「採用しても定着しないと意味がない その2」【知見メール32号】

2007/06/13

「採用しても定着しないと意味がない その2」

こんにちは。ジェイックの知見寺でございます。

 

そろそろ、今年の新卒採用戦線も収束に向かっているようです。

 

しかしながら、内定を複数もったままの学生も多数いるようですので、

今後、内定辞退防止の手立てを打つ必要があると思われます。

 

また、採用後3年以内に3分の1は退職するといわれていますので、

苦労して採用した若手社員を、会社に惹きつけ早期に戦力化する施策も、

いろいろと準備・実施する必要があると思います。

 

これは、新卒採用だけでなく、中途採用にもあてはまることです。

 

今回は、1年かけて、定着率を飛躍的に改善した、N社の事例をご紹介します。

 

2005年度は、採用24名で退職11名 定着率54%

2006年度は、採用29名で退職5名 定着率83%

 

驚異的に改善しています!いったいどんなことを行ったのでしょうか?

 

N社は多くの取り組みを行ったのですが、その中でも参考になり、

他社でも導入がしやすいものをご紹介します。

 

N社は、不動産業を専門とした広告代理店です。

ですから、広告代理店業界特有の用語や不動産業界特有の用語があります。

 

また、N社の社長はリクルート社出身であるためか、R社で頻繁に使われて

いた用語が、N社でも活用されています。社内だけで通じる略称も多数

あります。

 

ですから、N社に入社すると、まずこの専門用語・社内用語に、戸惑う

のだそうです。

 

何でも質問していいよ、といわれても、何から何まで質問するわけには

いかないですし、社内で当たり前に使われている用語は、逆になかなか

質問しにくいのだそうです。

 

そこで、100の用語を説明した「よくでるN社用語100」という

マニュアルを作成しました。このマニュアルは、1ヶ月で完成させた

そうですが、作る過程でも社員教育に役立ったそうです。

分かっているつもりでいた用語でも、きちんと理解できていないことが

たくさんあることに、多くの社員が気付いたそうです。

 

社員の要望から、その用語集を使い、1日1つずつ社長が解説することを

はじめました。

(N社は毎朝、朝礼をされているので、その場を活用したそうです。)

 

よく、ビジョンや理念の共有ですとか、事業方針・事業計画の浸透という

ことが言われますが、そもそも単語(用語)の意味合いを全員が同一の

理解をしていなければ、思ったように進まないのも当たり前のことだ

と思います。

 

この朝礼での解説を始めてから、こんな効果があったそうです。

 

・中途入社社員は、社内用語をすぐに覚えるので、すぐに仲間になった気がする

・取引先に、「みんな言うことが一緒で、方針が徹底されていますね」と評された

・会議での議論が上滑りしなくなり、深い検討がされるようになった

・業務のスピードが速くなり、ケアレスミスも少なくなったそうです。

 

 

もともとは、中途入社社員向けに始めたことですが、思わぬ効果を

組織全体にもたらしています。

 

やったことは、用語集を作ったことと、それを毎日解説したことです。

 

N社のように、いきなり100用語でなくても良いと思います。

10でも、20でも、少ない語数でも良いので、はじめるのが大切

なのではないでしょうか。

 

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業。新卒で大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。専門は組織開発、戦略人事、教育体系の構築等

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