マネジメントを取り巻く変化
価値観の異なる4世代
現在のビジネスシーンには、さまざまな世代の人が混在しており、異なる世代の人たちが協力して仕事を進める必要があります。世代は、大きく4つに分類することができ、それらは、時々の社会情勢等を反映して生まれる傾向があります。
| 主な社会情勢 | 特徴傾向 | |
|---|---|---|
| 第1世代 | 世界大恐慌、wwI、電化製品の登場 | 規律正しい家庭で育った世代。家族やコミュニティ、国家への忠誠心が強い。共同活動に献身的。上下関係を重んじる。 |
| 第2世代 | 冷戦、月面着陸、公民榷運動、ベトナム戦争、女性解放運動、オイルショック | 私生活より仕事を優先する熱心な働き手。 |
| 第3世代 | チェルノブイリ原発事故、ベルリンの壁崩壊、日本バブル崩壊、インターネット登場、就職氷河期 | 前世代より独立心や順応性が高くテクノロジーに精通した世代。ワークライフバランスを重視する。 |
| 第4世代 | 9.11、イラク戦争、SNSの出現、3.11(東日本大震災) | 最も教養が高く、人種の多様性に富んだ世代。活動的でテクノロジーに精通し、社会意識が高い利他的。 |
私自身は第2世代と第3世代の中間に位置しています。第2世代は私生活よりも仕事を優先する傾向がありますが、私自身、仕事が最優先で、仕事人間だと自覚しています。
第3世代は、独立心や柔軟性が高く、テクノロジーに詳しく、ワークライフバランスを重視するなど、第1世代・第2世代とは異なる特徴をもっています。
第4世代は最も教養があり、多様性に富んだ世代です。活動的で、テクノロジーに精通しており、社会への影響力も大きいのが特徴です。ワークライフバランスを大切にしながらも、社会的な価値を追求する傾向があります。第3世代と第4世代の価値観のギャップは非常に大きいです。
近年、リモートワークや時差勤務、時短勤務の増加など、働き方が大きく変化していますが、こうした変化の捉え方にも、各世代の特徴が表れます。
例えば、「再来月からアジア地区の重要な拠点で仕事をするよう、会社に命じられた」という場合を考えてみましょう。第1世代・第2世代の人たちの多くは、会社を中心に人生を設計しているため、会社の指示に従う、すなわちアジアへの転勤を前提に考えることが多いでしょう。
一方で第3世代・第4世代の人たち(今の20代・30代)は、生活環境や家族の状況(子どもの学校など)を考慮した上で、そもそもこの仕事を受けるかどうかを検討し始めると思います。そして場合によっては、拒否し、転職を考え始めるかもしれません。
このように、第3世代・第4世代は、ワークライフバランスを重視し、柔軟な働き方を求める傾向が強いため、働き方についても、全員一律出社や厳格な勤務時間制度に対しては違和感を抱くかもしれません。第1世代・第2世代と異なり、彼らの世代には自分を中心に人生を設計する人が多いのです。
パフォーマンスの上げ方の変化
我々が直面する変化としては、世代間の価値観の変化、働き方の変化だけでなく、パフォーマンス(成果)の上げ方にも変化がみられます。
これまでは、真面目に頑張ることで一定の成果を上げられる、という考え方が主流でした。というのも、彼らの上司にあたる管理職が長年の経験から“正解”を持っており、その正解に従って目の前の仕事に真面目に取り組めば成果を出せたからです。
そうした“正解”や“経験”を伝承しながら前進するのが良い組織とされ、そのようにすれば売り上げが増え、企業は成長すると信じられていました。
しかし近年は、このアプローチがうまくいかなくなってきたと感じる人が増えています。今はイノベーションや新しい事業展開が不可欠であり、かつての方法で成果を上げ続けることが難しくなっています。
言い換えれば、真面目に努力しても一定の成果を出すにとどまり、会社としては成長できない可能性が高まっているといえます。会社が成長し続けるためには、かつての方法ではなく、柔軟な発想や新しいアプローチによって変革を進める必要があるのです。








