「理解しようとしなければ、理解されない」
こんにちは。ジェイックの知見寺でございます。
上司A: 「私には、理解できません!」
私: 「理解できるかできないかじゃなくて、理解しようとするかどうか、
じゃないでしょうか?」
これは、先週の土曜日8月25日に、N社(プラント資材商社、本社;埼玉県、
従業員数;110名)で実施した研修で、その受講者と私との会話のひとこまです。
この研修は、適性診断の結果をもとに、上司が部下一人ひとりに対して
どのように接すれば良いのかを検討し、具体的にコミュニケーションの仕方
について演習するものでした。
そもそもなぜ、この研修を行うにいたったのかと申しますと、
N社は、3年前から新卒採用を再開し、同時期から積極的に中途採用
も行っていました。
ところが、お金と時間を掛けて採用した社員が、なかなか定着しないという
切実なお悩みを抱えていらっしゃいました。
(昨年4月に入社した新入社員は、6名中既に1名しか残っておらず、
中途入社社員も、半年を越えて勤務する人が半分位しかいないそうです。)
そこで、N社長様は、自社で定着して活躍してくれる人材を見極めるために、
弊社がご案内している適性診断を申し込まれました。
その後、この適性診断が、どの程度当たっているのか判断するために、
12名の社員に受験をさせたところ、良く当たっていたので、
N社長は、適職は何か?強みは何か?弱みは何か?を把握して、
配置や指導に活かすため、全社員に受験させることにしました。
しかし、
○ 適職診断の結果だけを上司に渡しても、部下指導にどう使ったら良いのか
わからない。
○ そもそも、上司に対して部下指導の原理原則について教育・研修していない。
ということから、部下指導について研修の依頼が弊社にあった次第です。
弊社では、ご要請にあわせた最適な講師をご案内するため社員が研修講師を
行うことは原則行っていません。
しかし、今回は、適職診断を活用して、定着率を高めることを目的とした研修を
行って欲しいとのご要請でしたので、私が担当することになりました。
(私は、適性診断のセミナー講師を務めております。)
若手社員の定着に関していいますと、
本音の退職理由の第一位は、「上司との人間関係」です。
ですから、上司と部下の人間関係、言い換えますと、「コミュニケーション」
を改善することが、定着率には直結します。
コミュニケーションは、双方向ですので、どちらかが改善しないと、
コミュニケーションは改善されません。
今の時代は、上司からコミュニケーションを変えていただくようお願いしています。
コミュニケーションを改善するスタートは、まず相手を理解することです。
(本当は、まず自分自身を理解することなのですが・・・)
相手が、
○どんなことに価値を感じるのか?
○何を重要視しているのか?
○モチベーションされる要素は何で、ディモチベーションされる要素は何なのか?
○コミュニケーションはどんなタイプなのか?
『価値観』で言いますと、
今の若い方の多くは、「楽しい」ということが、重要なものになっています。
社長様や管理職の皆さんからしますと、
「仕事とは、つらいもんだ!つらさを乗り越えてはじめて楽しさがでてくるんだ。」
と思われる方も多いと思います。
(冒頭の会話は、この部分を解説していたときのことです。)
上司が「理解できない」と思っているのと同じくらい、もしかするとそれ以上に、
部下も上司のことを「理解できない」と思っているかもしれません。
まずは、上司の皆さんから、若手社員を理解することに取り組まれては
如何でしょうか。
その取り組みのポイントについては、次回のメルマガでご紹介します。
(かなりの長文になってしまいますので、ご了承ください。)