「直近4年の若手社員定着率100% 3つの秘訣」【知見メール129号】

2011/06/22

「直近4年の若手社員定着率100% 3つの秘訣」

 

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

 

 

前号では、東京ドームにて野球観戦した際の感想を書きました。

 

その感想が、辛口でネガティブな内容だったため、

複数の方からご指摘のメールをいただきました。

 

メールマガジンはこちらから一方的に送信し、

受信トレイに届くものですから、強い意図を持たずに

読まれている方も多くいらっしゃると思います。

 

また、このメルマガは、私が直接お会いしたことのない

方々への送信が大半になります。

そんなメールにネガティブなことを書きますと、

不意に不愉快な感情を抱かれた方が

いらっしゃったことは、ごもっともかと存じます。

 

この場をお借りしまして、前号のメール文につきまして、

配慮のない表現を使いましたこと、お詫び申し上げます。

 

今後は、ネガティブな文章を書かぬようにいたします。

 

 

 

 

さて、今回は若手の採用と教育について触れたいと思います。

 

一昨日6月20日の日経新聞1面に

2012年の新卒採用は前年比13.7%増との見出しが出ていました。

 

弊社でも、2012年の新卒採用は、まさに活動の真っ最中でして、

先週末に2人目の内定を出したところです。

 

企業も一所懸命に採用活動を行い、

学生も必死に就職活動をした結果、やっと入社した会社を

3年で約40%が退職します。(厚生労働省のデータより)

 

 

ところが、先月商談をした、弊社のお取引先であるH社長は、

最近4年で20代の若手社員を12名採用しているのですが、

1名も退職していないそうなのです。

新卒で7名、中途で5名採用しています。

 

H社長の会社は、埼玉県に事業所を構え、社員数60名の食品卸会社です。

社員の大半は営業職で、出張も多く

勤務時間的には厳しいのですが、定着率はすこぶる良いそうです。

 

その秘訣をH社長にお聞きしました。

 

 

秘訣その1. まずは、採用活動に力を入れる

 

少ない面接者の中から、選ぶとなると、どうしても妥協してしまう。

H社長の感覚では、1名採用するために

30名に会えば、ほぼ納得いく人材を採用できるそうです。

 

「採用の手間とお金を惜しむと、結局余計に時間とお金が掛かるようになる」

と、仰っていました。

 

また、中途採用では、社会人経験のない人を、あえて選んでいるそうです。

就職して何年か、社会人を経験している人の方が、

基礎的なことを教える必要がないので、良さそうだけど

20代で転職をする人の多くは、腰が座っていないので、

うちでも同じになる可能性が高い。

 

それなら、最初の教育の手間と時間を掛けても、

全く社会人経験のないフリーターや資格試験を目指していた人の方が良い。

 

「下手に比較する対象をもっていないことが、良いのかも知れない」

とのことです。

 

さらに、内定を出す前に、必ず実家を訪ねるそうです。

採用候補者の本人とご両親にお会いし、

会社の事業内容、どんな思いで経営をしているか、

社員には何を期待しているのか、

また、社員に何を提供したいと思っているのかを

じっくりと説明するそうです。

 

その上で、ご両親には、

ご子息にはどんな生き方をしてもらいたいのか、

どんな社会人になって欲しいのか、を質問し、

本人には、どんな社会人になりたいのかを質問します。

 

すると、「一人前の社会人になって欲しい」という

意味合いの話しを大抵のご両親は仰います。

本人も、「一人前」、「必要とされる」、

「役立つ」、「認められる」という言葉を話します。

 

両親と本人は、お互いの思いを口に出し合います。

 

その双方の思いを受けて、H社長は

「一人前には、すぐになれる訳ではありません。

少なくとも3年は、うちで頑張ってもらいます。

最低3年は続けないと、世の中では認めてもらえません。

どんなつらいことがあっても、嫌なことがあってもです。

○○君、それでもうちで頑張ってみますか?」

 

「私は、○○君を責任をもってお預かりし、

○○君の成長に真剣に取り組むことをお約束します。

ご両親は、○○君を応援し、見守っていただきたいのです。

お願いできますか?」

 

と本人とご両親に質問をし、

 

「今日から、1週間以内に弊社に入社するかどうかの

お返事をいただければと思います。」

と締めます。

 

その場で、「是非、よろしくお願いします。」と返答があれば、

すぐに内定通知をお渡しします。

しかし、翌日の午前中までに返事が来ない場合には、

H社長の方からお断りの連絡を入れます。

 

内定者の実家を訪問するという社長には、

お会いしたことがありますが、

内定を出す前に訪問するという社長には初めてお会いしました。

 

一番遠くでは、大分県に訪問したそうです。驚きました!

 

 

秘訣その2. 相談できる人をつける

 

まず、管理職でも面倒見の良いタイプとそうでもないタイプがいる。

原則、新人は面倒見のあまり良くないタイプにはつけない。

 

但し、どうしてもそのタイプの管理職に

新人をつけなければならないときには、

新人からみて相談しやすい人を一人つけ、

何か聞きたいこと、困ったこと、迷ったことがあれば

すぐに相談するようにと、話しておきます。

 

相談相手には、新人が質問しやすい雰囲気や応対をするように依頼をし

特に入社してから最初の1ヶ月間は、毎日、声を掛けるように指示をします。

 

最初は、知らないこと、わからないことだらけなので、

それを聞ける人がいるのか、いないのかが、

定着には決定的に影響するとのことでした。

 

 

秘訣その3. 成長マップを作り、共有する

 

入社してから6ヶ月間に渡り、1ヶ月ごとに

どんなことができるようになって欲しいのか、

何を学んで欲しいのかを1枚の資料にまとめて、

上司から本人へ説明をしてもらいます。

 

具体的に、入社1ヶ月目の成長マップは、以下の通りでした。

目指すこと;

1)社内の人に好感をもたれる

2)外線電話を取れるようになる

 

やること;

1)「おはようございます」「お先に失礼します」

「お疲れ様でした」「行ってきます」

「ただいま戻りました」は、明るく大きな声で挨拶する

2)始業30分前には、会社に着くように家を出る

3)社員全員の名前と顔を覚える

4)電話の出方と内線のまわし方を覚える

 

入社して最初は、できないことだらけですので、

何からできるようになれば良いのか、

いつまでにできれば良いのかを明確にしてあげる。

 

また、上司も周囲の先輩社員もそれを知っていて、

成長マップにあわせて指導・アドバイスをします。

 

 

3時間近く、H社長のお話をお聞きしましたが、

 

「定着率が素晴らしいことには、確かな理由がある」

 

その理由とは、

 

「H社長の時間と思いの大きな塊である」

 

と感じました。

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役

知見寺 直樹

大手コンサルティング会社を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海支店立ち上げも経験し、現在は本社HRおよび事業開発を担当する。

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