しゃべらせる|デール・カーネギー『人を動かす』

しゃべらせる|デール・カーネギー『人を動かす』

FacebookやTwitter、InstagramといったSNSでは、自分を魅力的に写した自撮り写真や、自分の思いや主張を長々と綴った投稿が、日々大量にアップされています。

SNSのタイムラインを眺めてみると、人には「自分のことを発信したい」「自分のことを見て欲しい」「自分の話を聞いて欲しい」という欲求が強くあることがよく分かります。

人間が持っている「自分の話を聞いて欲しい」という欲求を理解することは、日常やビジネスのコミュニケーション、交渉で相手を説得する上でも非常に有効です。

世界中で読まれているコミュニケーションに関する名著『人を動かす』の著者デール・カーネギーは、以下のように言っています。

「相手を説得しようとして、自分ばかりしゃべる人がいる。相手に十分しゃべらせるのだ。相手のことは相手が一番よく知っている。だから、その当人にしゃべらせることだ」
(デール・カーネギー『人を動かす』より引用)

本記事では、デール・カーネギーの著書『人を動かす』より、「人を説得する12原則」のひとつとして紹介されている「しゃべらせる」について解説します。

なお、本原則は、デール・カーネギー研修の受講者に配られるゴールデンブックでは「相手にしゃべらせる」と表記されていますが、当記事内では、よりシンプルに表記された書籍の表現に合わせて解説していきます。”

<目次>

『人を動かす』とデール・カーネギー

最初に書籍『人を動かす』と著者デール・カーネギーについて簡単に紹介します。

デール・カーネギー

日本では、『人を動かす』『道は開ける』の書籍を通じて、デール・カーネギーの名前は広く知られています。

カーネギーは、アメリカ・ミズーリ州の貧しい農家に生まれ、大学を卒業後は様々な職を転々とする日々を送っていました。

カーネギーの転機となったのは、YMCAの夜間学校で話し方教室の講師を担当したことです。

大学時代に弁論術を習っていたカーネギーの講座は人気を博し、カーネギーは「コミュニケーションや人間関係のつくり方を教える仕事が自分の天職である」と見出します。

後にカーネギーは、自分の研究所を設立して、話し方やプレゼンテーション、コミュニケーション分野の大家として成功を収めることになります。

『人を動かす』

カーネギーの名を日本で一躍有名にしたのは、全世界で1500万部を売り上げたベストセラー書籍『人を動かす』です。

カーネギーは、話し方教室の講義の過程で得たノウハウや経験の集大成として、本書を世に送り出しました。

「自己啓発本の原点」としても広く知られている『人を動かす』ですが、同書には、好ましい人間関係を築き、人に影響を与えるための原則が、豊富な具体例と共に述べられています。

出版されたのは1936年と90年近く前ですが、ビジネスパーソンを対象に調査した「20代のうちに読むべき本」のアンケートでも3位に上がるなど、現在でも世界中で多くの人から支持され続けています。

(株式会社ビズリーチ提供 ビジネスパーソンを対象に調査した「20代のうちに読むべき本」アンケートより)

「人を説得する12原則」

書籍『人を動かす』は、「人を動かす三原則」「人に好かれる六原則」「人を説得する十二原則」「人を変える九原則」の4パートから構成され、全部で30の原則が紹介されています。

本記事のテーマである「しゃべらせる」は、上記の中の「人を説得する12原則」のひとつです。

「しゃべらせる」の詳細に入る前に、本章では「人を説得する12原則」の一覧を紹介します。

1.議論を避ける
じつは人と議論で勝敗をつけたとしても、相手の意見は変わらないことが多いものです。

議論に負けた側は自尊心を傷つけられ、自分を論破した相手に感情的に反発心を抱いてしまうからです。

“人を動かす”という目的を達成する上では、正面から議論して相手を論破しても、得られるものはほとんどないのです。

ですから、正面から議論する状況は避けた方がよいのです。

2.誤りを指摘しない
どんなに自分の言動が間違っていたとしても、人は他者から指摘されることを嫌います。

議論で負けるのと同じく、誤りを指摘することは、たとえ善意だったとしても相手のプライドを傷つける結果になりかねません。

従って、正面から鬼の首でもとったように相手の誤りを指摘することは、人を動かす上では効果がありません。

誤りを放置してもよい、ということではありませんが、相手自身が気づくように仕向ける、相手のプライドを傷つけないように配慮するといったことが大切です。

3.誤りを認める
間違いや失敗は誰にでもあることです。自分の誤りに気づいたら相手から言われる前にすみやかに自分の誤りを認めてしまうとよいでしょう。

変に言い訳をしたり、誤りを認めなっかたりするよりも好印象であり、相手があなたのリカバリー提案などを受け入れてくれる可能性も高まるでしょう。

4.穏やかに話す
人を説得する際は「話す内容」と同じくらい「話し方、話す口調」が大切です。

相手を威嚇するような大きな声や硬い表情をしていれば、相手は警戒心や反発心を抱くのが当たり前です。

相手に警戒心を抱かせないような穏やかな話し方、物腰の柔らかな態度で接することで、会話がスムーズに運ぶことはよくあるものです。

表情や声を通じて、あなたが相手の味方であり、友好的で理知的な相手なのだとメッセージを伝えましょう。

5.“イエス”と答えられる問題を選ぶ
コミュニケーションする時、相手と見解が異なる、対立するような話題から入ってしまうと、相手は警戒する姿勢になってしまい、相手を説得することはとても難しくなります。

「穏やかに話す」と同様に、まずは相手が受け入れやすい話題、相手との共通ゴールや同意できるテーマ、つまり、”イエス”と答えられる話題から始め、イエスを積み重ねていくことが有効です。

たとえば、何か相手と交渉しないといけないテーマがあるのだとしても、「お互いにとって納得できる契約にしたい」「今後も有効的な関係を続けたい」「ここまでは合意できている」「ここが論点になっている」といった形で、相手が“イエス”で答えられるポイントからコミュニケーションしていきましょう。

6.しゃべらせる
私達は多かれ少なかれ、承認欲求を持っており、自分の話を誰かに聞いてもらいたいと欲しています。

相手に心置きなくしゃべってもらうことで、相手の承認欲求は満たされ、そして、あなたの話を聞く姿勢が生まれます。

「しゃべらせる」の詳細は、次章で詳しくお伝えします。

7.思いつかせる
人は、他人から言われたことよりも、自分で思いついた意見や考えを大切にするものです。

だからこそ、相手に動いてもらいたいときは、すべてを指示したりすべての答えを教えたりするのではなく、相手自身にアイディアや考えを思いつかせることが効果的です。

8.人の身になる
「自分が相手の立場ならどうするだろうか?」「どうすれば、その人がやりたくなるのか?」など、相手の立場に立って考えることが大切です。

人を説得しようと思うと、つい「どうすれば相手を動かせるか」を考えてしまいがちですが、相手の立場になって「どうすればやりたくなるか」を考えることで、相手を説得する大きな手掛かりを得ることができるでしょう。

9.同情を寄せる
人は皆、他者からの共感や尊重を渇望しています。まずは相手の気持ちに寄り添い、共感の言葉をかけてあげることから始めましょう。

相手の気持ちに同情を寄せることで、相手はあなたを信頼し、あなたの言葉にも耳を傾けてくれるようになるでしょう。

10.美しい心情に呼びかける
「人間は誰でも理想主義的な傾向を持ち、自分の行為については、美しく脚色された理由をつけたがる。」とカーネギーは言っています。

端的に言うなら私たちは「自分は立派な人だ」と思いたいのです。

だからこそ、人を説得する時は相手の良心や道徳心、大義に訴えかけるような伝え方が功を奏することも多いでしょう。

11.演出を考える
人を動かすには、事実をありのままに伝えるのではなく、演出を工夫することが重要です。

相手が気持ちよく動きたくなるような演出、相手の心を動かすような演出を考えてみると良いでしょう。

12.対抗意識を刺激する
私達は、心の中で「他者よりも優れていたい」という気持ちを持っているものです。

例えば、ゲーム性を持たせたり、競わせたりするなど、対抗意識を刺激することで相手を動かしたり、パフォーマンスを発揮してもらったりすることができるでしょう。

「しゃべらせる」の詳細と実践

本章では、記事のテーマである「しゃべらせる」について詳しく解説します。

1.相手自身にしゃべってもらうことで、相手を理解する

「相手に話してもらう」「相手の話を聞く」ことの大切さは、多くのセミナーやビジネス書に書かれており、何度となく見聞きしたことがあるでしょう。

カーネギーも以下のように言っています。

「相手を説得しようとして、自分ばかりしゃべる人がいる。相手に十分しゃべらせるのだ。相手のことは相手が一番よく知っている。だから、その当人にしゃべらせることだ。相手の言うことに異議をはさみたくなっても、我慢しなくてはいけない。相手が言いたいことをまだ持っている限り、こちらが何を言っても無駄だ。大きな気持ちで辛抱強く、しかも、誠意を持って聞いてやる。そして、心おきなくしゃべらせてやるのだ。」
(デール・カーネギー『人を動かす』より引用)

上記に引用したように、カーネギーも、相手を説得する上では、相手に思う存分しゃべらせることが重要だと話しています。

とくに相手を説得したいと思っているときほど、「相手自身にしゃべってもらう」ことが大切です。

なぜなら、相手のことを一番よく知っているのは相手自身だからです。

例えば会話の中で、自分の思い込みで相手を評する言葉を口にするとどうなるでしょうか。

自分は良かれと思って口にしたことでも、じつは相手が気にしていること、コンプレックスに触れているかもしれません。

これは大げさかもしれませんが、あなたがコメントしたことが相手にとっては的外れだったり、「そんなことは分かっているよ」と思うことだったりするかもしれません。

だからこそ、“相手のことは相手が一番よく知っている。だから、その当人にしゃべらせることだ。”というカーネギーの言葉にあるように、相手を説得したいときには、まずは相手自身にしゃべってもらうということが重要になるのです。

2.話を聞いてもらうことで、人間の承認欲求は満たされる

繰り返しになりますが、私達は多かれ少なかれ、「自分の話を誰かに聞いて欲しい」という欲求を持っているものです。

冒頭で触れたように、FacebookやTwitter、インスタグラム・・・など身近なSNSを見てみれば、「有名人と食事した」「世界遺産を100箇所まわった」「ヒッチハイクだけで、北海道から沖縄まで旅した」といった自慢話、手柄話をこれでもかというほど目にできます。

「友達同士の間柄でも、相手の自慢話を聞くよりも、自分の手柄話を聞かせたいものなのだ。
フランスの哲学者ラ・ロシュフコーの言葉に、こういうのがある──
『敵をつくりたければ、友に勝つがいい。味方をつくりたければ、友に勝たせるがいい』
その理由──人間は誰でも、友より優れている場合には重要感を持ち、
その逆の場合には、劣等感を持って羨望や嫉妬を起こすからである。」
(デール・カーネギー『人を動かす』より引用)

カーネギーは『人を動かす』の中で、上記のように話しています。

私たちが、誰かに自分の話を聞いて欲しいと願う根底には、「自分はこれこれこういう人間だ」「私は○○について、誰よりも良く知っている」といったことを、周囲の人に認めてもらいたいという承認欲求が大きく影響しています。

「友達同士の間柄でも、相手の自慢話を聞くよりも、自分の手柄話を聞かせたいものなのだ。」とカーネギーが言うように、自分が相手よりも優れている事を示そうとする(いわゆる「マウントを取る」)のも承認欲求を満たす行為です。

逆にいえば、相手の自慢話、手柄話をひたすら聞いて承認欲求を満たしてあげることで、相手を説得できる可能性を大きく高めることもできるのです。

交渉や説得したいという場においては、相手の承認欲求は「いまの状況についてよく理解している」「自分は深く考えている」「さまざまな視点から考えた」といった形で出てきます。

そうした話を聞くことで、相手の承認欲求を満たすと同時に、相手がどんな風に考えているを深く理解することもできます。

3.ビジネスシーンにおける、相手に「しゃべらせる」具体例

カーネギーは、相手に「しゃべらせる」原則を象徴する事例として、採用面接の面接官に心置きなく話をさせて、見事採用を勝ち取った求職者のエピソードを紹介しています。

 「つい最近、ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙の経済欄に〝経験ある優秀な人物〟を求める広告が出ているのを見て、チャールズ・キュベリスという男が応募した。数日後、彼のもとに面接の通知が届いた。面接の前に、彼はウォール街に出かけて、その会社の設立者について詳しく調べた。面接の際、彼は『こういう立派な業績のある会社で働くことができれば本望だと思います。聞くところによりますと、28年前にほとんど無一文でこの会社をおはじめになったそうですが、本当でしょうか』と社長に尋ねた。
(中略)
キュベリス氏は、相手の業績を調べる手数をかけた。相手に関心を示したのである。そして、相手にしゃべらせて、好印象を与えたのだ。」
(デール・カーネギー『人を動かす』より引用)

普通、採用面接というと、自己PRや志望動機をいかに上手にプレゼンするか、職務経歴をどう魅力的に伝えるか、といった、「自分自身のアピール」をすることに力を注ぐものです。

もちろんそれも大切です。しかし、上記に登場するキュベリス氏は、面接官である経営者のプロフィールを事前に詳しく下調べしました。

成功した経営者は得てして、大変な苦労を重ねて会社を成長させ、今の地位を築いているものです。

創業期の困難や若い時の苦労話に興味を示せば、喜んで話したがる人も多い事でしょう。

そのことが分かっていたキュベリス氏は、面接の場で、自分の話をするのではなく、相手に関心を示し相手にしゃべってもらうことに集中しました。

その結果、満足するまで喋り、機嫌を良くした社長は、彼の採用を快く決めたのです。

相手を説得しようとしたり、好印象を残そうとしたりして、自分の話ばかりする人は少なくありません。

しかし、自分の話で多弁になってしまうのは、相手を説得する上では、逆効果です。

上記では、経営者を相手にした例を挙げましたが、経営者に限らず、ほとんどの人は「自分の話を聞いてもらいたい」と思っており、聞き手になりたいと思っている人は極少数です。

だからこそ、心置きなく、思う存分、相手に話をさせてあげることで、自分の話をするよりもはるかに相手の自己重要感を満たし、相手の信頼を得ることができるのです。

そして、相手の自己重要感を満たし、相手の信頼を得ることが出来れば、相手もこちらの話に耳を傾けてくれます。説得もうまくいく可能性も高まるでしょう。

4.相手に心置きなくしゃべってもらう「傾聴」の実践

ここまでで、相手に話をさせて承認欲求を満たすことが、人を説得する上で大きなカギを握るという事をお伝えしました。

しかし、私たちは「自分自身」のことに一番関心を持っているからこそ、相手の話に真摯に耳を傾けているつもりでも、つい口をはさんでしまったり、話を聞きながら他の事を考えてしまったりするものです。

「相手を説得しようとして、自分ばかりしゃべる人がいる。相手に十分しゃべらせるのだ。相手のことは相手が一番よく知っている。だから、その当人にしゃべらせることだ。
相手の言うことに異議をはさみたくなっても、我慢しなくてはいけない。相手が言いたいことをまだ持っている限り、こちらが何を言っても無駄だ。大きな気持ちで辛抱強く、しかも、誠意を持って聞いてやる。そして、心おきなくしゃべらせてやるのだ。」
(デール・カーネギー『人を動かす』より引用)

カーネギーが言うように、相手に心置きなくしゃべってもらうためのポイントは、相手に関心を集中し、どっしりと辛抱強く、誠意を持って相手の話に耳を傾ける姿勢です。

相手に心置きなく話をしてもらえる聞き手になるためには、どのようなことを実践すればよいでしょうか?

よい聞き手になる具体的な方法は、『人を動かす』と並ぶ自己啓発の名書であるスティーブン・R・コヴィー著書『7つの習慣』が非常に分かりやすく解説しています。

『7つの習慣』の第5の習慣「まず理解に徹し、それから理解される」は、相手を理解するためのコミュニケーションの原則が書かれています。

コヴィー博士は、私たちが普段相手の話を聞くときの聴き方には、5つのレベルがあると言います。

図1_5つの聴き方のレベル

上記の図のなかで、最も高いレベルにあるのが、相手の言葉、意志、気持ちを理解しようとする聴き方である感情移入の「傾聴」のです。

「感情移入の傾聴」を実践するやり方は以下のとおりです。

(1) 相手の話の内容を繰り返します。具体的には、相手の言った内容をそのまま繰り返すやり方(オウム返し)と、自分の言葉で言い換える方法があります。
(2) 相手の気持ちや感情を言葉にして反映します。
(3) 相手の言った内容と気持ちの両方を、自分の言葉にして表現します。

もう少し具体的にイメージいただけるように、具体例を挙げて説明します。

ここでは「上司であるあなたに対して、会社の部下や後輩が話しかけてきた」という想定で感情移入の傾聴を実践する具体例として、以下2つの事例を挙げました。

【例1】「うちの会社は会議が多すぎるんですよ」と部下・後輩から言われた場合
→「うちの会社は会議が多すぎる、と思っているんだね?」(1) 相手の話の内容を繰り返す
→「会議が多すぎて面倒だな・・・と思っているんだね?」(2) 相手の気持ちや感情を言葉にする
→「うちの会社は会議が多すぎて面倒だな・・・と思っているんだね?」(3) 相手の話と気持ちの両方を言葉にして反映する
【例2】「そんな短い納期じゃ、間に合いっこないですよ!」と部下、後輩から言われた場合
→「そんな短い納期では間に合うわけがない、と思っているんだね?」(1) 相手の話の内容を繰り返す
→「無茶だ!と思っているんだね?」(2) 相手の気持ちや感情を言葉にする
→「そんな短い納期では間に合うわけがない、無茶だ!と思っているんだね?」(3) 相手の話と気持ちの両方を言葉にして反映する

上記の具体例は、分かりやすいように言われた言葉を本当にそのまま返していますので、日本語として違和感をもつ人もいるかと思います。

ただ、感情移入の「傾聴」を実践するポイントは、上記で示したように「相手が言った内容を確認(反映)する」ということにあります。

相手の言ったことをオウム返しすることで、相手は「この人は自分の話を聴いてくれているんだな」と感じます。

また、さらに自分の言葉で言い換えたり、相手が言葉にはしていない気持ちを反映したりすれば、「この人は自分のことを理解してくれている」と感じ、相手はさらに安心してしゃべりやすくなるでしょう。

感情移入の傾聴は、トレーニングを繰り返すことで誰でも身に付けることができます。

すべての会話で感情移入の傾聴をする必要はありませんが、ここぞという時、“相手にしゃべらせたい”という時には、ぜひ実践してみてください。

まとめ

記事では、デール・カーネギーの『人を動かす』で紹介されている「しゃべらせる」の原則を解説しました。

私達は誰しもが、「自分が人より優れていることを示したい」「周囲から重要な存在と思われたい」という承認欲求を持っています。

自慢話や得意な事、関心事を誰かに聞いて欲しいと思うのは、この承認欲求を満たしたいからです。

逆に言えば、良い聞き手となり、相手に心置きなく話してもらうことは、相手の承認欲求を満たすことに繋がります。

そして、自分の承認欲求を満たしてくれた相手に対して、人は好意を持ちますし、次は相手の話を聞こうという心の余裕も生まれるものです。

つまり、相手に「しゃべらせる」ことは、相手を説得する一番の近道となるのです。

しかし、相手の話に耳を傾けているつもりでも、つい口をはさんでしまったり、話を聞きながら自分の事を考えてしまったりするのが、私たち人間です。

よい聞き手になる具体的な方法として、記事で紹介したスティーブン・R・コヴィー氏の著書『7つの習慣』の第5の習慣「まず理解に徹し、それから理解される」に書かれている感情移入の「傾聴」はおススメです。

相手を説得する上で、相手に「しゃべらせる」。本記事の内容が、私生活や職場の人間関係の中で、相手と強い信頼を築くヒントとして役に立てば幸いです。

なお、HRドクターを運営する研修会社ジェイックでは、米国デールカーネギー・アソシエイツ社と提携して、日本でデール・カーネギー研修を提供しています。

「管理職のマネジメント力を高めたい」「営業職の営業力をあげたい」とお考えであれば、ぜひ下記の資料をご覧ください。

著者情報

近藤 浩充

株式会社ジェイック|常務取締役

近藤 浩充

大学卒業後、情報システム系の会社を経て、ジェイックに入社。執行役員としてIT技術者の派遣を行う「IT戦略事業部」の創設、全社のマーケティング機能を担う「経営戦略室」室長を歴任。取締役/教育事業部長として、社内の人材育成、マネジメントで手腕を磨く。2013年には中小企業向け原田メソッド研修の立ち上げを企画推進し、自部門および全社の業績を向上させた貢献により、常務取締役に就任。カレッジ事業本部長、マーケティング本部長、教育事業本部長等を歴任。

著書、登壇セミナー

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・今だからできる!若手採用と組織活性化のヒント
・withコロナ時代における新しい採用力・定着率向上の秘訣
・オンライン研修の「今と未来」、社員育成への上手な取り入れ方
・社長が知っておくべき、業績達成する目標管理と人事評価
・社長の右腕 ~ナンバー2の上司マネジメント / 部下マネジメント~
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