
採用面接を通じて求職者と信頼関係を築き、自社への志望度を高めてもらうには、いわゆる“NG質問”への配慮も大切です。
“NG質問”とは何か
“NG質問”とは、厚生労働省のガイドラインで「採用選考時に配慮すべき事項」を含んだ質問の総称です。
質問自体が完全にNGというわけではありませんが、就職差別につながる可能性がある、また、就職差別をしていると思われてしまうため、取り扱いに注意が必要です。
不要であれば「しないほうが良い質問」といえるでしょう。
なお、就職差別とは、家族状況や生活環境といった、求職者の適性・能力とは関係ない事柄から、採用・不採用を決定することを意味します。
出典:公正な採用選考の基本(厚生労働省)
海外における「公平な選考」のトレンド
多国籍国家であり、人種差別などの問題もあるアメリカなどでは、特に「選考の公平性」に関する意識が日本よりも進んでいます。
たとえば、履歴書などでも年齢や性別、人種などは記載しませんし、年齢などがわかってしまうプロフィール写真を貼り付けないことも当たり前となっています。
一方で日本では、男女雇用機会均等法などがあるものの、性別欄がある履歴書なども、まだ普通にあったりします。
ただ、個人の権利に関する意識なども進むなかで、今後はさらに欧米型に寄っていく可能性もあるでしょう。
よって、NG質問はもちろんのこと、採用に関する規制や配慮すべき事項などは押さえておく必要があります。
NG質問で生じるリスクとは?
NG質問をすることで、以下のリスクやデメリットがあります。
- 公正な選考がしづらくなる
- 求職者へ不快感や誤解を与えてしまう
- 拡散による自社のイメージダウンにつながる
NG質問をすると、たとえば、仕事とは関係のない家族や生活環境などの情報を知ることで、求職者へのイメージが変わってしまい、公正な選考ができなくなることもあります。
また、NG質問の存在が広がっているなかで、求職者に「なぜ家族のことなんて聞くのだろう?」などの不快感や誤解が生じれば、優秀な人材の獲得ができなくなることもあるでしょう。
近年では、就職/転職活動をする求職者が、活動状況や企業の印象をSNSなどに投稿することも珍しくなくなっています。
こうしたなかで「面接で失礼なことを聞かれた!」「これってNG質問ですよね?」などの情報が拡散されると、自社のイメージ低下につながり、ほかの採用活動にも支障をきたすでしょう。
NG質問に関する厚生労働省のガイドライン
採用面接を行なう際には、いわゆる“NG質問”に関する以下のガイドラインをひと通り理解しておくことが必要です。
出典:公正な採用選考の基本(厚生労働省)
採用面接で聞くべきでない質問例
具体的には、以下のような質問がNG質問の事例です。
【本人に責任のない事項の質問】
- 「ご家族は皆さん健康ですか?病気の方はいらっしゃらないですか?」
- 「どのような家にお住まいですか?」
- 「お父さんはどこにお勤めですか?」 など
【本来自由であるべきことへの質問】
- 「信仰はありますか?」
- 「〇〇教をどう思いますか?」
- 「労働運動の経験はありますか?」
- 「政治思想を教えてください」
- 「購読雑誌は何ですか?」 など
たとえば「愛読書は何ですか?」といった質問も、思想の確認をしているととらえられる側面がありますので注意が必要です。