縁故採用で優秀な人材を採用するためには、どのような点に注意して運用すればよいのでしょうか。ここでは縁故採用で注意すべきポイントをいくつか紹介します。
採用計画を公開する
縁故採用を導入する際には、あらかじめ役員や社員などに向けた周知を徹底しておく必要があります。
どのような目的で、どういった人物を採用するのか、採用計画が社内で共有・理解されていれば、“縁故だから必要もないのに採用した”という悪印象を避けることが可能になります。
反対に社内周知が徹底されなければ、縁故採用で入社した社員との間に摩擦が生じてしまうおそれがあります。また、既存社員が企業や人事に不信感を抱きかねず、人材流出につながる場合もあります。
採用基準を明確にしておく
縁故採用であっても一般採用と同じように採用基準を明確にしておくことにより、その基準をクリアしている人物のみ採用できるため、不満を抑える効果が期待できます。もちろん入社後も、縁故採用と他の社員を公平に評価するルール作りも必須です。
採用フローを十分に検討しておく
縁故採用では、顔合わせのみで採用を決めるケースもあれば、社員からの紹介を受けたうえで一般的な採用フローで選考するケースもあります。
紹介された人材のスキル、経験、人柄などが事前に把握できており、“本人の意向さえ良ければ採用したい”という場合には、あえて一般的な採用フローを則る必要はなく、むしろある程度簡素化したフローにすることも有効です。
一方でスキルや経験などの情報が十分でなく、人物を把握しきれていない場合には、一般的な採用フローを経て検討するほうがベターでしょう。
縁故採用では、“自社で力を発揮できる人材かどうか”を合理的に見極めるためにも、状況に応じた採用フローを十分に検討しておくことが重要です。
紹介者と採用者の関係に注意する
縁故採用に至った“個人のつながり”がどういったつながりなのか、注意が必要なケースもあります。
近しい人間関係にあることがメリットになるケースも多々ありますが、逆にマイナスに働くケースも少なくありません。紹介した恩義を理由にセクハラが起きたり、紹介したことで採用者のパワーバランスが弱くなって、パワハラに発展したりすることもあります。
紹介者と採用者の人間関係次第では、社内で労働問題を引き起こす恐れもあると認識しておく必要があります。
入社後に優遇しない
能力、スキル、経験など本人の実力を踏まえて管理職や専門職に就かせることにはまったく問題ありません。しかし紹介者の影響力など、それ以外の要因に配慮して幹部とするような特別待遇は避けるべきです。
縁故採用であるが故に優遇すると、既存社員の間にあつれきが生じます。入社後公平に評価されるよう、透明性の高い人事評価の運用が求められます。
複数の採用方法を組み合わせる
縁故採用は“あくまでも数ある採用方法の一つに過ぎない”と認識したうえで、複数の採用方法を組み合わせることが重要です。採用する側も他の採用手段があり、十分な母集団があることで、無意識に採用基準を甘くしてしまったりすることを避けることができます。