「怒ったあと、社員は変わりますか?」【知見メール45号】

「怒ったあと、社員は変わりますか?」

こんにちは。ジェイックの知見寺でございます。

 

先週の木曜日、12月20日に外部セミナーを聴いてきました。

私が、これまで聴いてきたセミナーの中では、もっとも笑い声のある、

また、「そうか。そうしないといけないよな。」と強く動機付けされた

セミナーでした。

 

講師は、衛藤 信之(えとう のぶゆき)さん。

船井総研さんをはじめとして、あちらこちらで講演をされていますので、

お聴きになっているかもしれませんね。

 

衛藤さんは、本職がカウンセラーなのですが、話がめちゃくちゃうまくて、

しかも、カウンセリングを今も行っているので事例が豊富なのです。

(どちらかというと、カウンセラーの方は講演べたの方が多いんですよね。)

 

4時間の講演で、衛藤さんが伝えたかったことは、ロジャーズの

カウンセリング技法である、

1. 相手の話を繰り返す

2. 話をまとめてあげる

3. 相手の心をくむ

ということです。

 

私も、10数年前に産業カウンセラーを取得する際に、同じことを

勉強しているのですが、衛藤さんの話は、まるで初めて聞くかのように

新鮮で、やろう!という気にさせられました。

 

話し手が変わるだけでここまで伝わり方が違うのかと、ちょっと

びっくりさせられました。

(同時に講師をやっている身としては、危機感を感じました。)

 

さて、その講演の中での話です。

ある方が、「部下に対して、どう怒ったらいいのでしょうか。」

と質問をされました。

 

その回答が、参考になりましたので、要旨をご紹介します。

 

「怒り」というのは、1次感情ではなく、2次感情。

では、1次感情は、何かというと「期待」。

まずは、「期待」をしている。

それが果たされないと、「がっかり」する1.5次感情が生まれ、

「怒り」という2次感情が発生する。

 

 

そうですよね。そもそも、期待していなかったら、怒りも生まれませんからね。

 

そして、その「怒り」の伝え方についてですが、

 

例えば、ある重要な打合せに、部下が遅刻してきたとします。

 

よくある上司の対応としては、

「君は、何でこんな重要な打合せに遅刻してくるんだ!君は、

この打合せの重要さがわかっていないのか!!」

 

私も、よくこんな感じの言い方をしています。

心理学的には、こんな言い方を「Youメッセージ」というのだそうです。

「あなた」が、主語で始まる、メッセージです。「Youメッセージ」は、

相手に反発心を起こしやすく、結果として行動変革に繋がりにくいそうです。

 

では、どうすれば、いいのか。

 

「I(アイ)メッセージ」で話すと良いそうです。

つまり、私が主語で始まる、メッセージ。実質的に、1次感情である

「期待」を伝えることになります。

 

「私は、この打合せで、来年の新規出店計画を君と検討したかった

んだよ。君が遅刻したことで、君の意見を聞いたうえでの結論を出す

ことができなかった。それが、私は、とても残念だ。」

 

というような、コメントをすると良いのだそうです。

 

このことを学んでから、 「I(アイ)メッセージ」でコメントしようと

思いますが、なかなか難しいです。

 

ただ、すぐに上手く使えなくとも、「I(アイ)メッセージ」を意識して

いるだけでも、違いが出てくるのかなと思っていますので、しばらく、

取り組んでみたいと思っています。

 

 

さて、私が、このメルマガを担当しだしてから、丁度1年がたちました。

今年1年、お付き合いをいただきまして、本当にありがとうございました。

来年も、皆様にお役立ていただける情報を、少しでもお届けして

参りたく存じます。

 

追伸

もうすぐ、年末年始休暇に入ります。ゆっくりと考える時間を取ること

ができる数少ないタイミングでもありますし、区切りのタイミングでも

ありますので、部下に宿題を出しました。

 

私が最初に勤務した会社は、必ず長期休暇に宿題がでたのですが、

その頃は、「休みくらいゆっくり休ませてよ」と本音では思っていました。

でもその宿題をやると、確かに自分にとって価値ある、意味あるものだった

ことを覚えています。

 

私が部下に出した宿題は、次の2つです。

1) 稲盛さんの書かれた「アメーバー経営」を読んで、感想文を書くこと。

2) ライフプランを作成すること。(フォーマットは渡しています。)

自分も、やろうと思っています。

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 執行役員|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業後、大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。

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