求人ボックスは、国内でインディードとともにさまざまな企業が活用する求人検索サービスです。
本記事では求人ボックスの仕組みやインディードとの違い、掲載方法、費用等を紹介します。
<目次>
- 求人ボックスとは?
- 従来の求人サイトやインディードとの違いは?
- 企業が求人ボックスを使うメリット
- 求人ボックスのデメリット、利用の手間や注意点
- 求人ボックスが向いている企業の特徴
- 求人ボックスへの掲載にかかる料金
- 求人ボックスに掲載する流れ
- 求人ボックスを採用活動に役立てよう
求人ボックスとは?
求人ボックスとは、“食べログ”や“価格.com”などで知られるカカクコムが運営する求人に特化した検索エンジンです。
職種・業種と勤務地の2つのキーワードを入力するだけでさまざまな求人情報を検索できます。
わかりやすくいうと、”Googleの求人特化版”であり、Web上の求人を収集して一挙に表示してくれます。
Web上に求人情報があれば自動で掲載されますが、企業側から求人ボックスに直接投稿することも可能です。
競合と呼べるのがIndeed(インディード)です。Indeed(インディード)に関しては下の記事をご覧ください。
従来の求人サイトやインディードとの違いは?
まず、従来の求人サイトやインディードと求人ボックスは何が違うのか確認しておきましょう。
求人サイトとの違い
従来の求人サイト(転職サイト・就職サイト)は、求人サイトの運営会社が運営する求人サイトに自社の求人を掲載するサービスです。
“求人広告”とも言われる通り、掲載するには基本的に費用が発生します。
求人ボックスのような求人特化の検索サービスは、求人ボックス等に直接求人を掲載・投稿する機能もありますが、ベースはWeb上に公開されている求人情報を自動で検索する検索エンジンであり、求人サイトとは異なる概念のサービスになります。
掲載数も従来の求人サイトと桁が違います。従来の求人サイトは、新卒や中途などの正規雇用案件であれば数万件程度です。
しかし、一方、求人ボックスでは500万件以上の求人が掲載(表示)されています。
自社メディアへの掲載情報だけしか表示されない従来型の求人サイトと比べると、圧倒的な掲載数になる仕組みです。
求人ボックスへの求人掲載は無料でできますが、Googleの検索エンジンにおける「リスティング広告」の考え方と同じで、費用を支払うことで、自社の求人を有利に表示することもできます。
求人ボックスの有料プランはインディードと同じく、自社の求人ページがクリックされたタイミングで料金が発生する「クリック課金型」です。
利用期間や定額での費用等は発生しないため、コストを最低限に抑えて出稿することができます。
インディードとの違い
インディードも求人ボックスと同じ機能を持った求人特化型の検索エンジンです。
CMなどを通じて大きく利用者数を伸ばしており、求人ボックスが月間利用者数700万人なのに対し、インディードの月間訪問者数は2021年3月時点で3,460万人となっています。
また、特徴としてインディードは日本のHR企業であるリクルートグループの一員になっていますが、もともとアメリカで創立されており、グローバル提供を前提としています。
一方、求人ボックスは日本企業であるカカクコムが設立・運用しており、日本国内を意識したサービスとなっており、日本人にとって使い勝手が良いデザインになっています。
企業が求人ボックスを使うメリット
企業が従来型の求人サイトに代えて、また併用して求人ボックスを使うメリットには下記のようなものがあります。
- 採用コストの削減
- 幅広い層へのアプローチが可能
- 掲載が無期限
- 日本人目線の使いやすいデザイン
採用コストの削減
求人ボックスは無料で掲載できるため、コストをかけずに採用活動ができます。
前述の通り、有料プランもありますが、無料でも利用できます(もちろん無料プランから有料プランに切り替えることも可能ですので、無料プランを使って様子を見たうえで有料プランを使えば、より効率的に採用活動を進められるでしょう)。
有料プランに関しても、クリック課金型になっていますので、掲載する時点で数万円~数十万円、プランによっては100万円を超えるような従来型の求人サイトに比べるとリスクは少ないですし、必要な人材の応募が来た時点で有料課金を中止することもできます。
幅広い層へのアプローチが可能
求人ボックスは幅広い層へのアプローチが可能です。Web上の求人を検索してくるという仕組みによって膨大な求人数があることで、利用者数も順調に伸び、現在では500万人を超えています。
掲載が無期限
通常の求人サイトは掲載期間が決まっていて、期限が来ると掲載はストップしてしまいます。一方、求人ボックスは無料で半永久的に掲載可能です。
したがって、長期的な採用活動に向いており、緊急ではない求人を掲載しっぱなしにしておくような使い方も可能です。
日本人目線の使いやすいデザイン
類似サイトのインディードはアメリカ発祥のサービスで、グローバル提供を前提としています。見た目も非常にシンプルなデザイン、同じくアメリカ発祥であるGoogleに近い感覚です。
一方で、求人ボックスは、“食べログ”や“価格.com”などを開発してきたカカクコムが日本市場を念頭において開発してきたといえます。
その点で、日本人目線の使いやすいデザインになっているともいえるでしょう。
求人ボックスのデメリット、利用の手間や注意点
求人ボックスを利用する上では、下記2つの手間や注意点は把握したうえで使うことが必要です。
- 求人ページの作成が必要
- 無料プランは検索結果の上位に表示されにくい
求人ページの作成が必要
求人ボックスは求人ページを自社で作成しなければなりません。
一般的な求人サイトは、出稿が有料となる分、担当営業や場合によってはデザイナーが求人広告のベースを代わりに作ってくれることが多くなります。
求人ボックスは無料で掲載できる分、そういった作成代行はありません。求人票などを作ったことがなかったり、手元に自社の求人票がなかったりする場合は、やや手間がかかってしまうでしょう。
無料プランは検索結果の上位に表示されにくい
基本的に無料プランは有料プランの下に掲載されます。
そのため、有料プランでの掲載が多い職種等になってくると、1ページ目後半や2ページ目などに掲載されることになり、徐々に求職者の目につきにくくなっていきます。
「競争が激しい職種等で確実に上位表示させて応募を取りたい」と思うとやはり無料では効果を出すことが難しくなってくるでしょう。
求人ボックスが向いている企業の特徴
企業によっては「求人ボックスを使うべきか、従来型の求人サイトを使うべきか」と悩むこともあるでしょう。ここでは求人ボックスが向いている企業の特徴を解説します。
以下の点に当てはまる場合、求人ボックスを使うことがお勧めです。
なお、求人ボックスは無料で掲載できるからこそ、取り合えず無料で求人を出しておく、という使い方も可能なことは念頭に置いておいてください。
- 複数の職種を数名ずつ募集している
- 1年を通して採用活動をしている
複数の職種を数名ずつ募集している
従来型の求人サイトでは、一般的に求人数分の費用が掛かります。
従って、1つのポジションで大量採用する場合と比べて、複数の職種やポジションで少人数を採用しようとすると、どうしても割高になってしまいがちです。
従って、複数の職種を募集している場合、求人ボックスを使ってみるとよいでしょう。求人ボックスでは費用がかからないため、コストを気にせずあるだけの求人を掲載できます。
1年を通して採用活動をしている
通年で採用活動している場合も求人ボックスがおすすめです。求人ボックスは掲載期間が無期限です。
費用もかかりませんので、「良い人が現れたら会ってみる」といった方向性で採用活動している企業には向いています。
求人ボックスへの掲載にかかる料金
ここでは求人ボックスへの掲載にかかる料金を解説します。
無料
求人ボックスを無料プランで使う場合、求人掲載にはいっさいお金がかかりません。すべて0円で掲載できます。はじめは無料プランで掲載しておき、途中で有料掲載に切り替えることも可能です。
有料
有料掲載にすると求人が上位表示になり、求職者を見つけやすくなります。費用が発生しますが、露出度を上げて応募数を増やしたい企業におすすめです。
有料掲載にはシンプルプランとアドバンスプランの2種類があります。シンプルプランは一日あたりの予算額のみ設定が可能なプランで、設定した予算に応じて入札単価が自動調整されます。
アドバンスプランでは入札方法、入札単価、予算額の3つの項目を自由に設定できるプランです。自動入札のほかに、自ら入札を調整する手動入札も可能です。
求人ボックスに掲載する流れ
最後に、求人ボックスに掲載する流れを紹介します。
- 1.アカウントの作成
- 2.求人票の作成
- 3.掲載
1.アカウントの作成
まずは新規会員登録しましょう。メールアドレスとパスワード、企業・団体・店舗名を入力するだけで完了します。
2.求人票の作成
次に、求人票を作成します。求人票には勤務先や雇用形態、仕事内容などの必須項目のほかに、職場の雰囲気や待遇面など任意で記載できる項目があります。
3.掲載
最後に公開ボタンをクリックすれば、求人票が公開されます。たったこれだけの流れで求人を作れるのです。公開されている求人票は、あとから何度でも修正可能なので安心してください。
求人ボックスを採用活動に役立てよう
求人ボックスは無料で使えるため、採用活動に費用を使いたくない企業におすすめです。同じく無料で使えるインディードと比較したり併用したりして、採用活動を進めるとよいでしょう。
無料・無期限で掲載できることが大きな特徴ですので、複数の職種で採用している、急ぎではない求人があるような場合には、インディード・求人ボックスに無料掲載しておくことがお勧めです。
記事で紹介したメリット・デメリット(手間と注意点)も確認していただき、「自社で求人ボックスを使えそうか」判断してみてください。