「嘘がばれるのが間抜け」【知見メール179号】

2013/07/24

嘘がばれるのが間抜け

 

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

 

 

 

 

前回、新先生の「コツコツ、勝つコツ」について

お伝えしましたが、書き忘れたことがありました。

 

新先生は、現在フリーで社外取締役や講師を

務めていらっしゃいますので、

毎日英語を使う環境ではありません。

 

そこで、英語力を維持するために

どうされているのか、質問をすると、

朝起きると、すぐにCNNかBBCを30分聞いているそうです。

毎日です。

 

また、最近知り合った、中国人に対して研修を行っている

日本人講師の方は、

毎朝中国語の発音を練習しているとのことです。

中国人から、中国語上手ですねと

言われるくらいの方なのですが、

毎日やらないと、力が落ちるのだそうです。

 

 

「コツコツ、勝つコツ」の神髄をお聞きした気がしました。

 

 

さて、今回は先週上海に出張して、

研修の内容を打ち合わせした際のことについてご紹介します。

 

 

10月から上海で始める会員制で行う

セミナーの開発を進めています。

既に東京で同様のサービスを行っていますが、

上海の日系企業に勤める、

日本人総経理、日本人赴任者、

中国人管理者、中国人スタッフ、

それぞれを対象に対して役立つセミナーを

30本以上用意をします。

 

まずは、日本で行っているセミナー、ひとつひとつについて、

中国人に対しても有効かどうかを検討し、内容の修正を行いました。

このミーティングには、

日本人総経理、中国人管理者、中国人スタッフ、

日本人コンサルタント、中国人コンサルタントに

参加してもらいました。

 

 

今回、中国人向けにカスタマイズした

7つのセミナーのひとつに、

「素直力を鍛え、一目置かれる存在になる」という

タイトルのセミナーがあります。

 

まず、そもそも「素直」に該当する中国語がないのだそうです。

 

そこで、具体的に「素直」になって

欲しいこととは、どんなことなのかを

日本人総経理や中国人管理者に質問しました。

 

・ミスを指摘されたら素直に認めて欲しい

・言い訳をしないで欲しい

・仕事で意見や指示をしたら、それを素直に受け入れて欲しい

という、話しがでました。

 

 

そこで、「素直」を「受け入れる力」と解釈し、

 

・自分の間違いを受け入れる

・他人の意見を受け入れる

・自分の実力を受け入れる

 

の3点を受け入れるようになる研修を開発することにしました。

 

 

研修の進め方を検討すると、研修の冒頭でよくやる、

セルフチェックは意味がないと指摘されました。

できていなくても、できていると回答するのだそうです。

問題行動を浮かび上がらせて、

できていないことを自覚してもらうのが

セルフチェックの目的ですが、意味がありません。

「うそ」をついているという自覚もなしに、

できているとチェックするそうです。

 

 

「うそ」に対する感覚がそもそも違います。

 

日本には、「うそつきはどろぼうの始まり」

という言葉がありますが、

中国では、「うそがばれるのが間抜け」

という感じだそうです。

 

「うそ」という感じではなく、

「言い逃れをしている」という感覚だそうです。

 

また、「依頼している明日までの仕事は大丈夫?」

と中国人に質問すると、ほぼ全員が

「没問題」

問題ないと、回答します。

 

ところが、よくよく聞くと、

問題ないという事実を伝えているのではなく、

「問題ないようにするつもりです」

という意思を表しているのです。

 

ですから、翌日依頼された仕事ができていなくても、

「うそ」をついた訳ではないのです。

 

 

ミスや他人の意見、自分の実力を

受け入れることに壁になるのが「面子」です。

中国人は「面子」を重んじると

聞かれたことがあるのではないでしょうか?

 

そこで、「面子」よりも重要なことがあるよね、

「面子」を一旦脇において仕事を考えると

いうアプローチを提案したところ、

中国人メンバーから、

それはありえないです!と言われました。

 

日本人の語感で捉えている「面子」と、

中国人の「面子」は違うというのです。

日本人の感覚でいうと

「人格」にあたるのではないかと指摘されました。

確かに、人格と捉えると、

「人格をちょっと脇に置いといて、

仕事について考えましょう」

というアプローチはできません。

 

 

以上のように、中国人を含めた方々と、

中国人に向けた研修内容を検討して、

本当に勉強になりました。

 

「当たり前」になっていることを、

なぜそれをしないといけないのか、

した方が良いのか

をきちんと説明する難しさを実感しました。

 

一方で、同じ国籍で、同じ国に住み、

ほぼ同じ価値観を持っているメンバーと

仕事をしていることの楽さと、

コミュニケーションに手を抜いていることを感じました。

 

 

皆さんは、部下や後輩から、

「なぜ挨拶をしないといけないのですか?」

と質問されたらどう回答しますか?

 

 

 

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 取締役

知見寺 直樹

大手コンサルティング会社を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海支店立ち上げも経験し、現在は本社HRおよび事業開発を担当する。

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