「一見、デメリットと思うこともメリットとなる」
皆様、こんにちは。ジェイックの知見寺でございます。
前号で書きました武沢社長の「がんばれ社長Night」で、
ある事業が紹介されました。
(前号はこちらでご覧頂けます→ http://jaic.blog.shinobi.jp/Category/4/)
大変ユニークでかつ社会貢献性の高い事業です。
障害者で国家資格をもつマッサージ師を、
企業に1日単位で派遣したり、雇用者として紹介をしています。
1日派遣の場合ですと、その会社に出向いて
10名程度の方をマッサージします。
システム開発などの業界でよく利用されています。
会社としては、福利厚生の一環として、
取り組んでいらっしゃることが多いそうです。
付け加えると、メンタルヘルス対策としても効果的とのこと。
また、大手企業では、障害者雇用の一環として、
常設のマッサージ室を設けて、全盲のマッサージ師を
雇用されることもあるそうです。(実績第一号は、グーグル社とのこと。)
今、至るところにマッサージの看板を出しているお店がありますが、
価格表を明示しているところは国家資格を持っている方が
いないお店なんだそうです。
正規の資格をもっていると、いろいろと縛りがあり、
自由な販売促進活動ができない。
よって、腕がありながら、仕事に不自由している方が多いのだそうです。
資格をもっていないと、自由に販売促進活動ができるので、
お客様も集まりやすい。(なんだか矛盾した話ですが、初めて知りました。)
この腕がありながら、なかなか仕事がない障害者のマッサージ師と
社員の健康管理、メンタルヘルス対策または障害者雇用に
力を入れたい企業の橋渡しをする事業を行っているのが、
オフィスマッサージ「手がたり」です。
お話をお聞きして素晴らしい事業だと思いました。
更に詳しくお知りになりたい場合には、こちらのURLをご覧ください。
http://www.officemassage.jp/
この「手がたり」の副代表をされているKさんと6月30日にお会いして、
詳しくお話をお伺いしました。
その際に、教えていただいたことを、ご紹介したいと思います。
従業員1000名以上の大手企業で、
最も障害者雇用をしている会社はどこかご存知でしょうか?
あの「ユニクロ」です。
雇用率8%、ダントツの1位です。法定雇用は1.8%ですから、
凄さをご理解いただけると思います。
社員12人に1人は障害者ということになります。
障害者の方は、主にバックヤードでお仕事をされているのですが、
欠品補充や商品整理などで店舗にでることもあります。
このとき、聴覚障害の方ですと、お客様から声を掛けられても気付きません。
もし、お客様が聴覚障害の社員の方に声を掛けて、返事がなければ、
店員に無視されたと思ってしまうでしょう。
不快に感じて、腹を立てる方もいるでしょうし、
買い物をせずに帰る方もでてくるかもしれません。
ですから、障害者を雇用している店舗では、他の社員が、
店舗のフロアーにいる障害者の社員に常に気を配っているのだそうです。
すぐに、助けられるように、お客様に対応できるようにです。
すると、障害者の社員に対してだけなく、フロアーにいる社員全員が
お互いに気を配り、お互いにフォローしあうようになったそうなのです。
その結果、障害者のいる店舗の方が、
いない店舗よりも売上が伸びたそうです。
障害者を雇用すると考えると、
生産性が落ちてデメリットのように思っていましたが、
ユニクロでは、逆に障害者を雇用することがメリットになっている。
社員一人ひとりが、気を配りあい、助け合うことを意識して欲しいと思い、
この事例を7月1日の弊社の全社朝礼で紹介しました。
あとで数名に話を聞きましたが、納得感は高かったようです。