「KさんとYさん、何が違っていたのでしょうか?」【知見メール158号】

2012/09/12

 

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

 

 

 

先月、8月26日、日曜日の午後、妻と上野公園に行きました。

目的は、ツタンカーメン展です。

しかし、午後というのに、整理券が配られているほどの混雑振り。

予想していたとはいえ、あまりのすごさに並ぶことが苦手な私は、

妻に今日は止めないかと投げかけました。

すると、妻も同じ思いをしていたのか、すぐ同意をしてくれ、即座に

「上野動物園に行きたい。もう、何年も動物園に行っていない!」

と返答が返ってきました。

 

「え~、夏休み最後の日曜日だから動物園は、混んでるんじゃないの。

あと、この暑さの中、外にいるのはしんどいよ~お。

日に焼けるの嫌だっていつも言ってるじゃん。」

と口には出さず、心の中だけで思い、他の選択肢を提案したのですが、

同意してもらえず、動物園に行くことになりました。

 

ところが、チケット売り場に行くと誰も並んでいません。がらがらです。

入り口の売店で、缶ビールを購入し、入園しました。

 

入ってすぐに右側に進むと、パンダ館がありました。

ここもがらがらです。

全く待つことなく、ゆっくりとパンダを観ることができました。

やはり、パンダはかわいいですね。

 

そこから、うろうろと4時間、動物を見てまわりました。

 

大人でも十分楽しめると思いました。

 

 

さて、今回は、弊社で何度もセミナー講師をお願いしている

鴨頭さんについてお話しをしたいと思います。

(このメルマガにも何度も登場してもらっています。)

実は、この動物園に行った日は、朝9時から池袋で鴨さんの

インタビューをしていました。

 

初めて鴨さんのことを聞く方もいらっしゃると思いますので、

簡単にご説明します。

鴨さんは、マクドナルドの元店長さんで、全国3,300店舗の中で

ナンバーワン店長として表彰をされた方です。

 

ところが、鴨さんは表彰される直前の初めて店長になった

お店では大失敗します。

黒字だったお店を、赤字にしてしまいます。

また、アルバイトもどんどん辞めていく、

雰囲気の悪い店舗になってしまいました。

 

この天と地の違いがある鴨さんの事例を使った研修を作ろうと思い、

インタビューをしていたのです。

今はまだ作成途中なのですが、ちょっとご紹介します。

 

――――――――――――――――――――――――

あるファーストフード店の物語

 

あるファーストフードのチェーンに、

Kさんという社員がいました。

 

Kさんは、29歳の時、

念願だった店長への昇進が叶い、

仙台のお店へと着任を命じられます。

 

任せられたお店は仙台でも一番の繁華街にあり、

店舗前通行量は”東北一”という好立地の繁盛店。

 

意欲に燃えたKさんが着任してみると、

確かにお店の売り上げは好調なものの、

店内の状況はさんざんなものでした。

 

 

毎日、夕方になるとお客様からレジから外へ、

ずらっと並んでいます。

 

アルバイト・スタッフは、それを見て、

「あーぁ、また並んでるぜ…」と口にしてます。

 

そこには、来てくれるお客さまへの

感謝はカケラもありません。

 

スタッフの休憩室も惨憺たるありさまです。

 

窓は割れ、床もボロボロ。

椅子もカッターナイフでクッションが刻まれ、

補修もされていない。

 

 

ゴミだしや店舗の清掃といった、

皆が嫌がる仕事は後回しにされ、おざなりです。

 

店舗のゴミを一時的に置いておく倉庫は、

清掃もされず、モノが腐ったような匂いが染みついています。

 

 

休憩室の壁に飾られている、

立派な経営理念や店舗ビジョンに沿って、

働いているスタッフは、

どこにもいませんでした。

 

「何とかしないといけない!」

 

「いいお店にしたい!!」

 

「スタッフのモチベーションやレベルをあげて、

お客さんに喜んでいただける店舗にしたい!!!」

 

Kさんは燃えに燃えて、

 

店舗の社員3人とアルバイト・スタッフ65人を

会議室に集めて、所信表明を行いました。

 

 

「いいか、みんな。

このお店はすべてが基準外だ。

これから俺が基準だ!

ついて来られないなら辞めてもいいぞ!」

 

Kさんは毎日、朝から晩まで大きな声を張り上げて、頑張ります。

休んでいる暇などありません。

 

(続く)

――――――――――――――――――――――――――

 

あるファーストフード店の物語2

 

あるファーストフードチェーンに、

青森のお店がありました。

 

規模は小さく、社員は店長であるYさん1人。

アルバイト・スタッフさん35人が働くお店です。

 

お店のやり方は、このファーストフードの標準とは、

大きく違っていました。

 

まず、新しいアルバイト・スタッフに行う

最初の仕事内容の説明から大きく異なります。

 

店長のYさんは、一通り、仕事の説明をしてから、

2人で近くにある大繁盛の飲食店を見に行くのです。

そこでは、たくさんの家族が楽しそうに食事をしています。

 

それを見ながら、Yさんは、こう言います。

 

「今はまだ、うちの店は知名度もなくガラガラだ。

でも、半年後にはうちの店をこんな光景で溢れさせたいんだ。

そのために君を採用させてもらったんだ!」

 

初めてアルバイトをする高校1年生にも、

Yさんより年上の主婦の方にも、

厨房と倉庫で働く予定で、

お客さんとは一切接しない男性スタッフにも。

 

1人ひとり全員に本気で伝えました。

 

「お客さんの笑顔に溢れる最高の店にしたい」

 

その目標は、スタッフの間にも徐々に広がっていきました。

 

とは言え、オープンしたばかりで

知名度のないお店の中はガラガラです。

 

売上も損益分岐を下回り、赤字です。

今のままでは、お店自体が無くなってしまいます。

 

Yさんはお店の売上と利益を、

アルバイト・スタッフにもすべて公開し、

壁にも張り出しました。

 

(続く)

――――――――――――――――――――――――

 

お分かりの通り、KさんとYさんは同一人物である、鴨頭さんです。

 

では、KさんとYさん、何が違っていたのでしょうか?

 

 

ちょっと、考えてみてください。

 

 

 

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業。新卒で大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。専門は組織開発、戦略人事、教育体系の構築等

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