フィードフォワードとは?意味やフィードバックとの違い、人材育成に有効な理由を解説

更新:2024/11/26

作成:2023/04/06

フィードフォワードの意味とは?フィードバックより部下の育成に有効な理由

フィードバックは、これまでリーダーや上司にとって重要なスキルの1つとされ、さまざまな分野で行われてきました。しかし、最近は新たな人材育成方法としてフィードフォワードが注目されています。フィードフォワードの概要やフィードバックとの違い、フィードフォワードによる部下の育成方法を紹介します。

<目次>

フィードフォワードとは?

フィードフォワードとは、「成功に向けて何をすべきか」という未来の成長や目標達成につながるように意見を交換したりアドバイスしたりすることを指す、人材育成の手法です。

 

失敗したことの原因を追究するのではなく、前向きに未来を変えていこうという意欲を育てることを狙いとしています。

 

フィードフォワードとフィードバックとの違い

フィードフォワードとよく比較される概念がフィードバックです。

 

2つは、本質的には同じものです。

 

ただ、よく行われてしまっているフィードバックは、過去を振り返り「何が問題であったか」「なぜこのような結果になってしまったのか」という点に注目しがちです。そして、個人のミスや至らなかった点、間違いなどを指摘する作業になっていることが多くあります。

 

誰しもネガティブな指摘を受けることは気持ちの良いものではありません。そのため、やり方を誤ったフィードバックは個人のモチベーションを低下させてしまったり、上から目線の批判と受け止められてしまい、期待する効果が得られないことも多くあります。

 

フィードバック自体は本来、ミスだけでなく良かった点や成功も含めて、過去を踏まえて未来をより良くするために実施されるものです。しかし、上述の通り、実態としてはミスや課題ばかりを指摘するフィードバックが横行し、本来の効果を発揮できていないことが多々あります。

 

それを踏まえて「未来のために」というポイントにフォーカスした概念がフィードフォワードです。

 

フィードフォワードは、

 

・否定的な批判をしない

 

・未来に向けた話をする

 

というポイントを徹底することで、前向きな思考や自主性の育成に効果的といわれています。

 

フィードフォワードが人材育成に有効な理由

フィードフォワードが人材育成に有効な理由を解説します。

部下に受け入れられやすい

部下に受け入れられやすい

 

フィードフォワードは、まだ起きていないことに対して議論されるため、フィードフォワードを受ける側である部下が、周囲からの意見を建設的なアドバイスとして前向きに受け入れやすいことが特徴です。

 

また、評価する側である上司も、批判的にならずに前向きな議論を行うことができます。結果的に、部下一人ひとりのモチベーションを下げることなく、個人の成長につなげることが可能です。

 

誰にでも幅広い意見が出せる

未来に起こりうる可能性を模索し解決策を考えることは、議論のテーマさえ理解できれば上司・部下関係なく誰でもできます。

 

フィードフォワードによって多様な視点から意見やアイデアが集約できるため、発想の幅を広げることができます。

 

フィードフォワードの活用方法

人材育成以外にも、フィードフォワードはさまざまな場面で活用できます。

 

上司としての成長を促す

リーダーやマネージャーとして社員を管理する立場になったとしても、努力を続けなければ成長は止まってしまいます。

 

しかし、役職が上がるほどアドバイスを受ける機会は減り、自らフィードバックを求めても相手が気を遣ってしまうこともあるため、望み通りにいかないのが現状でしょう。

 

フィードフォワードと形を取ることで誰でも意見が言いやすくなるため、上司としての成長につながります。つまり、フィードフォワードは幹部社員候補や管理職の育成にも役立つのです。

 

メンバー同士の対話の機会を作る

メンバー同士の対話の機会を作る

 

フィードフォワードを通してメンバー同士の意見交換ができる場を設けることは、チーム内のコミュニケーションの円滑化や結束力アップにつながるなど、さまざまな効果が期待されます。

 

何気ないコミュニケーションから新しいビジネスのアイデアが生まれることもあるかもしれません。

 

おわりに

今回は新たな人材育成方法として期待されているフィードフォワードについてご紹介しました。失敗と向き合い、失敗した原因を突き詰めて考えることは大切です。

 

しかし、間違い探しに終始し、建設的な意見が出てこないということも少なくありません。フィードフォワードを取り入れ、前向きな解決策を模索してみてはいかがでしょうか。

 

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