とのコミュニケーションがスムーズになるのであれば、1人1万円の負担は十分許容範囲です。
このように、採用人数が多ければ、ツールの強化やステップ率を上げるための工夫にも投資しやすくなります。逆に、そもそも採用できる人数が少ない中小企業では、採用ツールへの投資もなかなか難しいのです。
3. 採用体制
3つ目は、社内の採用体制です。100人未満の中小企業においては、新卒採用に専任の担当者をおくことは非常に困難です。
恵まれたケースでも中途採用との兼務、また、教育や評価制度、労務などと兼務である場合も多いでしょう。場合によっては管理部門での兼務や、社長や役員の兼務というケースも多々あります。
採用活動に専念できる社員がいれば、採用計画のプランニングもしっかりと情報収集して計画を立てたり、採用したい学生とのコミュニケーションに十分な時間を割いたりすることも可能です。
このような採用体制の差が、採用結果の差へと繋がってきます。
4. ノウハウ不足
先程の採用体制の差は、ノウハウの蓄積にも繋がってきます。採用を成功させることだけに専念できる採用担当者がいれば、1つ1つの施策をおこなううえでも常に工夫・改善がおこなわれます。
また、採用活動全体の振り返りもしっかりと数値で検証して、改善すべきこと、継続すべきことを確認して、翌年の採用活動に反映していきます。新規ツールの情報収集やトライアルにも意欲的です。
しかし、専任者がいない中小企業では、漫然と前年踏襲で採用活動を進めたり、求人広告代理店の改善提案に従うだけで情報収集の範囲が狭かったりしがちです。採用ノウハウの蓄積は、時間が経過するにつれ差が開いていきます。
とくに中小企業でよくあるのが、情報発信のノウハウ不足で自社の魅力を十分に発信できず、採用に苦戦しているケースです。
「情報を発信する工数がない」「効果的な発信方法を取り入れていない」「十分に考えきれず、自社の魅力に気づいていない」等、原因はさまざまです。
その他、母集団形成のチャネルに関する知識、説明会や面接での学生に対する「魅了付け」のノウハウも不足していることが多いでしょう。
中小企業を志望する学生も増加傾向
ここまでは中小企業の厳しい現状を述べてきましたが、希望の持てるデータもあります。
「2020年卒マイナビ大学生就職意識調査」によると、大手企業を志望する人の割合は減少傾向にあり、中堅・中小企業を希望する人との差が埋まりつつあるのです。この流れに乗って、新卒採用を成功させたいものです。
この先は、中小企業における新卒採用でよくある悩みと採用成功に向けたアプローチ方法をご紹介します。






