採用におけるリファレンスチェックとは?実施方法や質問例、注意点を紹介!

更新:2023/02/09

作成:2022/10/18

古庄 拓

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

採用におけるリファレンスチェックとは?実施方法や質問例、注意点を紹介!

この数十年、日本の雇用慣習は大きく変わり、終身雇用と年功序列の崩壊に加えて、転職と中途採用が一般的なものとして完全に定着しました。

そのなかで、もともと外資系を中心に行なわれてきたリファレンスチェックを、日系企業でも中途採用に導入する企業も増えてきました。

大型の資金調達するような専用サービスもいくつか登場しています。

記事では、まずリファレンスチェックの概要や必要性、注意点などを確認します。

そのうえで、リファレンスチェックの方法やリファレンスチェックの質問例、おすすめのリファレンスチェックサービスを紹介しましょう。

<目次>

リファレンスチェックとは?

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リファレンスチェックとは、採用精度を高める、中途採用の失敗を防ぐ目的で、以下のような内容を求職者の前職の上司や同僚に確認することです。

  • 応募書類に書かれている内容は、事実と合っているか?
  • 求職者はどのような人材で、前職ではどのように仕事をしていたか?

リファレンスチェックを取り入れた採用方法を、リファレンス採用と呼ぶこともあります。

リファレンスチェックの必要性

採用活動では、求職者の提出した応募書類や面接、適性検査などの結果を通じて、本人の人柄や性格、能力などの見極めを行なっていくのが一般的です。

しかし、応募書類に書かれている内容や本人のアピールが100%真実である保証はありません。

「どうしてもこの企業に入りたい!」と考える求職者のなかには、採用ポジションで求められるスキルや経験を大袈裟に書き足したり面接でアピールしたりする人がいる可能性も否定できないでしょう。

また、転職が一般化するなかで、虚偽の記載をしているようなケースもあります。

なお、近年では、日本でも中途採用が増えたなかで、CXOやプロフェッショナルレベルの中途採用なども増加するようになりました。

さらに日本の場合、一度雇用契約を結んでしまうと、相当な事由がない限り、労働者を解雇することは難しい現実があります。

こうしたなかで、自社の採用精度を高めるために、海外や外資系企業ではよく行なわれてきたリファレンスチェックを導入する日本企業が増えるようになっています。

リファレンスチェックの流れ

リファレンスチェックは、基本的に以下の流れで実施します。

  • 1.求職者にリファレンスチェックを行なうことを通知する
  • 2.求職者の承諾を得る
  • 3.リファレンス先を選出する
  • 4.リファレンスチェックを実施する

身辺調査との違い

身辺調査は、どちらかといえば、経歴の虚偽やトラブルの有無を確認するウェイトが大きいです。

一方で、リファレンスチェックは、身辺調査の内容に加えてスキルフィットやカルチャーフィット、仕事ぶりも確認することで、自社にマッチする人材かどうかの判断材料にする要素があります。

リファレンスチェックの注意点

リファレンスチェックには、以下3つの注意点があります。

  • 本人の同意を得る
  • リファレンスチェック後に内定取り消しの実施があり得るかに応じた実施タイミング
  • 求職者感情への配慮

まず、個人情報保護法の23条1項では、以下のことを定めています。

  • 個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。

上記は、求職者のリファレンスチェックに応じる側(求職者が在籍していた企業)に関係してくる法律です。

リファレンスチェックをやること自体に大きな問題はありませんが、応じる相手方からすると、本人同意がない状態で個人情報を提供することは大きなリスクです。

したがって、採用活動を行なう企業側が必ず本人から同意を得る必要があります。

また、2つ目のポイントは、リファレンスチェック内容に問題があった場合に、内定取り消しする可能性があるか等に応じた実施タイミングです。

求職者に内定を出すと、その時点で雇用契約が成立したことになります。

雇用契約の成立後の内定取り消しは、労働基準法16条の解雇権濫用法理から、客観的な合理性がない限り認められません。

そのため、リファレンスチェックの結果を見て不採用にする可能性があるなら、内定を出す前に実施することが必要です。

最後に求職者感情への配慮です。日本においてリファレンスチェックはまだ一般的ではない側面があります。

そのため、リファレンスチェックを実施することに対して、「自分を信用していないのか!?」と嫌悪感を示すような求職者がいる可能性もあるでしょう。

求職者に嫌悪感や不信感を生じさせないようにするには、「当社では一定基準以上のポジションに関しては、必ずリファレンスチェックを実施している」など、相手の感情に配慮した説明をする必要があるでしょう。

リファレンスチェックを実施する方法

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リファレンスチェックには、自社で実施する方法のほかに、外部に委託する方法もあります。

自社で実施する場合

コストを抑えることが可能です。しかし、リファレンスチェックのノウハウがないと、手間もかかりますし、採用精度の向上につながる情報が得られず形骸化してしまう可能性もあるでしょう。

また、個人情報の取り扱いにも注意が必要です。

外部に委託する場合

外部に委託すれば、自社で実施する場合と比べてコストがかかります。しかし、外部委託には、採否判断に必要な情報をしっかり収集できるメリットがあります。

また、個人情報保護の観点でも非常に安心です。

傾向として、自社で行なうよりもスピーディーに回答が得られることが多いです。最近は、リファレンスチェックを提供する専門サービスも登場していますので、活用を考えてもよいでしょう。

リファレンスチェックの質問例

リファレンスチェックを通じて自社にマッチする人材かどうかを判断するには、求職者の元上司や同僚に、以下のような質問をする必要があります。

  • 求職者との関係を教えてください
  • 求職者と一緒に仕事をした期間は、どのくらいでしょうか?
  • 求職者の前職の役職・仕事内容を教えてください
  • 求職者はリーダーシップを発揮していましたか?リーダーシップを発揮した事例も教えてください
  • 求職者はどのような人でしたか?
  • 求職者ともう一度、一緒に働きたいと思いますか?
  • 求職者は、個人とチームのどちらで力を発揮するタイプですか?
  • 求職者に部下や後輩がいた場合、教育や指導はできていましたか?
  • 求職者の論理的思考力は高いと思いますか?そう感じる事例があれば、教えてください
  • 求職者が周囲に良い影響を与えたエピソードがあれば、教えてください
  • 求職者の長所と短所を教えてください
  • 求職者が改善したほうが良い資質があれば、理由を含めて教えてください
  • 求職者は、過去に人間関係のトラブルを起こしたことはありますか?
  • 求職者は、ストレス耐性が強いほうでしょうか?そう感じるエピソードがあれば、教えてください

リファレンスチェックサービス 5選

back check

「面接だけでは見抜けない」を解決する、オンライン完結のリファレンスチェックサービスです。2022年8月時点で、累計700社以上に導入されています。

back checkの魅力は、質問設計~運用定着までのフルサポートがついていることです。リファレンスの平均取得日数は、4.3日と非常に短いことも特徴です。

back check(バックチェック)

MiKiWaMe Point

初期費用0円、月額料金1万円~利用できるオンラインのリファレンスチェックサービスです。MiKiWaMe Pointは、2022年8月現在10,200件以上の累計評価を行なっています。

 インタビュー回答率も90%となっており、非常に高いです。

スタンダードプランを利用すれば、反社チェックも可能です。10日間無料のお試しも用意されています。

MiKiWaMe Point(ミキワメポイント)

ASHIATO

リリース1周年で導入企業300社を突破したサービスです。

ASHIATOの特徴は、従来のチェックに多かった求職者のネガティブな側面ではなく、活躍の足跡を可視化することに力を入れている点です。

ASHIATOのレポートには、面接アドバイスも掲載されています。候補者の人柄はもちろんのこと、入社後に活かせる情報が網羅されているもの魅力です。

ASHIATO(アシアト)

oxalis

3万円~の低価格で利用できるリファレンスチェックサービスです。3種類のプランが用意されているため、自社のリファレンス採用に合う選択を行なえます。

また、oxalisでは、サービス提供会社側で質問事項を用意するシステムです。リファレンス採用の工数を減らしたい企業にも利用しやすいシステムでしょう。

なお、oxalisは、グローバル時代に合った国際リファレンスチェックや、英語・中国語にも対応しています。

oxalis(オキザリス)

Parame Recruit

候補者1名~でも利用可能なサービスです。チケットプランと使い放題プランが用意されており、チケットプランなら1回1.5万円で使えます。

Parame Recruitの魅力は、オプションで信用調査などのバックグラウンドチェックができることです。また、大手調査会社の産通との連携によって、採用候補者の信頼性を徹底的に調べられます。

リファレンスチェックの回答取得後に、推薦者と直接チャットでやり取りできる点も魅力です。

Parame Recruit(パラミー リクルート)

まとめ

リファレンスチェックとは、中途採用において採用精度を高めるために、求職者の前の上司や同僚に、応募書類の内容が合っているか、また、前職ではどのような働き方をしていたかなどを確認することです。

リファレンスチェックを実施する際には、まず、求職者本人から同意を得ることが必須になります。

また、リファレンスチェックの結果に応じて不採用にする可能性がある場合は、内定を出す前に実施する必要があります。

リファレンスチェックには、自社で実施する方法と、外部に委託する方法があります。

自社にチェックのノウハウがなかったり、個人情報の取り扱いに不安があったりする場合は、採用判断に必要な情報を確実に収集できる外部委託の方法がおすすめです。

なお、最近では、リファレンスチェックの専門サービスも登場しています。

  • back check
  • MiKiWaMe Point
  • ASHIATO
  • oxalis
  • Parame Recruit

日本では一度雇用契約を結ぶと解除は難しいですので、とくにCXO、準幹部層などの中途採用を実施する際にはリファレンスチェックを検討するとよいでしょう。

著者情報

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。専門は新卒および中途採用、マーケティング、学習理論

著書、登壇セミナー

・Inside Sales Conference「オンライン時代に売上を伸ばす。新規開拓を加速する体制づくり」など

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