人材紹介(エージェント)経由で中途採用を成功させる7つのポイントを紹介

更新:2023/01/23

作成:2022/12/11

古庄 拓

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

人材紹介(エージェント)経由で中途採用を成功させる7つのポイントを紹介

中堅中小企業やベンチャー企業が中途採用をする場合、自社に合う優秀な人材を獲得したい一方で、求職者の対応にあまり多くの工数をかけられないジレンマもあります。

そこでおすすめの選択肢が、人材紹介(転職エージェント)経由での中途採用です。

記事では、人材紹介(転職エージェント)の基本的な仕組みや種類を確認したうえで、人材紹介の効果を最大限に引き出すポイントやエージェント選定のコツを紹介していきます。

<目次>

人材紹介(転職エージェント)の基本的な仕組みや内情

人材の紹介イメージ
人材紹介(転職エージェント)とは、自社の求人を採用ターゲットに該当する求職者に紹介、応募意思を獲得して推薦してくれるサービスです。

人材紹介会社に依頼すると、以下の採用活動プロセスをすべて代行してくれます。

  • 1.求人票の作成
  • 2.応募意思の獲得
  • 3.面接設定、日程調整
  • 4.志望度の確認
  • 5.待遇面の調整
  • 6.内定承諾の獲得 など

人材紹介(転職エージェント)の種類

人材紹介には、以下3つの種類があります。

    • 1.登録型:サービスに登録する求職者と求人企業のマッチングをするもの。一般的に人材紹介会社といわれるものは、登録型になります。

 

    • 2.サーチ型:いわゆるヘッドハンティングです。求人企業のリクエストに応じて最適な人材を探し出し引き合わせるもの。経営幹部層や特定分野のスペシャリストなどが対象となります。

 

  • 3.再就職支援型:早期退職者を募集する企業と契約して早期退職した人やリストラ対象者の支援をするサービスです(再就職支援型の場合、採用企業ではなく、依頼企業から費用をもらうビジネスモデルになります)。

人材紹介(転職エージェント)の料金体系・料金相場

登録型の人材紹介は、ほとんどが完全成果報酬制です。初期費用は発生せず、採用決定時(入社時)に「理論年収の30~35%」の採用手数料が発生します。

なお、若年層に特化したエージェントの場合、採用手数料が理論年収×かけ率ではなく、定額になっていることも多いです。

また、入社から数ヵ月以内に早期離職をした場合、返金制度の対象になるのが一般的です。

入社から1ヵ月以内は100%返金、2~3ヵ月以内は50%程度の返金が相場です。

一方でサーチ型の場合、人材紹介会社側で多くの工数をかけて候補者を探す特徴から、初期費用として着手金が発生し、採用手数料も年収の4,50%以上となることが多くなります。

人材紹介は以下のような企業におすすめ

人材紹介の場合、中途採用の全プロセスを成果報酬で代行するため、求人媒体などでうまく採用できた場合と比べて採用単価は高くなります。

しかし、以下のような企業の場合、得られる効果は非常に大きいことから、人材紹介が有効な選択肢になるでしょう。

  • 採用人数が少ない
  • 採用工数をあまりかけられない
  • 社内に採用ノウハウがない
  • 短期間で効率的に採用したい
  • 無駄な費用を使うリスクを抑えたい など

人材紹介(転職エージェント)の効果を最大限に引き出す7つのポイント

電球とPOINT
人材紹介(転職エージェント)は、先述のとおり、工数がかからないうえに、自社に合う人材との定性的なマッチングをしてくれるサービスです。

しかし、求人企業のスタンスや使い方によっては、うまくメリットが得られないことがあるでしょう。

この章では、人材紹介の効果を最大限に引き出すために、求人企業側が知っておくと良いポイントを解説します。

採用への意欲(採用人数と納期)を明確にする

人材紹介の効果性を高めるうえで最も重要なのは、人材紹介会社に注力してもらうことです。

そのために必要なのが、採用への意欲(採用人数と納期)を明確に示すことです。

たとえば、「営業人材を採用したい」という目的で、以下の2社が同時期に人材紹介サービスに相談をしたと仮定します。

  • A社:「今年の6月リリースの新製品発表に向けて、5人の営業人材を獲得したい」
  • B社:「営業部門を若干増強したいが、人数・納期は未定。良い人がいれば採りたい」

人材紹介のエージェント側からすると、「6月までに5人」という採用計画が明確なA社に注力することが自然な流れです。

一方で、B社のように「採れれば採りたい」という話の場合、採用基準も曖昧かつ高くなりがちですし、土壇場で採用しなくなる、といったリスクもあるでしょう。
人材紹介会社の視点で考えれば、内定につながらなければ成功報酬も入ってこないため、担当者のモチベーションも上がらなくなってしまいます。

したがって、紹介会社やエージェントに注力してもらうには、採用人数と納期を明確にして依頼することが有効です。

自社の特徴や魅力などの要点を多く伝える

人材紹介の効果を最大限に引き出すには、担当者に自社のファンになってもらうことも大切です。

前節では、ビジネスとして注力してもらうというポイントを説明しましたが、次は、心理的な視点にフォーカスします。

担当者が自社のファンになるとは、「この企業はいい会社だから求職者に紹介したい!」と感じてもらうことです。

定量的、また、定性的な部分の両面で、紹介会社の担当者に自社の魅力をしっかりと伝えることが大切になります。

担当者に伝えた魅力は、自社へのエントリーを悩む求職者の背中を押すことに役立てられるでしょう。

営業やキャリアアドバイザーと関係構築する

登録型の人材紹介会社は、その多くが分業型と呼ばれ、以下2つの職種で企業接点と求職者接点を分業しています。

  • RA(リクルーティングアドバイザー):求人企業を担当
  • CA(キャリアアドバイザー):求職者を担当

なお、登録型のなかにも、RAとCAを兼務する一気通貫型・両面型と呼ばれる仕組みの人材紹介会社もあります。

いずれにしても、人材紹介を使った採用活動を成功させるには、RAやCAに自社のファンになってもらうことが理想です。

一気通貫型・両面型の場合には、RAが求職者とも接点を持つため、RAにしっかりと魅力を伝えればスムーズです。

一方で分業型の場合には、求職者を担当するCAに自社の魅力を伝えることが大切です。

場合によっては、CAに対して企業紹介するような時間を作ってもらうことも有効でしょう。

適切な採用要件を設定する

たとえば、認知度や際立った魅力のない中小企業やベンチャー企業が、以下の厳しい採用要件を設定したと仮定します。

  • 早慶上智レベルの大学出身
  • SaaSサービスの法人営業経験者
  • マネジメント経験がある
  • 年収は500万円以下 など

上記の全要件を満たす人材は殆ど見つからないでしょうし、見つかったとしても企業の認知度や魅力が低い時点で、応募につながる可能性はそう高くありません。

そして、このように応募意思を獲得しにくい求人になると、CA(キャリアアドバイザー)やエージェント側で、求人の優先度が下がっていきます。

人材紹介会社やエージェントに依頼する際には、自社の採用力・外見的な魅力度、採用市場の相場観をすり合わせて、現実的な採用要件を設定することが大切です。

特に最初のうちは、定量的な基準は少し甘めにして、下記のフィードバックを通じて定性的な要件をすり合わせていくことをおすすめします。

スピーディーかつ丁寧にフィードバックする

人材紹介会社を使って採用する場合、面接の合否、同時に面接や求職者とのやり取りで感じた評価ポイントやNG理由などを担当者にスピーディーに共有することが有効です。

  • 求職者のスキルは申し分ないが、行動特性や価値観が少し合わなかった(次回は◯◯も含めた要件で探してほしい……)
  • 30代2人に内定を出したので、次回以降の3人は20代後半でお願いしたい
  • 語学力はもちろんのこと、海外留学もしくは赴任経験があったほうが、自社のニーズにマッチするかもしれない など

採用要件には、必ず定性的な部分が含まれてきます。その定性的なポイントをしっかりとフィードバックすることで、エージェント側も推薦しやすくなるでしょう。

なお、スピーディーさという点では、選考に付随する以下のコミュニケーションを迅速に行なうことも大切です。

  • 推薦をもらった後、面接するかどうかの意思決定
  • 面接の日程調整
  • 面接後の合否決定 など

担当者を通じて求職者の本音をヒアリングする

面接で自社の魅了付けをするには、求職者の不安やニーズなどの本音を知ることが大切です。

しかし、多くの求職者は、選ぶ側である企業の人事担当者や面接官には本音を言わない傾向があります。

そのため、求職者の本音が知りたい場合は、人材紹介会社を利用して、CA(キャリアアドバイザー)などから以下のような情報をヒアリングしてもらうことが大切です。

  • ほかに応募中の企業はありますか?
  • 入社するうえで何が不安ですか?
  • 志望順位はどうなっていますか? など

担当者を通じて上記の質問の答えが得られたら、次の面接や内定者フォローでその不安や悩みを解消していくことが大切になります。

むやみな価格交渉は避ける

人材紹介会社の担当者は、売上を目標としているため、たとえば、以下のようなA社とB社を比べた場合、A社を優先して求職者に紹介したいと思う心理が働くことは否めません。

  • A社:料率40%で契約(価格交渉なし)
  • B社:料率25%で契約(強引な価格交渉あり)

価格交渉を絶対してはいけないわけではありませんが、紹介会社が持つビジネス的な優先順位の決定ロジックも把握したうえで、自社の紹介されやすさ、求人の魅力度などを踏まえて、価格交渉すべきか否かを検討することが必要です。

なお、以下の条件に該当する求人の場合、常識の範囲内での価格交渉はとても有効です。

  • 大量採用である
  • 内定が出やすい求人である
  • 紹介しやすい魅力的な求人内容である など

人材紹介会社を選ぶポイント

人材紹介会社を使って採用活動を成功させるには、自社に合うサービスかどうかも大事なポイントです。

この章では、人材紹介会社を選ぶときにチェックしたい5つのポイントを解説しましょう。

登録型とサーチ型

経営幹部層のCXOクラスや、経営の後継者、特定分野のエンジニアなどの採用なら、いわゆるヘッドハンティングを行なうサーチ型がおすすめですが、それ以外の場合は登録型の人材紹介会社に依頼するのが基本です。

前述のとおり、サーチ型の場合、初期費用として着手金が発生することが多いですし、成功報酬の料率も登録型より高くなります。

特化型と総合型

総合型の人材紹介会社は、求人サイトで言えば、マイナビ転職やリクナビNEXTなどのようなイメージで全業界・全職種を扱っている人材紹介会社です。

一方で特化型の人材紹介会社は、業界・職種・年齢層などで絞り込んだものとなっており、専門型とも呼ばれます。

一般的に総合型のエージェントは分業制となっており、マッチングの質はあまり高くありません。

しかし、数を推薦してもらいやすい特徴があります。一方で専門型のエージェントはマッチングの質は高くなってきますが、数は推薦してもらいづらいでしょう。

自社の求人ニーズや状況にはよりますが、両方のタイプと契約しておき、推薦状況と内容を見ながら調整することが有効となります。

得意ゾーン

特化型と総合型に近いですが、人材紹介会社や所属するキャリアアドバイザーには、業界、職種、年齢層、年収レベルなどの得意・不得意があります。

自社の業種や採用ターゲットと得意ゾーンが合っている人材紹介会社を選ぶことで、自社のニーズを理解してもらいやすくなります。

また、業界特有の少し踏み込んだ相談なども可能になるでしょう。

なお、専門性が高い職種を採用する場合、その背景に詳しくない担当者だと、的外れな推薦をされる可能性もあります。

可能であれば、特定職種に知見のある担当者を配置してもらえるよう、人材紹介会社にお願いしてみましょう。

担当者との相性

RA(リクルーティングアドバイザー)やCA(キャリアアドバイザー)との相性が悪いと、どれだけ魅了付けや迅速なフィードバックを行なっても、人材紹介会社の効果を最大限に引き出すことはできません。

初めて人材紹介を利用する場合、料金や得意ゾーンに注目しがちですが、これから信頼関係を構築し協働していくうえでは、初回の商談やコミュニケーションで抱いた感覚も大事にするとよいでしょう。

まとめ

人材紹介(転職エージェント)は、自社の求人を採用ターゲットに該当する求職者に紹介、応募意思を獲得して推薦してくれるサービスです。

人材紹介サービスの効果を最大限に引き出すには、以下7つのポイントを押さえておくとよいでしょう。

  • 採用への意欲(人数と納期)を示す
  • 適切な採用要件を設定する
  • 自社の特徴や魅力などの要点を多く伝える
  • RA(リクルーティングアドバイザー)やCA(キャリアアドバイザー)と関係構築する
  • スピーディーかつ丁寧にフィードバックする
  • 担当者を通じて求職者の本音をヒアリングする
  • むやみな価格交渉は避ける

また、自社にあった人材紹介会社を選定するには、以下のポイントをチェックしておきましょう。

  • 登録型とサーチ型
  • 特化型と総合型
  • 得意ゾーン
  • 担当者との相性

なお、HRドクターを運営する株式会社ジェイックでは、イベント融合型の人材紹介サービス「採用カレッジ」を提供しています。

採用カレッジの対象は、既卒や第二新卒など、中途のポテンシャル採用です。通常の人材紹介と違って、一気に面接して短期間で採用できることが魅力となります。

「採用カレッジ」に興味がある人は、以下の資料をダウンロードしてください。


著者情報

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。専門は新卒および中途採用、マーケティング、学習理論

著書、登壇セミナー

・Inside Sales Conference「オンライン時代に売上を伸ばす。新規開拓を加速する体制づくり」など

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