遅刻や欠勤が多い社員をチームに抱えていて、対応の仕方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。勤怠不良の社員が1人でもいると、チーム全体の雰囲気も悪くなってしまいます。
今回は、勤怠不良の社員への接し方や勤怠改善のための方法についてご紹介します。
<目次>
職場全体に遅刻や欠勤が許されないことを周知する
遅刻や欠勤をした社員には注意を与え、遅刻や欠勤が許されないことを認識させてください。
「仕事ができるから」「皆から好かれているから」という理由で特定の社員の遅刻や欠勤を黙認すると、職場全体の秩序が乱れてしまいます。
決められた時間から業務に取り組むよう、職場全体に周知することが重要です。遅刻や欠勤することで業務が遅れたり、チームの雰囲気が悪くなったりすることを説明します。
社員から遅刻や欠勤の理由をヒアリングする
勤怠不良の社員には、何かしらの遅刻や欠勤をする理由があるでしょう。遅刻や欠勤を頭ごなしに叱りつけるだけでなく、理由に合わせて適切なアドバイスを与えることも大切です。
例えば、寝坊で遅刻する社員に対しては、早く寝て十分に睡眠を取るように指導します。
仕事へのモチベーションが保てずに勤怠状況が悪い社員には、どのような仕事がしたいのか、現状にどんな不満があるのかなどをヒアリングします。
ヒアリングの際は、必ずしも社員の要望に応えられるとは限らないが、意見は真摯に受け止める旨を伝えることが大切です。
意見を聞いてもらうだけでストレスが発散され、勤怠状況が改善されることがあります。
遅刻や欠勤を繰り返す理由を本人が分からない場合には、睡眠障害やうつ病などの病気が原因の可能性もあります。病気が疑われる場合には、医療機関で検査を受けるよう勧めてください。
不可抗力による遅刻や欠勤の場合
交通機関の遅延や子供の発熱など、遅刻や欠勤の原因が本人以外のときもあります。不可抗力による場合は、個別の事情も考慮しなくてはなりません。
ただし、いつも電車遅延で数分遅刻する社員には、普段よりも1本早い電車に乗るようアドバイスするなどしましょう。
勤怠改善が難しい社員をチームに抱える場合、周囲の社員の業務負担が増え、職場の雰囲気が悪くなることがあります。
業務を適切に割り振り、社員一人一人の業務量を調整することに加え、周囲の理解が得られるようにすることが大切です。
例えば、多忙な社員の一部業務を勤怠改善が難しい社員へ振り分けるなどの対策を行えば、「欠勤が多いけれど家庭の事情だし、普段は自分の業務を手伝ってくれているから仕方がない」と、周りの社員の理解が得やすくなります。
勤怠状況が一向に改善されない場合
正当な理由なく遅刻・欠勤し、再三注意したにもかかわらず、勤怠状況が一向に改善されない社員は、懲戒処分の対象となります。
懲戒処分を行った場合、社員が会社を相手取って訴訟を起こすことも考えられるため、注意や指導を行った証拠を残すことが重要です。
口頭による注意だけではなく、書面やメールでエビデンスを残しておくようにしましょう。
また、遅刻や欠勤した場合の処分方法が就業規則に記載されている確認してください。遅刻や欠勤時の処分方法が就業規則の中で定められていなければ、懲戒処分が難しくなります。
まずは就業規則を確認し、必要であれば就業規則を改定しましょう。就業規則改定後は、規則に則って問題社員を処分するようにします。
おわりに
勤怠不良の社員に対しては、面談の機会を設けて遅刻や欠勤の理由をヒアリングし、問題解決を図ることが必要です。
勤怠状況が悪い社員が1人いるだけで、職場全体のモチベーション低下につながります。社員の勤怠改善に向けて、一刻も早い対策を取りましょう。