「御社の冷えた4本のビールは何ですか?」【知見メール105号】

「御社の冷えた4本のビールは何ですか?」

 

 

皆様、ジェイックの知見寺でございます。

 

先週の日曜日は、父の日でしたね。

プレゼントをされたり、あるいはプレゼントをされた方も

多かったのではないでしょうか?

 

私は、土曜日6月19日、松本にて仕事があったので、

その帰りに山梨(細かくに言うと小淵沢)で途中下車して、実家に一泊しました。

 

翌日20日の父の日は、お墓参りに一人で行きました。

私の父親は、私が19歳のときに亡くなっています。

 

お石塔に水をかけ、線香を供えて、

10分くらい目を閉じ、お祈りをしました。

 

いろいろなことを考え、いろいろ念じたのですが、

目を開けたときには、何か、すがすがしい気分になりました。

 

住まいが離れているため、年に数えるほどしか

お墓参りにいけていないのですが、できるだけお墓参りに来ようと思いました。

 

 

さて、今回は、6月15日に弊社主催で行った

セミナーの内容をご紹介したいと思います。

 

 

この日の講師は、新 将命(あたらし まさみ)さんです。

 

「経営の教科書」という本を書かれた方です。

大分、売れている本ですので、お手にされた方も多いのではないでしょうか?

 

「経営の教科書」は、この1年間で出版された経営者向け書籍の中では、

一、二を争う良書だと、私は思います。

 

もし、お読みになっていらっしゃらなければ、ご一読をお薦めいたします。

http://www.amazon.co.jp/dp/4478002258

 

新氏は、ジョンソン・エンド・ジョンソン社をはじめとするグローバル企業で

社長職を3社、副社長職を1社務めた、いわゆるプロの経営者です。

現在も住友商事やフォースト・リテイリングをはじめとして

多くの企業のアドバイザーを務めていらっしゃいます。

 

今年の2月に講演をお願いしまして、6月にやっと開催することができました。

 

 

新氏は、「経営の教科書」の中で、

「社長の仕事のうち、業種業界で異なるのは20%で、残りの80%は、

業種業界に関係なく、企業経営の原理原則を学び、実践すること」

と述べています。

 

この新氏に「勝ち抜く経営を実践する ― 経営者の5つの条件」

と題しまして、ご講演いただきました。

 

そのご講演の最後にされたお話をご紹介します。

 

――――――――――――――――――――――――

 

これは実話なんですが、渋谷に、とてもはやっている酒屋さんと、

そうでもない酒屋さんがありました。

 

立地や品揃え、お店の大きさなど、

さほど変わらないのですが、売上は数倍違うのです。

 

この違いがどこから生まれるのか?

 

夕方4時頃、ビール1ケースの注文が入ります。

 

あまりはやっていない酒屋さんは、

倉庫からビールを1ケース出して、配達に行きます。

 

頼まれたものを頼まれた通りに届けます。

 

これは、事前期待=事後評価。すなわち、当たり前です。

だから、このお店でどうしても買う理由はないですね。

 

はやっている酒屋さんも同様に倉庫からビールを

1ケース出してくるのですが、4本だけ引き抜いて、

お店の冷蔵庫でキンキンに冷えているビール4本と入れ替ます。

 

夕方にビールの注文があるということは、

ご主人が帰ってくるのにビールを切らしてしまったとか、

急な来客があるのかとか、あるいはお客さんがいて

ビールをきらしてしまったのか、などが想像できます。

 

このようなことを想像して、それにあわせた対応をしてくれる。

頼んだこと以上のことをしてくれる。

 

事前期待<事後評価です。

これは、感動しますから、ファンになります。

 

また、このお店で買おうと思いますよね。

 

これは、ひとつの事例ですが、はやっている酒屋さんは、

一事が万事で、あらゆることを同じような発想で取り組んでいるのです。

 

 

このように、買うべき理由がある会社は、

顧客に選ばれる会社になり、勝ち残る会社になります。

 

買うべき理由は、会社会社でまちまちだと思います。

品揃えなのか、品質なのか、価格なのか、アフターサービスなのか?

 

御社の顧客が、御社から購入する理由は何ですか?

 

御社にとっての、冷えた4本のビールは何ですか?

 

――――――――――――――――――――――――

 

私は、この日からずっと

 

「うちにとっての、4本のビールって何だろう?」

 

と頭の中を駆け巡っています。

 

新氏のような、一流の講演者を招くこと?

外れのないセミナーを提供すること?

 

まだまだ深さが足りないように思います。

 

 

皆さんの事業にとって、

「4本のビール」は何ですか?

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業後、大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。

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