事実:私には、採用の見極めができない
皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。
「えっ、本当にこの結果?」
前回のメルマガでご紹介した適性診断の、
つい最近あった実体験をご紹介します。
昨年のクリスマス・イブにオフィス移転するまでは、
上海ジェイックマイツの株主である
マイツさんに居候していました。
マイツさんには受付の方がいますので、
来客対応や電話対応をしていただきました。
ところが、引越して自社の社員だけになると、
事務職の社員1名では、まわりません。
セミナーの受付をしていると、
電話に出ることができませんし、
更にはお昼休みに外に出ることもままなりません。
営業メンバー2名のうち、
どちらか1名は社内にいるシフトを組んでいますが、
今度はお客さまと接する時間が減ってしまいます。
そこで、今の大学4年生(中国の新学期は9月から始まります)を、
インターンシップで採用することにしました。
中国のインターンシップは、
ほぼフルタイムで勤務してくれます。
また、問題なければそのまま、正社員になります。
お付き合いしている人材紹介会社に依頼すると、
すぐに、1名紹介がありました。
紹介された方は、上海大学外国語学部日本語学科在学中。
(上海大学は、上海エリアだと5位~10位
にランキングされる大学です。
中国は大学に明確なランキングがあります。)
昨年まで1年間、早稲田大学に留学していました。
日本にいたときは、新宿のユニクロで
アルバイトしていたとのこと。
日本語も上手ですし、笑顔が自然にでる、
大変良い印象の学生です。
採用する気満々で、一緒に仕事をすることになる
事務職社員にも面接をしてもらい、
翌日、副総経理にも面接をしてもらう段取りをしました。
ところが、いつも必ず実施している
適性診断の結果をみると、愕然。
診断の結論は、「E;採用に当たって見極めが必要」
要は、採用しない方が良いということです。
更には、特徴として、
持久力の低さ、意欲の低さが、指摘されています。
32問(日本では、30問)の設問で
どこまでわかるのかと懐疑的に感じる方も
いらっしゃると思いますが、
私は日本でこの適性診断を10年以上使い続けていますので、
この結論の確からしさを身をもって感じています。
尚、「E;採用に当たって見極めが必要」の出現率は、
中国では約6%。
日本で面接をしていたときに、良いと思った方で、
E判定が出た方はいなかったので、
ちょっとショックを受けました。
前回のメルマガでも書きましたように、
自分には中国人の見極めはできないと思っていましたが、
まさにその事実を突き付けられた感じです。
この結論を伝える前、面接した事務職の社員に感想を聞くと、
「勉強の頭は良いと思いますが、仕事が遅そう。
物覚えが悪そう。」
とのことでした。
彼女の目の方が確かなのかもしれません。
私の適性診断の使い方ですが、
どんなに良い結果だったとしても、
面接の印象が悪い人を採用することはしません。
一方、適性診断が非常に悪い結果だった場合には、
面接の印象が良くても不合格にしています。
これは、
「採用で、一番してはいけない失敗は、
採ってはいけない人を採用すること」
という、採用についての私のポリシーからです。
採りたい人の採用し逃すこと、
本当は自社にとって優秀だった応募者を
不合格にしてしまうこと。
どちらも、確かに会社にとってはマイナスですが、
採ってはいけない人を採用するほどのダメージではありません。
この出来事は、適性診断を使っていて
良かったと思うと同時に、
能力・経験の足りなさを痛感しました。
さて、今回は、先月1月27日に、上海セミ・ホーダイでの、
古閑さんの講演からご紹介したいと思います。
古閑さんが、あるスライドショーを参加者にみせました。
OECDの公式HPにあるスライドショーです。
その中で、2011年の世界のGDPのシェアは
アメリカ 23%
中国 17%
インド 7%
日本 7%
2030年には、
アメリカ 18%
中国 28%
インド 11%
日本 4%
2060年には、
アメリカ 17%
中国 28%
インド 18%
日本 3%
になると、OECDが予測しています。
また、日本の人口は、内閣府のデータで
2014年 1億2,700万人
2060年 8,700万人
4,000万人、減る見込みです。
毎年、87万人ずつ減っていく計算です。
私の出身である、山梨県がほぼ同じくらいの人口です。
ですから、毎年、山梨県がひとつずつ
減っていくイメージですね。
更に、労働人口は
2013年 6,577万人
2060年 3,795万人
42%、減ることになります。
古閑さんは、このような現実を見据えて、
事業を横堀りと縦堀りの2軸で展開する必要があること。
特に、海外市場への展開である
横堀りの必要性を仰っていました。
個人も、この現実を踏まえて考える必要があると感じました。
これから、今の生活レベルを保つことができるでしょうか?
自分の給与を上げ続ける、
あるいは維持するためには、何をしたら良いのでしょうか?
OECDのスライドショーは
こちらから、ご覧いただけます。
Youtubeにアップされているものです。
中国在住の方は、Youkuにアップされているものをご覧ください。
http://v.youku.com/v_show/id_XNjEwODI3Mjcy.html


