
続いて、クリティカルシンキングを実践するにあたって、大切にしたい基本姿勢と考え方を解説します。
目的は何かを意識する
クリティカルシンキングを行なうときは、常に「何のために行なうのか」を明確に意識しましょう。
クリティカルシンキングの目的は、根本的な課題を発見し、本質的な解決策を見出すことです。従って、クリティカルシンキングを実践するうえでは、「そもそも何を考え、議論するのか」「何のために考えているのか」という目的からブレないことが大切です。
クリティカルシンキングは「前提を疑う」というプロセスがあるので、思考するスケールが広くなります。そのため、「何のために考えるのか」「ゴールは何か」を見失うと、思考途中で迷子になったり、考えること自体が目的化してしまったりしやすいのです。
こうした事態に陥らないためには、「何のために行なうのか?」「これは本当に解決する必要があるのか?」「目的と手段がすり替わっていないか?」といった思考が役立ちます。こうした考え方を習慣化することで、思考の迷路に入り込んでしまうことを防げるでしょう。
自他に思考の癖があることを前提に考える
人は誰でも、思考の癖(価値観や思い込み)を持っています。クリティカルシンキングを成功させるうえでは、「思考の癖があること」を前提として認識することが重要です。
人は、自分の思考の癖には、自分では気付きにくいものです。従って、自分の価値観や思い込みが反映された主観的な見方や意見を、まるで客観的な状況や正解であるかのように語ってしまうこともあります。
クリティカルシンキングを行なう際には、「これは、実は(自分の)主観的な意見かもしれない」という認識を持っておきましょう。この認識を持っておくことで、議論のすれ違いを避け、周囲と建設的な議論を行なうことができるでしょう。
問い続ける
問いを発し続けるのも、クリティカルシンキングの実践において大切です。「So what? (だから?)」「Why? (なぜ?)」と繰り返し問い続けると、物事の本質が見えてくることがあります。ここでも、例を挙げてみましょう。
「業務量が多い」
→「担当する案件が多すぎるから」
→「仕事をとりすぎているから」
→「売上目標に対する、適切な受注件数を設定していないから」
→「これで十分、という受注目標件数の数字を明確にすべき」
このように何度も問いと答えを繰り返すのが、本質的な解決策を見出すポイントです。日常生活の中でも、「なぜ?」「だから?」という問いを自分の中で繰り返す癖をつけましょう。